車のバッテリー上がりの対処法|原因や回復方法、やってはいけないことも解説

トラブル

バッテリーが上がると車が動かなくなり、パニックになります。特に真夏や真冬はバッテリーが上がりやすいので、バッテリーが上がった際の対処法を把握しておくと、いざというときに安心です。 

この記事では、車のバッテリーが上がったときの対処法、バッテリーが上がる原因や前兆、そしてやってはいけないことを解説していきます。 

また関連記事として、バッテリーを充電する方法についても合わせて参考にしてください。

バッテリー上がりで絶対にやってはいけないことは2つある

バッテリーが上がった際にやってはいけないことは、「何度もエンジンをかけること」と「しばらく待って自然回復を期待すること」の2つです。

何度もエンジンをかけようとするのはNG

車を始動させようと、何度もエンジンを始動しようとすると、バッテリーに負担がかかり劣化が進みます。バッテリーが弱っている状態でエンジンをかけても、余計にバッテリーを弱らすだけです。そのため、何度もエンジンをかけようとするのはやめてください。

バッテリー上がりは、しばらく待っても自然回復しない

バッテリーが上がったときに、しばらく待っても自然回復することはありません。ロードサービスや自力で充電して、回復しましょう。

また、車のバッテリーは一度上がってしまうと劣化し、回復することはありません。一度でもバッテリーが上がってしまったら、できるだけすぐに新しいバッテリーに交換してください。

バッテリーが劣化した状態で放置していると、メーターやライトにも影響を及ぼし、大きな事故につながってしまいます。

バッテリーが上がったら、ロードサービス等に対応をお願いするのがおすすめ

バッテリーが上がったら、プロに対応をお願いするのがおすすめです。運転中や出先でバッテリーが上がった場合は、ロードサービスを呼んでください。自宅でバッテリーが上がったら、ディーラーや専門店に出張で来てもらいましょう。

ブースターケーブルやジャンプスターターなどの道具があれば、自力で回復することができます。しかし家に道具を置いていなかったり、出先で車に道具を積んでいないこともあるので、その際はすぐにプロを呼びましょう。

ロードサービスはJAFが有名ですが、加入している自動車保険のロードサービスを利用するのがおすすめです。

応急処置|車のバッテリーが上がった際の、自力での直し方や回復方法

もしも自宅や走行中にバッテリーが上がって、すぐに何とかしたいときは、自力で回復させる方法があります。車のバッテリーが上がって自力で直したい場合は、以下の2つの方法を試してみてください。

  • エンジンのかかる車に「ブースターケーブル」を使用して助けてもらう
  • ジャンプスターター(小型バッテリー)を使用する

しかし、これらの対処法はあくまで応急処置です。

「バッテリー上がりは、しばらく待っても自然回復しない」の項目でも解説しましたが、車のバッテリーは一度上がってしまうと劣化してしまいます。バッテリーが回復したあとは、新しいバッテリーに交換するのがおすすめです。

エンジンのかかる車に「ブースターケーブル」を使用して助けてもらう

車のバッテリーが上がってしまったら、エンジンのかかる車に助けてもらいましょう。そのときに必要なのが、ブースターケーブルです。

ブースターケーブルは赤がプラスで黒がマイナスになっている2本のケーブルで、エンジンのかかる車からバッテリーにつなぐと充電することができます。 

詳しい手順は、以下の通りです。

エンジンを停止させる
赤のケーブルをバッテリーの上がっている車のプラス端子につなぎ、もう片方を救援車のプラス端子につなぐ
黒のケーブルを救援車のマイナス端子につなぎ、もう片方をバッテリーの上がっている車のマイナス端子につなぐ
救援車のエンジンをかけてエンジンの回転数を高めにキープする
バッテリーの上がっている車のエンジンをかけます。エンジンがかかったら成功
はじめに付けたときと、反対の順番でケーブルを外していく
エンジンをしばらくかけっぱなしにして、バッテリーを充電する

※注意!※
バッテリーをつなぐ順番や場所は必ず守り、十分に安全を確保できる場所で行って下さい。

ジャンプスターター(小型バッテリー)を使用する

ジャンプスターターやエンジンスターターを使用してエンジンをかける方法もあります。これは、エンジンのかかる車を用意しなくても良い方法です。

詳しい手順は、以下の通りです。

ケーブルを説明に従ってつなぐ
ジャンプスターターの電源を入れてしばらく待つ
エンジンをかけます。この時にエンジンがかかったら成功
エンジンをしばらく付けっぱなしにして、バッテリーを充電する
非常時にも対応できるように、ジャンプスターターは常備しておく

電気自動車やハイブリッドカーのバッテリーが上がった際の回復方法

電気自動車やハイブリッドカーの場合、モーター駆動用バッテリー、もしくは補機類用バッテリーを積んでいます。もしも、補機類用のバッテリーが上がってしまった場合は、ジャンプスターターで対応できます。

しかしモーター駆動用は電圧が高く、素人で対応するのは難しいため必ずプロに依頼するのがおすすめです。走行中にバッテリーが上がった場合は、すぐにロードサービスを呼んでください。

