エンジンがかからない原因|人為的?車?まずを落ち着いて対処を

トラブル

「車のエンジンがかかりにくい」「エンジンがかかりにくくなった原因を知りたい」

こんなときは、エンジンがかからなくなった原因を把握しましょう。

原因としては、人為的なものか車の故障が考えられます。この記事では、車のエンジンがかからない原因や対処法について解説していきます。

エンジンがかからない「人為的な原因」

車のエンジンがかからない場合、車の故障の前に人為的な原因がないか確認しましょう。

人為的な原因で車が動かないパターンとしては、以下の4つが考えられます。

  • シフトレバーの入れ間違え
  • ハンドルロックがかかっている
  • ブレーキペダルを踏んでいない
  • スマートキーの電池切れ

シフトレバーの入れ間違え

AT車の場合、シフトポジションがP(パーキング)やN(ニュートラル)に入っていないとエンジンがかからないです。

シフトレバーが、D(ドライブ)に誤って入っていないか確認しましょう。Dにシフトレバーが入っていると、セルを回してもエンジンがかかりません。

ハンドルロックがかかっている

基本的にハンドルロックがかかると、エンジンは始動しない仕組みになっています。ハンドルロックは、盗難防止のための装置です。

エンジンがかかっていないときに、ハンドルを無理に動かそうとすると、ハンドルロックがかかります。

ハンドルロックを解除するには、ハンドルを左右どちらかに軽く操作しながらエンジンを始動すれば大丈夫です。

これはキーシリンダー車、プッシュスタート車ともに同じ方法で動きます。

キーシリンダー車の場合、キーを強引に回すとキーが折れてしまいます。力の入れすぎには注意しましょう。

ブレーキペダルを踏んでいない

AT車の場合、車を動かすときは誤発進を防ぐ目的で、ブレーキペダルを踏みながらでないとエンジンがかかりません。

ちなみにMT車のなかには、クラッチペダルを踏み込まなければ、エンジンが始動できない車があります。

そのためエンジン始動時には、AT車の場合はブレーキペダル、MT車の場合はクラッチペダルを踏み込んでから、エンジンをかけるようにしてください。

スマートキーの電池切れ

スマートキーの場合、電池が切れているとエンジンがかかりにくいです。スマートキーの電池が切れた場合は、多くの車では以下の手順で動くようになっています。

【パターン1】

  1. スマートキーを、エンジンスタートスイッチに触れるくらいの距離まで近づける
  2. スマートキーが認識される
  3. スマートキーが認識された状態でスイッチを押す

【パターン2】

  1. スマートキーの側面にある解除ボタンを押しながら、凸部分からメカニカルキーを取り出す
  2. メカニカルキーを運転手側の鍵穴に差し込んで、ドアを解錠する
  3. シフトポジションを、P(パーキング)にする
  4. ブレーキペダルを踏みながら、スマートキーをエンジンスタートスイッチに接触させる

