ABS警告灯の消し方は?点灯の原因や修理費用、自力での対処法

ABS警告灯の消し方は、まず「なぜランプが点灯したのか」という原因を正しく知ることから始まります。
ABSは安全に関わる重要な装置のため、警告が出たまま走り続けるのは避けなければいけません。
エンジン始動時に一瞬だけ点灯してすぐ消えるのは正常ですが、走行中に点いたり消えたり、中古車で突然ランプが消えないままになる場合は注意が必要です。
バッテリー電圧の低下やブレーキランプの球切れなど、簡単な理由でしばらくすると消えるケースもありますが、修理が必要な故障が隠れていることもあります。
今回の記事では、ABS警告灯が点灯する原因や自力で消す方法、正常な点灯と異常な点灯などについて解説していきます。
・ABS警告灯が点灯する原因
・正常な点灯と異常な点灯
・ABS警告灯を消す方法
・ABS警告灯の故障原因と修理費用
目次
[はじめに]ABSの役割と仕組みについて

ABSの正式名称は「Antilock Brake System(アンチロック・ブレーキ・システム)」です。こちらでは、ABSの役割と仕組みについて解説していきます。
ABSの役割
ABSは急ブレーキ時にタイヤがロックするのを防ぎ、車の姿勢を安定させる安全装置です。
急ブレーキをかけると、タイヤの回転が止まってロックされてしまいます。しかし、ABSが作動することで急ブレーキをかけても、タイヤがロックされるのを防いでくれます。
タイヤが滑らず回転を保つことで、ハンドル操作が効きやすくなり、障害物を避ける余裕が生まれます。
雨天や雪道では効果が大きく、制動中のコントロール性を高めて事故リスクを下げます。ABSは「車を止める力より、操れる状態を守る装置」と理解すると分かりやすいです。
ABSの仕組み
ABSはブレーキ中のタイヤ回転を細かく監視し、ロックしそうな瞬間に制動力を自動で調整します。
タイヤが止まりかけると油圧を弱め、再び回転が戻ると圧力をかけ直す動作を短時間で繰り返すのです。
この制御を高速で行うことで、ドライバーがペダルを踏み続けてもタイヤは滑りにくい状態を保ちます。
ペダルの振動はこの制御が働いているサインで、異常ではありません。ABSは「瞬時にブレーキ力を最適化する装置」と理解すると、仕組みを理解できます。
ABS警告灯(ランプ)が点灯する原因

