年末年始に車で長距離帰省する際のポイント|事前準備や子供の対処法を解説
年末年始の帰省は、交通量が増えて事故が起こりやすい時期です。特に帰省先が積雪地帯や寒冷地だったり、帰省の途中で山道を通ったりする場合は、細心の注意を払いながら運転する必要があります。
この記事では、冬の帰省の前にやるべき準備、また子供を連れて長距離帰省する際のポイントについて解説していきます。
目次
帰省前に事前のチェックでトラブル防止を
気温が低い際の長距離ドライブは、車への負担がかなり大きくなります。特にバッテリーとタイヤに関しては、大きな負担を考慮して、事前のチェックを行いましょう。
JAFの発表によると、2022年度に最も多かったトラブルが「バッテリー上がり」で、2番目が「タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足」です。
バッテリーの状態
気温が低いとバッテリーの能力が低下したり、暖房やリアデフォッガーの使用量が増えて充電が追い付かなくなったりなどが原因で、バッテリー上がりが起こってしまいます。
帰省前に、バッテリーの充電やバッテリー自体の劣化は大丈夫かどうかなど、ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなどで必ずチェックしてもらいましょう。
万が一バッテリー上がりが起きてしまったら、他の車から電気をもらうか、ロードサービスを呼んでバッテリーを回復させる必要があります。バッテリーの寿命は2〜4年ほどなので、車のバッテリーを新しくしてから3年以上経っている場合は、交換するのがおすすめです。
バッテリーが上がってしまった時の対処法については以下の記事で解説しています!
タイヤの状態
長距離ドライブや積雪地帯・寒冷地へ帰省する場合、タイヤに関して以下の点を必ず確認してください。
- タイヤはスタッドレスタイヤに換えているか
- 空気圧は適正であるか
- 目に見えてタイヤが減っていてスリップサインは出ていないか
- 傷が目立ったり、ホイールが変形したりしていないか
まず、スタッドレスタイヤへの交換は必須です。雪道でブレーキを踏んだとき、ノーマルタイヤと比べた場合、スタッドレスタイヤだと7割も制動距離を抑えることができます。また、スタッドレスタイヤを装着していても、空気圧の減りや傷の有無に気を付けてください。
空気圧が適正でないと、走行時の燃費が悪くなったり、タイヤがパンクしたり破裂する危険性が高まってしまいます。
タイヤが劣化していたり、スタッドレスタイヤに換えていなかったりする場合は、ディーラーや専門店で交換してもらってください。
タイヤの点検については、以下の記事でも詳しく解説しています!
燃料の凍結対策(軽油)
ディーゼル車を運転する際には、「軽油の凍結」トラブルが起きてしまう可能性があります。軽油に含まれるワックス分が低温になると、分離したりシャーベット状に凝固してしまい、燃料フィルターや燃料ラインを詰まらせてしまい、燃料が噴射できずエンジンが始動できなくなる恐れがあります。
寒冷地のガソリンスタンドで販売されている「3号軽油」「特3号」などの低温時でも軽油が凍らない種類の軽油燃料を給油することをお勧めします。
万が一凍結してしまった場合は、エンジンが動くようになってから、最寄りのガソリンスタンドで給油してください。
ガソリン車に使用される「ハイオク」「レギュラー」は、凍結する心配はありません。
年末年始の帰省時に車に積んでおくべきリスト
帰省時は長距離ドライブになるうえ、渋滞に巻き込まれる可能性もあります。また、雪道走行する場合も考えて、以下の物を車に積んでおくと安心です。
- タイヤチェーン
- スコップ
- 毛布、厚手の上着、カイロ
- 軽食やドリンク
- 携帯用のトイレ
- スマホの充電器
- 子供を退屈させない遊び道具(タブレットや携帯ゲーム機など)
スタッドレスタイヤを装着していたとしても、凍結した路面や雪道走行をする際は、タイヤチェーンは必須です。不慮のスリップ事故を起こさないため、いつでもタイヤチェーンを装着できる準備をしておきましょう。
また、渋滞に巻き込まれることも考えて、飲食物や携帯トイレを積んでおくと安心です。
最悪の場合、大雪のなか立ち往生に巻き込まれる可能性もあります。実際に2020年末に関越道で、2100台以上の車が2日間も立ち往生に巻き込まれました。
念のためのことも考えて、スコップや食料、防寒グッズは必ず備えておきましょう。
大雪で車が立ち往生した場合に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています!
