ゴーストフィルムで車検に落ちたら『可視光線透過率』をチェック

雑学

ゴーストフィルムを貼って車検に落ちた場合は、『可視光線透過率』が基準に届いていなかった可能性があります。

『車検対応』と謳っているフィルムを貼ったのに車検を落ちた場合は、純正ガラスとの相性やフィルムの劣化が考えられます。

この記事では、車検に合格するための可視光線透過率と、保安基準について解説していきます。

ゴーストフィルムとは

ゴーストフィルムとはカーフィルムの1種で、高性能なフィルムになります。「ゴーストフィルム=オーロラのようなカラーフィルム」と思っていただければ、大丈夫でしょう。

カラーフィルムにも様々な色があります。ゴーストフィルムは、青紫色に見えるものが多いです。

また、オーロラのように、見る角度・明るさなどによって色味が変わります。そのためゴーストフィルムは、オシャレでファッション性の高いカラーフィルムと言えるでしょう。

カラーフィルムを含めたカーフィルムの種類・特徴に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてくださいね。

車検合格の基準は可視光線透過率70%以上

ゴーストフィルムを貼っている状態で、車検に合格できるのは可視光線透過率70%以上の場合です。

この可視光線透過率の基準は、後述でも解説する『道路運送車両の保安基準』に定められています。

※可視光線透過率とは?

フィルムの透明度を表す基準です。透過率が高くなるほど、光を通して視界がクリアになります。反対に低くなるほど、光を通さず暗くなるため、視界が見えづらくなります。

可視光線透過率70%以上でも注意が必要な場合

ちなみに、可視光線透過率70%以上のフィルムを貼っていても、以下の場合は注意が必要です。

  • 元々の純正ガラスの可視光線透過率が低い
  • ゴーストフィルムが劣化している

「可視光線透過率70%以上のフィルムだから大丈夫。」だと思っていても、純正ガラスの可視光線透過率が低い場合は、貼り付け後の可視光線透過率の基準を下回ってしまう可能性があるため、一概に車検に通るとは言えません。

DUKSではゴーストフィルムの取り扱いはしておりません。

カーフィルムの可視光線透過率と車検に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてくださいね。

保安基準について

『道路運送車両の保安基準』の【第29条 細目告示(第3節)第195条 3の2】には、可視光線透過率について、以下の基準が設けられています。

【第29条 細目告示(第3節)第195条 3の2】

運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分における可視光線 の透過率が70%以上のものであること。

引用:https://www.mlit.go.jp/common/001056456.pdf

第29条の3には、以下のように記載されています。

【道路運送車両の保安基準の第29条の3】

自動車(被牽引自動車を除く。)の前面ガラス及び側面ガラス(告示で定める部分を除く。)は、運転者の視野を妨げないものとして、ひずみ、可視光線の透過率等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。

引用:https://www.mlit.go.jp/common/000187236.pdf

引用:https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr7_000007.html

基準からすると、可視光線透過率が低いゴーストフィルムはもちろん、ステッカーやサンシェードなどの貼り付けは、フロントガラス・前方の側面リアガラスには許されません。

不正改造とみなされた場合

基準に満たないゴーストフィルムを貼っていると、『道路運送車両法第99条の2』の『不正改造の禁止』に当たります。

不正改造とみなされると、6ヶ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金が科せられます。また、道路運送車両法に不適合な整備不良車を運転すると、『道路交通法第62条』にも違反します。これは、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられるので注意しましょう。

保安基準に適合しない車のドライバーに対しては、地方運輸局長が整備命令を下すことが可能で『整備命令標章』が貼られます。

整備命令が下されて、15日以内にフィルムを剥がさないと、50万円以下の罰金が科せられるので注意しましょう。

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=326AC0000000185

最後に

「可視光線透過率70%以上のフィルムだから大丈夫。」だと思っていても、純正ガラスの可視光線透過率が低い場合は、貼り付け後の可視光線透過率の基準を下回ってしまう可能性があるため、一概に車検に通るとは言えませんので注意しましょう。

【ゴーストフィルムの取り扱いについて】
DUKSでは残念ながらゴーストフィルムの取り扱いはしておりません。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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