車両感覚が掴めない人必見!運転前・運転中・駐車時における車両感覚のコツを伝授
久しぶりの運転では、車両感覚が掴めずに苦労することがあります。また、車両感覚がなかなか身に付かず、運転するのが怖くてペーパードライバーになっている人もいるでしょう。
車両感覚とは、車に対する前後左右の距離感のことです。この感覚を掴めないと周囲の車や歩行者、障害物にぶつかるリスクが高くなります。
今回は、車両感覚を身に付けるために覚えておきたい知識や、車両感覚を身に付けるためのコツについて解説します。
目次
車両感覚がないとこんなときに困る
交通量の少ない道幅の広い道路での運転や駐車台数が少ない広いスペースの駐車場では、車両感覚がなくても苦労しません。
しかし、狭い道や人の多い市街地、高速道路などで走行する場合は、車両感覚がないと運転に苦労します。
また、車庫入れなど、駐車の際には車両感覚がないと障害物等に車をぶつけてしまうこともあるでしょう。
そして、タイヤの位置が掴めないと、右左折するときに歩行者や障害物を巻き込んでしま
い、事故を起こす危険性があります(内輪差と外輪差)。
車両感覚を身に着けるために理解しておきたい「内輪差」と「外輪差」
車を右左折するときに発生しやすいのが「内輪差」と「外輪差」です。車両感覚を身に付けて置くには、この2つを必ず理解しておいてください。
内輪差とは
右左折時などハンドルを切ったままの車を前進させると、前輪よりも後輪のほうが内側を通過します。
画像下の軌跡(赤い矢印)の差が内輪差です。ハンドルを大きく切る場合や、前輪と後輪の中心軸の距離が長い車ほど、内輪差が大きくなります。
交差点で歩道に乗り入れないようにするため、歩行者や障害物と衝突しないための重要な車両感覚です。
【内輪差の画像】
外輪差とは
逆にバックでカーブを曲がる際など、後退するときは後輪よりも前輪の方が外側を通ります。
画像下の軌跡(青い矢印)の差が外輪差です。例えば、バック駐車するときはこの外輪差が大きなポイントとなります。
車庫入れで壁にぶつからないため、スーパーなどの大型駐車場で隣の車とぶつからないために、外輪差を覚えておきましょう。
【外輪差の画像】
運転前:車両感覚を掴むコツ
車両感覚を掴むコツとして、運転前にできる準備があります。
- 車のサイズを把握する
- タイヤの位置を把握する
- 運転席からどれくらい見渡せるか把握する
- サイドミラーの位置を適切にする
車両感覚が掴めない人は、慣れるまでまずはこの準備を意識してください。特に車のサイズとタイヤの位置の把握は、内輪差と外輪差の車両感覚を掴む上で重要です。
車のサイズを把握する
まずは、運転する車のサイズをしっかりと把握しましょう。狭い道を通ることもあるので、横幅(何メートル)がどれくらいの大きさなのかは事前に把握しておいてください。
道路によっては通行できる車の幅を制限している場合があります。ワゴン車など、特に大きな車を運転する場合は、車のサイズを把握しておくと安心です。
タイヤの位置を把握する
タイヤの位置を把握することで、車線や路上に車を寄せる場合の内輪差がどれくらいなのかを推し量る目安になります。
本格的に運転する前に、少し車を動かしてタイヤの位置を把握するようにしましょう。例えば、路上に置いてある空き缶やペットボトルをわざと踏むことで、タイヤの位置を感覚的に把握するといった方法があります。
運転席からどれくらい見渡せるか把握する
運転席から、どのあたりまで先を見渡せるか把握しましょう。運転席から見て死角になる部分は存在します。特に、運転席から遠い前方や左側は見えにくい部分が多くなります。
また、運転中は遠くの位置に目線を置くのがポイントです。運転する前に、どのくらいの距離まで見渡せるのかを把握しておいてください。
サイドミラーの位置を適切にする
サイドミラーは、運転席からの死角を補うための重要な情報源です。地面など車の下方向は死角が多いため、少しミラーを下向きにしておきましょう(ただし、後続車を確認できる範囲で)。
地面が見えるようにしておけば死角を減らすことができます。
運転中:車両感覚を掴むコツ
以下の場面では特に、車両感覚が掴めないと苦労してしまいます。
- 道幅が狭い道路
- 人が多い市街地
- 高速道路
ここでは、この3つの場面に絞って、どのように運転して車両感覚を掴めば良いのか解説します。
道幅が狭い道路
例えば、狭い道に電柱があると、電柱の存在が気になって電柱ばかりを見て運転してしまいがちです。そうすると、人は見た方向に進みやすいため「気が付いたら道端の電柱に近付いてしまっていた」ということが起こります。
ですから、電柱を通過できると判断したら電柱の反対側を見ましょう。対向車がいない場合は、右側の壁のギリギリを通ってもかまいません。
電柱に限らず、狭い道に障害物があった場合はむしろ反対側を意識し「最悪ギリギリ通過できればいいや。」くらいの気持ちで運転すれば、安全に通り抜けることができます。
人が多い市街地
市街地などの人混みでは、急に歩行者が飛び出て来るなどの危険性があります。子供や自転車が飛び出してきたり、ペットが予測不能な動きをしてくるケースもあります。
こういった場合は、周りの車のスピードに合わせながらできるだけ速度を落とすようにしてください。
また、市街地では、片側二車線以上の道路の左側に路上駐車している車も存在します。その場合は、あまり左側の車線は使わず真ん中の車線で周りのスピードに合わせることで無難に運転できます。
高速道路
スピードが上がれば上がるほど視界は狭くなります。スピードを出していると、実際の距離との感覚に狂いが生じやすくなるので注意しましょう。
これは高速道路に限らず一般道路にも言えることですが、運転中は特に以下のことを意識してください。
- 目線を遠くに置くように意識する。
- 目線は中央を見続けながら、左右を時々見るようにする。
基本的には、俯瞰で全体を見渡すようなイメージです。先の情報を意識することで、道路の幅と車の走行位置の全体を把握しやすくなります。
駐車時:車両感覚を掴むコツ
車庫入れでバック駐車をするときに、車両感覚が掴みにくい人もいることでしょう。
車両感覚が掴めないまま駐車すると、ギリギリまで車を寄せたつもりでも実際には壁との間に大きな空間が残っていたりします。
車両感覚が掴めるまでは、窓を空けて顔を出しながら実際の距離を確認して駐車しましょう。これにより、外輪差に関しての車両感覚が身に付きやすくなります。
最近ではバックモニター搭載の車もありますが、モニターだけの情報では車両感覚を掴むのは難しいです。
車両感覚を掴めるまでは窓を空けて顔を出しながら駐車し、感覚と実際の距離にズレがないか車から降りて確認しましょう。
最後に
車両感覚を身に付けたい人は、近所など普段からよく利用する道路で訓練してください。慣れてきたら、交通量の多い国道や県道、市街地や高速道路で運転してみましょう。
近所を運転する際は、道幅の広い道路を選ぶのがおすすめです。慣れてきたら、狭い道にもチャレンジしてみてください。
また、慣れるまではご家族や友人などに、同乗してもらうのもおすすめです。
以下の記事では、車の運転が怖い場合の克服法について解説しています。車両感覚を身に付けたい人は、どういう順序で慣れれば良いのかを合わせて参考にしてください。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。