情報をチェックして計画的な帰省を
前述で解説した雪道での立ち往生を防ぐには、悪天候や渋滞をできるだけ避けることです。天気や渋滞予測、休憩場所について事前に情報をチェックし、計画的に帰省しましょう。
天気予報
自分が運転する地域のお天気チェックです。大雪などの悪天候の場合は、積雪や路面凍結の可能性が高まるので、できれば帰省する日にちを変更しましょう。また、山道を走行する場合は、天気が変わりやすいので注意が必要です。運転中も天気が急変することはないか、家族にスマホで確認してもらいながら運転してください。
渋滞予測
年末年始の帰省は一般道・高速道路ともに渋滞が発生しやすくなります。帰省当日は、JARTICやNEXCOなどのサイトで、渋滞予測をまめに確認しましょう。高速道路で渋滞に巻き込まれることが予測できた場合、無理に走行を続けると疲労や集中力の低下に繋がります。
サービスエリアやパーキングエリアで休憩をとりつつ、渋滞が軽減されるまで待つようにしてください。一般道の場合は、年末の道路工事の影響で道路が混むので、カーナビで抜け道を探してみてください。
休憩場所
渋滞に巻き込まれることも考え、長距離ドライブのときはこまめに休憩してください。
- 一般道:2~3時間ごとに30分の休憩
- 高速道路:1~2時間ごとに30分の休憩
以上が目安になるので、休憩できる場所をあらかじめ探しておきましょう。また、燃料切れのことも考えて、事前に給油できるガソリンスタンドやパーキングエリアも確認しておいてください。
年末年始の長距離帰省では、運転前に体調を整えておくこと
暖房の効いた車内では空気が乾燥し、気づかないうちに脱水症状を起こしてしまう危険性が高くなり、これを「隠れ脱水」と呼びます。
隠れ脱水が起きてしまうと、集中力の低下や疲労を感じやすくなる、気分が悪くなってしまうなどの症状が現れます。水分補給を始め、あらかじめ万全な体調で運転できる状態にしておきましょう。
子供を連れて長距離帰省する際のポイント
年末年始やお盆など長距離帰省をする際は、お子様連れの人が多いと思います。運転中に子供がぐずると、運転に集中できません。
こちらでは、子供を連れて長距離帰省する際のポイントについて解説していきます。
車内で子供が寝るため、快眠グッズを用意する
子供が静かにしてくれるには、後部座席でゆっくりと寝るのが最適な方法です。そのため子供が少しでも眠気を感じたら、すぐに寝れるように快眠グッズを用意しましょう。
車内にあると便利な快眠グッズは以下の通りです。
- 首枕
- ブランケット
- アイピローやアイマスク
首枕は、後部座席に寄りかかって眠るときに役立ちます。クッションの役割を果たすので、ゆったりと眠れたり、車が揺れたときには衝撃を吸収する役割を果たしてくれたりします。
毛布代わりに、持ち運びがしやすいブランケットを用意しておくのもおすすめです。
冬場は太陽の位置が低いため、意外と日光が車内に入りやすいです。まぶしさを抑えるために、アイピローやアイマスクをしておくと、すんなりと眠ることができます。
深夜に帰省する
もしも可能なら、帰省する時間帯を深夜にするのもおすすめです。深夜なら子供が眠りにつく時間帯なので、静かに運転することができます。また昼間に比べると交通量も少ないので、渋滞に巻き込まれにくいのもメリットです。
ただし夜間は視界が暗いため、昼間以上に気を張って運転する必要があります。眠気との戦いにもなるので、自分の体調を見極めてから、出発する時間帯は決めてください。
車酔いを予防する
幼稚園や小学生になる頃の子供は、三半規管が発達するため車酔いをしやすくなります。
お子様の車酔いを予防するには、以下の方法を心掛けてください。
- スマホやタブレット、本は見せない
- 空腹や満腹を避ける
- 荒い運転を避ける
- 定期的に休憩をして、外の空気を吸わせる
- 景色を眺めるなど、できるだけ視線を遠くに向けさせる
スマホやタブレットで動画を見せると子供は黙るかもしれませんが、車酔いをしやすくなります。
また空腹や満腹だと、車酔いがしやすいです。サービスエリアや車内で食事をするときは、軽食を心掛けて空腹と満腹を避けるようにしてください。
車酔いについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
年末年始に車で長距離帰省する際のポイントについてのまとめ
- 年末年始の帰省前には、バッテリーとタイヤの状態をしっかりと確認しておく
- 年末年始の帰省時にはホッカイロや毛布、軽食やスマホの充電器など積んでおく
- 子供を連れて長距離帰省する場合は、いかに子供を寝かしつけられるかがポイント
年末年始の帰省は、渋滞や急な天候の変化など、予測を超えたアクシデントが起こりやすくなります。特に雪の降らない地域から降雪地域への移動は、降雪時の視界や積雪した道路の走行など、リスクに備えておく必要があります。
どのような状況になっても余裕を持った行動ができるよう、あらかじめチェックや準備を万全にしておきましょう。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。