ロードキルとは?ロードキルの原因、野生動物と接触事故を起こした際の対策を解説
行楽シーズンになると車で家族や友人と、行楽地へお出かけする人も多いです。行楽地に行くときは、高速道路や山間部を運転することも珍しくありませんが、その際に気を付けてほしいのが「ロードキル」です。
この記事ではロードキルの内容から、ロードキルを起こした場合の対策について解説していきます。
目次
ロードキルとは、野生動物との交通事故(死亡事故)
ロードキルとは、道路上で起こる野生動物の交通事故(死亡事故)のことです。シカ、熊、イノシシ、タヌキ、キツネといった野生動物をはじめ、犬や猫などの身近な動物、鳥類やその他小型動物など、幅広い野生動物がロードキルの対象になります。
国土交通省の「高速道路会社の落下物処理件数」によると、令和4年度に起こった高速道路でのロードキルの件数は約5.1万件です。
出典:高速道路会社の落下物処理件数(令和4年度)
ロードキルが発生する原因、多い時期、対策は?
ロードキルは、道路に野生動物が侵入することで発生します。ロードキルが発生する原因は、道路が建設されることで動物の生息域が分断されるためです。
ロードキルが多い時期としては、6〜10月に発生しやすいと言われています。やはり寒い時期よりも暖かい時期の方が、動物の活動も活発になりロードキルが起こりやすくなる傾向です。また夏や秋は行楽地に出かけたり、帰省シーズンと重なったりすることも、ロードキルが起きやすい要因として考えられます。
行政はロードキルを防ぐために、動物が道路へ侵入するのを防ぐためにフェンスを設置したり、ドライバーに向けて「動物が飛び出すおそれあり」という警戒標識を設置して、注意喚起を促したりしています。
そのような行政の対策をもってしても、動物はいきなり道路に侵入してくるため、ロードキルを防ぐのは難しいのが現状です。
野生動物との接触事故、ロードキル対策
野生動物と接触事故を起こした場合の対策は以下の通りです。
野生動物と接触事故を起こした場合は「物損事故」の扱いです。物損事故とはいえ、交通事故を起こしたドライバーには「警察に交通事故の状況を報告すること」が義務付けられているため、まずは警察に連絡しましょう。
二次被害を防止するため路肩等に移動させます。感染症の可能性もあるので、タオルや段ボール等を使用して安全な場所に移動させましょう。自分では対処が出来ないと感じたら道路管理者や自治体に報告し指示を仰いでください。
野生動物を道路上に放置すると、後続車両への2次被害に繋がるからです。
一般道路の場合は役所に、高速道路の場合は道路管理者に連絡しましょう。ロードキル、つまり死亡事故の場合、自治体や道路管理者が対処すると定められています。また、野生動物が生きている場合も、自治体や道路管理者に連絡して対応を相談してください。
車両が破損したり、ドライバーや同乗者が負傷したりした場合は保険会社に連絡しましょう。
仮に自分が起こした事故でなく、道路上で死亡した動物を発見した場合は道路緊急ダイヤル「#9910」に連絡してください。無料で24時間対応しています。
野生動物と接触事故を起こした場合の保険対応は?
野生動物と接触事故を起こして損害が出た場合、基本的には任意保険で対応します。
車両が破損した場合
車両が破損した場合は、単独事故(自損事故)扱いです。これは、ガードレールや電柱等と衝突した場合と同様の扱いになります。
ドライバーや同乗者が負傷した場合
人身傷害保険や自損傷害保険、搭乗者傷害保険でドライバーや同乗者の負傷などが補償されます。
事故内容としては、野生動物との衝突を避けようとしてガードレールにぶつかる、または熊などの大型動物と衝突して、車両が破損したりドライバーや同乗者が負傷したりするケースが考えられます。
契約している保険の内容にもよるので、車両が破損したりドライバーや同乗者が負傷したりした場合は、保険会社に連絡してください。
ロードキルを防ぐための運転とは
令和4年度には、高速道路で約5.1万件のロードキルが発生しています。フェンスを設置しても野生動物が飛び越えて来たり、警戒標識を設置して注意喚起を促しても事故を防げないのが現状です。
ロードキルを100%防ぐのは難しいかもしれませんが、警戒標識を見かけたらスピードを落としてください。夜間はハイビームを使うことでライトの光が反射して、動物を発見しやすくなります。
ロードキルについてのまとめ
- ロードキルとは、道路上で起こる野生動物との死亡事故のこと
- 令和4年度には、高速道路で約5.1万件のロードキルが発生した
- ロードキルを起こしたら警察に連絡して、野生動物を安全な場所に移動させる
野生動物はいきなり道路に侵入してくるため、ロードキルを完全に防ぐのは難しいです。ロードキルを起こしたらすぐに警察に連絡して、2次被害を起こさないために動物を安全な場所に移動しましょう。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。