ブレーキ警告灯が点灯、点いたり消えたりする原因|消し方や対処法を解説

トラブル

ブレーキ警告灯が点灯したり消えたりする場合、車両の安全機能に何らかの異常が生じている可能性があります。

パーキングブレーキの解除忘れから、センサーやABS系統の不具合まで原因は多岐にわたり、適切な対応が必要です。

今回の記事では、ブレーキ警告灯が点灯、点いたり消えたりする原因や、対処法について解説していきます。

ブレーキ警告灯とは?

ブレーキ警告灯とは?

ブレーキ警告灯は、車のブレーキ系統に異常がある可能性を知らせる重要なインジケーターです。

通常だと、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)を作動した際に赤く点灯します。

パーキングブレーキを解除しても消えない場合は、ブレーキフルードの不足やABSの不具合などが原因と考えられます。

ブレーキ系統に異常が発生した際に点灯するため、ドライバーに危険を知らせる役割も担っている警告灯です。

走行中に点灯した際は、ブレーキの効き具合を確認し、異常があればすぐに安全な場所に停車して点検を受けなければいけません。

ブレーキは安全走行の要であり、警告灯の点灯を軽視すると重大な事故につながる恐れがあります。

ブレーキ警告灯が点灯、点いたり消えたりする原因

ブレーキ警告灯が点灯、点いたり消えたりする原因

ブレーキ警告灯が点灯したり、点いたり消えたりする場合、パーキングブレーキが解除されていない可能性があります。

また、ブレーキフルード(ブレーキ液)が不足していたり、ブレーキ系統の異常が発生していたりする恐れがあります。

パーキングブレーキが解除されていない

ブレーキ警告灯が点灯する際は、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)が解除されているかどうか確認してください。

エンジン始動後にパーキングブレーキが完全に解除されていないと、警告灯が赤く点灯し続けます。

足踏み式や電動式では、解除操作が不十分なまま走行を始めてしまう恐れもあります。

解除し忘れたまま走行すると、ブレーキが引きずられ摩耗や過熱の原因になり、最悪の場合は火災につながる恐れもあるため注意が必要です。

ブレーキフルード(ブレーキ液)が不足している

パーキングブレーキを解除したのに、ブレーキ警告灯が点灯している場合は、ブレーキフルード(ブレーキ液)が不足している可能性があります。

ブレーキフルードは、ペダルを踏んだ力を油圧でブレーキに伝える重要な役割を担っています。ブレーキフルードの量が減ると、制動力が低下する恐れがあります。

主な原因は、ブレーキパッドの摩耗による液量の減少や、ホース・シール部からの漏れです。

パーキングブレーキを解除後にブレーキ警告灯が点灯した場合は、すみやかに液量を点検して、必要に応じて整備工場で点検・補充を受けましょう。

ブレーキ系統の異常

ブレーキ警告灯が点灯する原因のひとつに、センサー類や電気系統など、ブレーキ系統の異常が考えられます。

たとえば、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)や電子制御パーキングブレーキのセンサーが故障すると、制御信号が正しく伝達されずに警告灯が点灯します。

また、ブレーキフルードの残量を検知するセンサーや、車速を測定するホイールスピードセンサーの断線、誤作動も原因となります。

これらの異常は、制動力の低下や安全機能の停止につながるため、早急な点検が必要です。

ブレーキ警告灯がオレンジ色(黄色)に点灯するのは?

ブレーキ警告灯がオレンジ色(黄色)に点灯する原因

ブレーキ警告灯がオレンジ色(黄色)に点灯する場合は、ブレーキシステムに注意すべき異常が発生しているサインです。

たとえば、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)のセンサー異常や、電子制御ブレーキの不具合などが原因として考えられます。

オレンジ色(黄色)の点灯は、赤色の警告灯ほど緊急性は高くありません。

しかし、放置すると制動性能に影響を及ぼす恐れがあるため、ディーラーや整備工場で点検してもらいましょう。

安全運転を維持するためにも、警告灯の色と意味を正しく理解して対応することが重要です。

ブレーキ警告灯が点灯したときの消し方や対処法

ブレーキ警告灯が点灯したときの消し方や対処方法

ブレーキ警告灯が点灯した際は、まずパーキングブレーキが完全に解除されているかを確認してください。

解除しても警告灯が消えない場合、ブレーキフルードの不足やブレーキ系統に不具合がある可能性が高いです。

そのまま走行すると、安全運転に支障をきたします。そのため、早急にディーラーや整備工場で点検を受けることが重要です。

警告灯の色が赤であれば特に緊急性が高く、早急な対応が求められます。オレンジ色(黄色)の点灯でも、できるだけ早く点検を受けてください。

トヨタやホンダ、日産といった自動車メーカーの公式サイトでは、ブレーキ警告灯が消えない場合の対処法について、早めの点検をおすすめしています。

トヨタ

赤色の点灯:ただちに安全な場所に停車し、トヨタ販売店へ連絡してください。走行を続けると危険です。
黄色の点灯:ただちにトヨタ販売店で点検を受けてください。

出典:警告灯がついたときは|TOYOTA

ホンダ

走行中に点灯したり、パーキングブレーキを解除したりしても点灯するときは、ただちに安全な場所に停車してブレーキフルードを点検し、下限より減っている場合はHonda 販売店にご連絡ください(ブレーキフルード量が低下したときに点灯)。

ブレーキシステム警告灯と同時に点灯した場合は、ただちにHonda 販売店で点検を受けてください(ブレーキシステムが異常のときに点灯)。

出典:警告灯 | Honda e 2021

日産

走行中にブレーキ警告灯が点灯したときは、できるだけ早く安全な場所に停車し、すみやかに日産販売会社で点検を受けてください。

出典:警告灯がついたときは|日産

費用|ブレーキ警告灯が消えないときの修理代

ブレーキ警告灯が消えないときの修理代は、原因によって異なります。こちらでは、ブレーキフルードやブレーキパッド、センサーやコンピューターの交換にかかる費用について解説していきます。

ブレーキフルードの交換

ブレーキ警告灯が消えない原因のひとつに、ブレーキフルードの劣化空気混入があります。

これを改善するにはフルード交換とエア抜き作業が必要で、費用は約4,000円〜10,000円が目安です。

作業では古いフルードを抜き、新しい液を補充しながら空気を除去します。

ブレーキパッドの交換

ブレーキパッドが限界まで減るとセンサーが反応し、警告灯が点灯します。交換費用は部品代と工賃を含めて10,000円〜20,000円程度が一般的です。

センサーやコンピューターの交換

ブレーキ警告灯が消えない原因として、センサーやコンピューター(制御ユニット)の故障が考えられます。

センサーの交換費用は、5,000円〜20,000円程度が目安です。しかし、コンピューターの不具合となると、場合によっては100,000円以上に及ぶこともあります。

専用診断機による点検や再設定が必要なケースも多く、早めの整備工場での確認が重要です。

ブレーキ警告灯が点灯する原因や対処法のまとめ

  • ブレーキ警告灯が点灯、点いたり消えたりする場合は、パーキングブレーキの解除を確認
  • パーキングブレーキ解除後に警告灯が消えない場合は、ブレーキフルードの不足やブレーキ系統の異常が原因
  • オレンジ色(黄色)に点灯する場合、緊急性が高くないものの早急にディーラーや整備工場へ相談する

パーキングブレーキを解除しても、ブレーキ警告灯が消えない場合は、すぐにディーラーや整備工場に相談してください。

ブレーキフルードの不足やブレーキ系統の異常が考えられるため、安全運転に支障が出る恐れがあります。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

インタビュー記事

ピックアップ記事

関連記事一覧