ABS警告灯が点灯する原因は次のいずれかです。
- ABSが正常に作動している
- エンジンをかけた際に一時的に点灯する
- バッテリーの電圧が低下している
- ABS機能が故障、経年劣化している
ABSが正常に作動したり、エンジンをかけた際に一時的に点灯したりする場合は、正常な状態なので問題視する必要はありません。ABSランプの解除は自動で行われます。
バッテリーの電圧が低下している場合は、自力で対処できます。対処法については次項をご覧ください。
ABS機能が故障、経年劣化している場合です。ABS警告灯が作動する場面ではないにも関わらず点灯している場合は、ABS機能に故障が発生している可能性が高いので修理が必要です。
「正常な点灯」と「異常な点灯」について
ABS警告灯が一時点灯で済む場合は正常で、点いたり消えたり、点きっぱなしだったりは異常な状態です。
ABS警告灯はエンジン始動直後に一度点灯し、その後すぐに消えるなら正常です。これはシステムが自己チェックを行っているだけで、故障ではありません。
走行中に警告灯が点いたり消えたりを繰り返す場合や、点灯したまま戻らないケースです。これらはセンサーの異常や配線不良などが疑われ、ABSが正しく働いていない可能性があります。
一時点灯は正常、点きっぱなしは異常と覚えると判断しやすくなります。
「いつも通り走行しているだけなのに、ABS警告灯が点いている。」
「エンジンをかけた後も、ABS警告灯が消えない。」
こういった場合は、なるべく早く専門業者に相談するようにしてください。
ABS警告灯(ランプ)異常な点灯の原因
ABS警告灯が点いたり消えたり、点きっぱなしだったりする場合は異常な状態です。原因は、主に次の3つが挙げられます。
- ABS機能の異常
- 電気系統の異常
- ABSの接触不良
ABS機能の異常
ABS警告灯が不具合を起こす原因の一つが、ABS機能そのものに異常が起きており、ABSセンサーやABSモジュールの故障が挙げられます。
特に重要なのがホイールごとに取り付けられたABSセンサーで、ここが汚れや断線で正しく作動しないと、車は異常と判断して警告灯を点灯させます。
また、制御の中心となるABSモジュールが故障すると、ブレーキ圧の調整ができずシステム全体が停止します。
さらに配線の腐食や内部ユニットの劣化も警告灯点灯につながるため、早めの点検が必要です。
電気系統の異常
ABS警告灯が点灯する原因には電気系統の異常も多く、見落としやすい点としてバッテリーの電圧低下が挙げられます。
電圧が不足すると、ABSユニットが正常に作動できず、自己診断でエラーを検知して警告灯が点灯してしまいます。
また、ブレーキランプの球切れも、電気系統の異常の一つです。ブレーキ信号が正しく伝わらないとABSは異常と判断し、警告灯を点灯させることがあります。
電気系統の不調は、ABS誤作動の大きな要因です。配線の腐食や接触不良でも同様の症状が出るため、早めの点検が重要になります
ABSの接触不良
ABS警告灯が点灯する原因として多いのが、配線やコネクターの接触不良です。
振動や経年劣化で端子が緩むと、ABSユニットが正しい信号を受け取れず異常と判断します。
また、ABSの内部部品が壊れかけている場合も警告灯が点灯します。内部の基板やリレーが劣化すると電気が安定して流れず、制御が途切れることがあります。
さらにABS内部の配線で接触不良が起きると、センサー情報が正しく伝わらず誤作動につながります。
ABS警告灯(ランプ)を自力で消す方法
ABS警告灯が点いたり消えたり、点灯して消えなかったりする場合は、すぐにディーラーや整備工場など、プロに相談するのがおすすめです。
しかし、バッテリーの電圧低下による点灯の場合は、自力で解決できる可能性もあります。また、一時的にですがABS警告灯を消す方法も存在します。
バッテリーの電圧が低下している場合の対処法
バッテリーの電圧低下や、ブレーキランプの電球が切れて、ABS警告灯が点灯する場合があります。
また、テールランプやスモールランプをLED電球に交換する際にも、電圧が低下してセンサーに球切れだと認識されるために、ABS警告灯が点灯するケースもあります。
ですのでABS警告灯が点灯したら、まずはバッテリーを充電・交換するか、電球を再度入れ直してみましょう。
これで解決できなければ、ABS機能に異常がある可能性が高いです。その場合は、やはりディーラーや専門店に相談してください。
一時的にABS警告灯(ランプ)を消す方法
修理をお願いする前に時間があり、ABS警告灯の点灯が気になって運転に集中できない人もいるでしょう。
そんな場合は、一時的にですがABS警告灯(ランプ)を消すことができます。それは、「エンジンを一度止めてからかけ直す」ことです。これで、一時的にですがABS警告灯が消える場合があります。
とはいえ一時的に警告灯が消えても、ABS機能の異常が直ったわけではありません。ABS警告灯が消えない場合は、なるべく早く修理に出すようにしてください。
異常な点灯の放置はNG
自力で解決できない場合は、ABS機能のどこかに異常がある可能性が高いです。ABSセンサーやABSユニットの故障、経年劣化が考えられます。また、ABS警告灯が消えても再点灯する場合も同様です。
放置すると、いざというときにABSが作動せず、事故に繋がるリスクがあります。ABS機能に異常がある場合は、放置せずに必ずプロに修理・交換をお願いしてください。
ABS警告灯(ランプ)の修理費用
ABS機能が故障、経年劣化している場合は、修理やパーツ交換が必要です。ABSセンサー、もしくはABSユニットのいずれかを、修理・交換しなければいけません。
ABSセンサーやABSユニットの、修理・交換にかかる費用相場は以下の通りです。
- ABSセンサー:1個1万円~2万円
※ABSセンサーはタイヤ4つそれぞれに設置されている - 配線トラブル:1万円程度
- ABSユニット:20万~30万円
ABS警告灯(ランプ)についての疑問・質問
こちらでは、ABS警告灯についての疑問・質問について解説していきます。
ABSが正常に作動したり、エンジンをかけた際に一時的に点灯したりする場合は、しばらくすると消えます。
それ以外の理由で、ABS警告灯が点灯したり点滅したりする場合は、自力で対処するかABSセンサーやABSユニットの交換・修理が必要です。
ディーラーや整備工場など、プロに相談してください。
バッテリーの電圧低下でなければ、ABS警告灯の機能が劣化・故障している可能性が高いです。ABS警告灯がつきっぱなしで放置すると、いざというときにABSが作動せず事故に繋がるリスクがあります。
ABS警告灯(ランプ)の消し方についてのまとめ
- エンジン始動時に一瞬点いて消えるのは正常な点灯、走行中に点いたまま消えない場合は異常な点灯
- ABS警告灯を自力で消す方法があるが、異常な場合はすぐに業者へと相談する
- ABS警告灯が異常な点灯をしている場合は、放置すると危険
ABS警告灯の消し方を理解するには、まず点灯の理由を正しく見極めることが欠かせません。
警告ランプが示すサインを放置せず、確実な対処につなげることが安全な走行につながります。
バッテリー電圧の低下や球切れのように、しばらくすると消える軽度の原因もありますが、故障が疑われるときは早めの修理が安心です。
この記事の監修者
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DUKS 受付窓口責任者
吹浦 翔太
年間84,000件のフロントガラストラブルに対応するDUKSグループで、受付窓口の責任者を務めています。
2008年から6年間、現場での実務経験を積み、現在は国内主要ディーラー各社からの修理依頼を中心に、状況の整理と修理方針の判断に携わっています。
保有資格は「JAGUフロントマスター」「ダックス事務検定2級」。
現場で培った知見をもとに、お客様にとって最善の修理をご案内します。