ちなみに、電池切れの状態でのエンジン始動方法は、車種やメーカーによって異なります。

電池切れのまま車を動かす場合は、取扱説明書を読んで確認してください。

また、スマートキーの電池の寿命は1〜2年なので、定期的に交換するようにしましょう。

スマートキーについては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

エンジンがかからない「車関連の原因」

人為的な原因でない場合は、車のパーツの不備や故障が原因です。エンジンがかからないパターンとしては、以下の4つが考えられます。

  • ガス欠
  • バッテリー関連のトラブル
  • セルモーターの故障
  • オルタネーターの故障

ガス欠

エンジンがかからないときの原因としてガス欠が考えられます。

ガス欠とは、ガソリンや軽油などの燃料が切れてしまい、車が走行できなくなる状態です。

ガス欠の場合は、燃料を供給すれば再びエンジンがかかります。

車の走行中にガス欠になったら、近くのガソリンスタンドを探すか、保険会社のロードサービスやJAFを呼んでください。

ガス欠に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

バッテリー関連のトラブル

ガス欠でないのにエンジンがかからないとなると、バッテリー関連のトラブルかもしれません。

バッテリー関連のトラブルでエンジンがかからない場合は、以下の5つが考えられます。

バッテリー上がり

「セルは回るけど、エンジンがかからないのは何故?」

このような現象の場合、バッテリーが上がっている可能性があります。

バッテリーが上がった状態とは、バッテリーに蓄えられた電気量が足りず、エンジンを作動できない状態です。

半ドアやライトの消し忘れによる過放電や、長い間エンジンをかけなかったことによる放電があると、バッテリーが上がりやすくなります。

バッテリー液の液量不足

車のバッテリーには、バッテリー液という液体があります。バッテリー液は充電するたび徐々に気化するため、運転するうちに量が減っていきます。

バッテリー液が不足するとバッテリーの性能も低下して、エンジンがかからないことがあります。

バッテリーターミナルの腐食

車のバッテリーにあるバッテリー液が、経年劣化や液の入れ過ぎで外に漏れてしまうことがあります。

バッテリー液が漏れることで、バッテリーターミナルという部位が腐食し、接触不良で電気が流れなくなることがあります。

電気が流れなかったり、流れにくくなったりすると、当然エンジンもかかりません。

冬で気温が低い

寒い冬場は気温が低くなり、バッテリーの性能が低下しやすいです。

寒冷地や冬場はバッテリーの放電が正常に行われず、性能が低下してエンジンがかからなくなる危険性があります。

寿命

バッテリーの寿命は、一般的に2〜3年とされています。寿命を迎えてもバッテリーを交換せず、古い状態で使い続けると、突然エンジンがかからなくなる可能性があります。

バッテリー上がりなど、バッテリー関連のトラブルについては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

セルモーターの故障

セルモーターとは、車のエンジンを起動させるために必要なモーターのことを指します。

エンジンをかける際に、「キュルキュル」といった音が聞こえると思いますが、その音はこのセルモーターから発生しています。

「エンジンはかからないけど、 電気はつく。」という場合は、セルモーターの故障かもしれません。

エンジンを動かすために必要なパーツなので、このセルモーターが故障していると、当然ながらエンジンがかからなくなってしまいます。

オルタネーターの故障

オルタネーターとは、自動車で使用される電気を発電するための部品で、エンジンを始動させたり、計器類の表示などを行ったりするために必要な電気を生み出してくれます。

「バッテリー交換したのに、エンジンがかかりにくい。」という場合は、オルタネーターが故障している可能性が高いです。

このオルタネーターから「キュルキュル」などのような異音が聞こえると、故障してしまっている可能性があります。

エンスト

エンストとは「エンジンストール」の略称で、車のエンジンが意図せず停止状態になってしまう現象のことです。

エンストになると、エンジンをかけるとき、走行中やアイドリング中にエンジンがストップしてしまうことがあります。

車のトラブルでエンストになる場合、以下のパーツに異常がある可能性があります。

トラブルの箇所現象
点火系のトラブル車が、スーッと後ろに引かれるようにエンストした。
燃料系のトラブル車が振動して少しずつ停止した。
燃料ポンプのトラブル登り坂やカーブでエンストした。
燃料センサーのトラブル燃料切れに気付かずにエンストした場合
制御系のトラブルアクセルを踏み込んだ後や、戻した後にエンストした。
ホースからのエア漏れエンジンルームから「シュー」という音がする場合。

エンストに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

車が原因でエンジンがかからない場合はプロに相談を

エンジンがかかりにくくなったときの原因が自分で分からなかった場合は、専門家に相談してみましょう。

ロードサービス、整備工場、自動車ディーラーなど、プロに相談してください。

自動車保険に加入していると、無料で対応しているケースがあります。自分の保険内容について今一度確認してみましょう。

エンジントラブルを予防するには

車のパーツは、運転したり長期放置したりすることで劣化します。普段から、以下のメンテナンスを定期的に行なってください。

バッテリーの定期点検

まずは、バッテリーを定期的にチェックしましょう。3000円くらいから、バッテリーチェッカーを購入できるので、自分で簡易的なチェックが可能です。

ガソリンスタンドや専門店だと、さらに詳しくチェックしてくれます。

オルタネーターやセルモーターの不調によるトラブルも、事前に防ぐことができるでしょう。

エンジンオイルの交換

エンジンオイルが減ってきたり、汚れていたりしたらエンジンオイルを交換しましょう。エンジンオイルの交換を怠ると、次のような不具合が生じます。

  • エンジンがかかりにくくなる
  • 潤滑不良や冷却不良による焼き付きでエンジンが故障する

これらの症状が起こると、最悪の場合は廃車にしなければいけません。オイルの残量を確認したい場合は、以下の手順を参考にしてください。

  1. エンジンに付いているオイル・ゲージを抜きとる
  2. 付着しているオイルを拭きとってから再びゲージをいっぱいに差し込む
  3. 再度抜きとり、ゲージの先端についている2本のラインか、ギザギザ部分の目印の中間にオイルがあれば大丈夫

もしも液量が足りなかったり、汚れていたりしたら、専門店で新しいオイルに交換してください。

エンジンオイルの交換方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

車のエンジンがかからないことに関してのまとめ

  • まずはシフトレバーの入れ間違えやハンドルロックなど「人為的な原因」を考える
  • 人為的な原因でない場合は「車のパーツの不備や故障」を疑う
  • 車のパーツの不備や故障が考える場合は、プロに相談する
  • エンジントラブルを予防するには、普段からの定期点検が大切

人為的な原因でない場合、ディーラーや整備工場など専門家に相談するのがベストです。

自動車保険に加入している場合は、保険会社や契約内容によっては無料で故障に対応してくれる場合があります。

まずは、加入している保険会社に連絡してみましょう。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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