車のバッテリーが上がる主な原因3つ

バッテリーは、車のエンジンがかかっている状態であれば、常に充電している仕組みです。 しかし、何らかの原因でうまく充電されずにいると、バッテリーが上がってしまいます。

車のバッテリーが上がる原因は、主に以下の3つです。

  • 半ドアやライトの消し忘れによる過放電
  • 長い間エンジンをかけなかったことによる放電
  • バッテリーの寿命

半ドアやライトの消し忘れによる過放電

バッテリーが上がる原因として真っ先に挙げられるのが、半ドアやライトの消し忘れによるものです。

半ドア状態(室内灯が点いている状態)やライトを点けたままの状態でエンジンを切ってしまうと、バッテリー内の電気が消費され続けている状態になり、バッテリーに充電されなくなります。

電気がバッテリー内に貯まらず、延々と放電されている状態になるので、バッテリーが上がる原因になってしまうのです。

長い間エンジンをかけなかったことによる放電

車は、運転をしていなくてもバッテリーから少しずつ放電されています(自然放電)。定期的に車を走らせていれば、走行中に充電されるため、自然放電されても問題はありません。

しかし長い間エンジンをかけないでいると、バッテリーから電気が放電されなくなってしまいます。長時間放置すればするほど、バッテリーの電気はなくなっていくため、バッテリーが上がってしまうのです。

そのほか長い間運転せずに車を放置すると、ガソリンが腐ったりタイヤが変形したりなど、様々なリスクがあります。

バッテリーの寿命

車のバッテリーは経年劣化によってバッテリーのもちが悪くなってしまいます。

それに伴って、バッテリー内の化学変化も鈍くなってしまうので、十分なパワーを作り出すことができなくなってしまいます。この影響でバッテリーが上がってしまう状況に繋がってしまうのです。

バッテリーの寿命は約2〜4年と言われていますが、車の使用状況や環境によっても変わってきます。おおよそ3年を目処に、バッテリーの交換を検討してみてください。

車のバッテリーが上がる前兆

車のバッテリーが上がる前兆は、以下のような反応があります。

  • エンジンがかかりにくくなった
  • ヘッドライトやランプが暗く感じる
  • 走行時と停車時でライトの明るさが違う
  • パワーウインドウの開閉が遅い
  • アイドリングストップしない

このような症状を放置すると、バッテリーが上がります。とはいえ、エンジンがかかりにくくなったり、ヘッドライトやランプが暗く感じたりするのは、バッテリー以外の原因も考えられます。

前兆を感じるようになったら、早めにディーラーや自動車整備工場に相談してください。

車のバッテリーが上がった場合のリスク

バッテリーが上がった場合のリスクは、エンジンがかからなかったり、ライトやランプが点灯しなくなったりすることです。

エンジンがかからない、異音がする 

バッテリーが上がった状態では、エンジンをかけるときに明らかにエンジン音が弱かったり、エンジンがかからなくなってしまったりします。

エンジンを回し、通常通りにセルが回っていることがわかる場合は、スパークプラグに問題があることも考えられます。 

電装品が動かない

バッテリーが上がった状態では、ラジオやパワーウィンドウ、メーターなどが動かなくなります。これらの電装品は、エンジンが停止している間バッテリーから電気をもらって動いているため、動作しなくなってしまうのです。

完全にバッテリーが上がってしまうと、リモコンキーなどにも影響を及ぼし、ドアが開けられなくなるケースもあります。

ライトやランプが点灯しない

室内灯やヘッドライト、ウィンカーなどはバッテリーの電力で動いています。バッテリーが上がってしまうと、全てのライトやランプが点かなくなってしまいます。

バッテリー上がりの予防策

バッテリー上がりの予防策は、定期的に車を運転したりバッテリーを交換したりすることです。

定期的に車を運転する

車はエンジンを動かすことによってバッテリー充電を行っています。エンジンを動かすことでバッテリー上がりを防ぐことができるので、定期的に30分程度エンジンをかける(アイドリング)か、車を走行させるようにしましょう。

ただし、アイドリングは車そのものにダメージを与える可能性があるので、できるだけ運転するようにして下さい。

バッテリーを交換する

車のバッテリーは消耗品です。使用状況や環境にもよりますが、おおよそ2〜4年を目安に定期的なバッテリー交換を行うようにして下さい。

ジャンプスターターで充電する

バッテリーが上がったときの対処法でも解説しましたが、バッテリーが上る前にジャンプスターターで充電するのも有効です。

一般車のバッテリーの電圧は12Vです。ただし、自分の車とジャンプスターターが、容量・電圧が合うのか必ず確認しましょう。

車のバッテリー上がりの対処法についてのまとめ

  • バッテリーが上がったときに、何度もエンジンをかけたり、いばらく待ったりするのはNG
  • バッテリーが上がったら、基本的にはプロにお任せするのがベター
  • エンジンがかかりにくくなったり、ライトやランプが点灯しなくなったりしたら、バッテリー上がりの前兆

車のバッテリーが突然上がってしまうと、運転そのものができなくなってしまいます。定期的に車を運転すれば、突然バッテリーが上がることはまずありません。特に冬場は気温の低下でバッテリーが上がりやすいので、普段あまり運転しない人も定期的に運転するようにしてください。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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