車の日常点検って何?目的と方法、必要な頻度を解説

車の点検には以下2種類の方法があります。
- 専門店やディーラーなどで数年に一度行われる「車検」
- 個人で行う「日常点検」
「点検」と聞くと何だか仰々しいように聞こえますが、チェックするポイントさえ抑えれば、初心者ドライバーでも個人でしっかり点検を行うことができます。
今回は車の日常点検の「頻度」と「箇所」について、詳しく説明していきます。
目次
日常点検って何?
車には法律で義務付けられている『法定点検』があります。それに対して日常点検は、自主的に行う点検のことです。
といっても、毎日 車の点検をする必要はありません。月1回30分程度の時間で、車に異変がないか確認しましょう。エンジンオイルや冷却水などが不足していたら補充してください。
法定点検に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
日常点検の目的と必要性
日常点検の目的は、車の故障を未然に防ぐことです。私たちは普段 何気なく運転していますが、季節によっては車にかかる負担が違ってきます。
例えば、夏は強烈な暑さでエアコンをフル稼働させると、どうしても車の負担は大きいです。
また、冬は日照時間が短いためライトの点灯時間が長く、バッテリーへの負担が大きくなったり、電球の消耗が早くなったりします。
年末年始やお盆、ゴールデンウィークなど車の移動が長くなる場合は、タイヤの消耗も早いです。
目に見えなくとも、車は必ず負担がかかっています。こまめに点検して、異常を感じたらパーツ交換などすることで、車の寿命は伸びていきます。
季節ごとの車の点検に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
車の日常点検は「月1回」がベスト
「日常点検」とはいえ、よほど乗り回さない限り、毎日は必要なく、「月1回」の頻度で問題ないでしょう。
習慣化するために、「毎月第4日曜日は日常点検をする」など、点検する日を決めるとやりやすくなります。
点検は「外」と「内」にわかれる
日常点検における点検箇所は大きく分けて2つあります。それは、車の「外」と「内」です。
ここでいう「外」とは、車の外側から見える部分にあたり、「内」とは内側から操縦する部分に相当します。
外点検の項目
外点検の項目は、
- タイヤ
- ランプ
- ワイパー
- ガラス
- 車のスキマ部分
- 各液体
以上の6つの状態を点検する必要があります。
どのように点検すれば良いのか、次の項目で掘り下げて解説していきます。
タイヤの状態をみる(亀裂、空気圧、タイヤの溝の深さ)
- 亀裂や損傷…タイヤに亀裂や損傷があると、タイヤがパンクしたり破裂したりする恐れがあります。目視で亀裂や損傷の有無を確認すると共に、釘や石などの異物が混入していたら必ず取り除いてください。
- 空気圧…空気圧が足りていないとタイヤが安定せず、ハンドル操作が難しくなります。空気圧が足りているかどうかは、タイヤのたわみ具合を目視で判断するか、念を入れてタイヤゲージを使って点検するのが良いでしょう。
- 溝の深さ…タイヤには、スリップサインの位置があるので、購入した時に担当者に確認すると良いでしょう。溝の深さが1.6mmのタイヤは整備不良として使用禁止ですので、直ちに取り換えてください。
運転の環境は、常に良いものであるとは限りません。
タイヤに不備があると事故に繋がる危険性も高くなりますので、この3つの項目はきちんと点検しておきましょう。
ランプの状態をみる(全て点灯するか、点滅はするか、損傷はないか)
車のランプは、夜道を走る時はもちろん、走行中にドライバー同士がコミュニケーションをとる上でも非常に重要なものです。
点灯や点滅に問題がないかを確認することはもちろん、汚れや損傷がないかもあわせて点検しましょう。
事故やトラブルに発展してしまわないよう、ランプの点検をしっかり行うようにしてください。
ワイパーの状態をみる
ワイパーのブレードやラバーは消耗品なので、性能が落ちていたり劣化していることがあります。この二つが整っていないと、フロントガラスやリアガラスの汚れを充分に拭き取ることができません。雨の日は特に視界が悪くなり、事故の原因に繋がってしまいます。
ワイパーの状態を見るときは、ブレードやラバーがきちんと整備された状態にあるかを確認しましょう。
そして、ガラスを傷つけないようウォッシャー液を掛けながら、低速から高速まで動かし、可動範囲や拭き上げ具合をよく確認してください。
ガラスの状態をみる
ガラスそのものに傷がついていないかも必ず確認しましょう。
特にフロントガラスは運転時の視界そのものです。汚れや、小さなものでも傷がないかどうか確認しておくようにしてください。
ちなみに、ガラスコーティングをしておけば、ガラスは傷つきにくくなります。
車のスキマなどに異常がないかみる
念には念を入れて、ドアなどの車のスキマ部分を見ておきましょう。虫や異物などが挟まっているままの状態で放置していると、車の性能に影響を及ぼす場合も出てきてしまうからです。
点検と同時に軽く拭き取り掃除をして取り除くようにしてください。
液体の残量確認
- ウィンドウォッシャー液…目盛りの上限まで補充しましょう。じょうごを使って補充すればスムーズに作業することができます。
- ブレーキオイル…ブレーキオイルはリザーバ・タンクを見て、液量が上限・下限ラインとの間にあるか見ます。液量が減っていたら、液漏れかブレーキ・パッドの摩擦が原因の可能性もあるので、チェックしてください。
- バッテリー液…液量がUPPERとLOWERの間にあるかどうか、車両を揺らすなどして点検してください。
- 冷却水…リザーバ・タンクから冷却水の量が上限ラインまで入っているか確認しましょう。
- エンジンオイル…エンジンに付いているオイル・ゲージを抜きとり、付着しているオイルを拭きとってから、再びゲージをいっぱいに差し込みます。再度抜きとり、ゲージの先端についている2本のラインか、ギザギザ部分の目印の中間にオイルがあれば大丈夫です。
各液が足りない場合は補充、漏れがみられる場合は専門店に持っていき、きちんと見てもらうようにしてください。
内点検の項目
- エンジンのかかり具合がスムーズで、始動・アイドリング時の音に異常がないか。
- ブレーキペダルの踏み応えに普段と違和感がないか。
- ハンドブレーキを引いた時に、引きしろが多すぎたり少なすぎたりしないか。
- アクセルペダルに引っかかりがないか、暖機運転して加速や低速の確認をする。
(アイドリング時の回転がスムーズに続くか確認する。) - ウィンドーがスムーズに動くか。
(動かない場合は不純物が挟まっている可能性があるので、確認する。)
普段の運転の中でもこれらを意識するようにしていれば、いざ日常点検や車検を行ったときにも慌てることがなくなります。
最後に
これらの点検を怠ってしまうと、大事故に繋がってしまう可能性があります。
一度に点検するのが面倒だったり難しかったりする場合は、日を分けて各部分を点検するようにしてください。
点検を習慣化させ、安全運転を続けられるようにしていきましょう!
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。