「OD式安全性テスト」は免許の合否に影響しない!初心者の運転への心構え。

自動車教習所では、運転適性を判断する「OD式 安全性テスト」を受けるカリキュラムが組まれています。このテストは1967年から現在にかけて長年行われている、運転に関する適性検査です。
これから免許を取得する人にとって、免許取得後に安全に運転するための判断材料として、教習所に通う人は必ず受けることが決まっています。
今回の記事では、「OD式安全性テスト」がどのようなテストであるのかということから、運転や走行時の心構えまで解説していきます!
目次
「OD式安全性テスト」とは
OD式安全テストは、その人の安全運転の適性を診断するテストです。
- 性格特性
- 運動機能
- 運転マナー
- 健康度
- 成熟度
以上の観点から、大きく4つの運転タイプと88の性格パターンに分け、自分自身では気付けない適性や性格を診断していきます。
「OD式安全性テスト」の内容
テスト内容は、「お題に類似したものを選ぶ選択問題」「計算問題」「自身の性格に一番近いものを選択する問題」などが出題されます。
テストの総合評価では、運転適性度(運転に必要な心の働きに関する評価)と安全運転度(安全運転に求められる性格や特性、心身の健康度に関する評価)の2つの評価軸をもとに、運転タイプを以下の大きな4つのパターンに分類します。
- 安全運転タイプ…運転技術を過信することなく、比較的に安全運転できるタイプ。
- もらい事故傾向タイプ…安全運転を意識しているが運転操作が少々不器用で、事故に巻き込まれる可能性のあるタイプ。
- 重大事故傾向タイプ…運転技術を過信し、安全運転の意識に欠け大きな事故を起こすタイプ。
- 事故違反多発傾向タイプ…事故を起こす可能性がとても高いタイプ 。
「OD式安全性テスト」の結果は免許の合否に関わらない
前述で紹介した「重大事故傾向タイプ」と判断されても、OD式安全性テストの結果が免許試験の合否に関わることはありません。
このテストは、ドライバーが自分の適性や傾向を把握し、免許取得後の安全な運転と向き合うことを目的としています。つまり「安全運転タイプ」を狙って解答をする必要はありません。
リラックスして正直に解答することで、自身の運転タイプや弱点を知ることができます。
自分の弱点を知るのは少し怖いかもしれませんが、これが安全運転への第一歩です。
運転前の心構え
運転免許証の確認
運転免許証には、自分が運転できる車の種類が記載されています。たとえば「普通車はAT車に限る」と記載されていれば、普通乗用車のAT(オートマ)車のみ運転することができますが、MT(マニュアル)車を運転することはできません。
初めて車を運転する際には、運転する車の種類が免許証に記載されている種類と合致しているか、一度しっかり確認しておきましょう。
初心者マークの確認
免許取得後、1年間は必ず「初心者マーク」を車に貼り付けることが法律で義務付けられています。
初心者マークでオススメなのは、リタックタイプの初心者マークです。貼り直しができ、マグネットタイプよりも粘着力が高いので、リアドアに貼り付けるのがおすすめです。
ただし、フロントガラス、前席の側面ガラス、ヘッドライトやブレーキランプへの貼り付けはNGなので注意してください。
初心者マークの正しい貼り付け位置については、以下の記事で詳しく解説しています!
運転計画を立てておく
免許取得後すぐの運転は、なるべく道路が混雑しない時間帯を選び、普段から見慣れている道で道順を決めて運転しましょう。
初めての運転は、想像する以上に神経を使います。
人によっては目の疲れから来る頭痛などの体調不良を起こすこともあるので、駐車場のあるコンビニや商業施設、高速道路の場合はサービスエリアやパーキングエリアなど、休憩時間がとれる場所をあらかじめ決めておくようにしておいてください。
体調を整える
健康状態が悪いと判断能力が著しく鈍るため、安全運転に支障をきたします。
特に初めての運転をする際は、体調がベストな状態で臨みましょう。少しでも体調に異変を感じた場合は、運転するのを控えるようにしてください。
走行時の心構え
安全な発進・停止
教習所では、正しいドライビングポジションについて習います。
シートベルトを着用したら顎を引いて背すじを伸ばすこと、ハンドルの握り方やアクセル・ブレーキの扱い方などの正しいポジショニングを学びます。
車間距離や操作は徐々に体で覚えるので、自身に合った感覚を忘れずに安全運転を心掛けてください。
発進・停車時には、急発進・急ブレーキは避けましょう。発進時には自身の目やバックミラーなどで前後左右の安全を確かめてから発進し、停車時にはゆっくりブレーキペダルを踏むようにしてください。
常に危険を予測した運転を心がける
運転する際は、常に「かもしれない運転」で臨み「だろう運転」は絶対しないようにしてください。
運転中、前方車両が急に止まったり、歩行者や自転車が脇道から急に飛び出すことがあります。 公道には思わぬ事故に繋がる危険がたくさん潜んでいるのです。
「車間距離はまだ余裕があるだろう」「脇道から誰も飛び出してこないだろう」ではなく、「車間距離はもう少し空けた方が良いかもしれない」「脇道から誰か飛び出すかもしれない」という気持ちで運転するよう心がけてください。
【厳守】酒気帯び状態での運転は絶対にしない
警察庁の発表によると、令和元年の飲酒なしとありの死亡事故率比較では、「飲酒事故の方が7.9倍も事故率が高い」と出ています。
「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」というキャッチフレーズの通り、飲酒は運転の安全性に大きな支障をきたします。10万人あたりの免許保有者で見ると、30歳未満の年齢層が飲酒事故を多く起こしている傾向にありますが、年齢は関係ありません。
初心者でもベテランでも、すベてのドライバーは例外なく、
- 自分や同乗者の命を守る義務がある
- ドライバーは歩行者の命を守る義務がある
この意識を忘れないようにしてください。
事故を起こしやすくなる心理状態を把握することが重要
性格や傾向だけでなく、運転時の心理状態も運転に影響を与えます。運転中に次のような心理状態になったときは、事故に結びつきやすいので注意が必要です。
- イライラしているとき
自分の思うようにいかないことがあると、イラついてしまうことがありますよね。気分がイラついている時は、アクセルやブレーキ操作が荒くなってしまいます。ストレス解消方法を自分なりに見つけておくことが大切です。 - 焦っているとき
時間に遅れそうなときは特に気持ちが焦り、ついスピードを出したり、信号の変わり目に強引に通過したりするなど、危険な運転をしがちです。 - 運転に慣れてきた時期
運転に慣れてくると、自分の運転技術に対する自信から、危険に対する注意がおろそかになりやすいです。安全確認を怠らないようにしましょう。
また、絶対に事故を起こさないだろうという考えは危険ですです。どんなに運転が上手でも、常に慎重さを忘れず、危険を予測しながら運転を心がけてください。 - 悩みや心配ごとなどで注意力散漫になっているとき
日常生活での悩みや気がかりなことがあると、そちらに気を取られて運転に集中できなくなってしまいます。危険を見落とし、事故に繋がることがあるので、心配ごとで頭がいっぱいになっている時は十分な休息をとってから運転してください。
最後に
車は一歩間違えると人の命を奪う危険があります。快適なドライブを楽しむためには、常に安全運転を心掛けることが必須です。
教習所で受ける「OD式 安全性テスト」に正直に解答しすることで自分の弱点と向き合い、安全運転について常に考える癖をつけるようにしてみてください。