左折時に車が幅寄せをするのは違反?自転車とトラブルにならないための対処法を解説

トラブル

時折、自転車乗りから「左折するときの車の幅寄せが危ない!」という声が聞かれます。SNSでもこのような投稿が話題となり、炎上騒ぎになることがありました。

左折時に車が幅寄せをするのは、道路交通法で決められています。この記事では、車が左折時に幅寄せをする理由をはじめ、トラブルを避けるための運転方法を解説していきます。

SNSで「車の幅寄せ(左寄せ)」が話題に

過去に自転車乗りから、SNSで「左折時の車の幅寄せが危ない!」といった旨の投稿が話題になりました。

この自転車乗り曰く、「左折に備えて道路の左側に寄せた車は、後方を走行する自分(自転車)に対する嫌がらせであり幅寄せだ!」という主張です。

この投稿にはすぐに多くの反響が寄せられて、ちょっとした炎上騒ぎになりました。実はこの自転車乗りの主張は間違いであり、車は交差点で左折する際は、車両を幅寄せ(左寄せ)する必要があります。

車の幅寄せは「道路交通法・第34条」で定められている

車が左折する際の幅寄せについては、「道路交通法・第34条」で定められています。

道路交通法・第34条

車両は、左折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、できる限り道路の左側端に沿つて(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分を通行して)徐行しなければならない。

引用:道路交通法 | e-Gov法令検索

つまり、車は左折するときは余裕を持って、道路の左側に車両を幅寄せしなければいけません。

法律では「できる限り道路の左側端に寄り」と記載されていますが、実際には道路の端から50cm程度が目安です。

車が幅寄せ(左寄せ)をしなければいけない理由

車が幅寄せ(左寄せ)をする理由として挙げられるのが、以下の2つです。

  • 自転車等を、巻き込み事故から守るため
  • 直進車の進路を確保するため

車が幅寄せしなければいけない理由として、〝左折をする際に、自転車や原付バイクの進入による巻き込み事故を防ぐため〟です。

特に自転車の場合は、車の横をすり抜け運転してこようとする人もいるため、左折時に巻き込み事故を起こすリスクがあります。

自転車や原付バイクの巻き込み事故防止以外の要因としては、道路の左側に寄ることで〝直進車の進路を確保する〟ことが理由に挙げられます。

車の幅寄せ(左寄せ)でトラブルにならないための対処法

車の幅寄せ(左寄せ)でトラブルにならないための対処法としては、以下の2点を心掛けてください。

  • できるだけ余裕を持って幅寄せをする
  • 自転車との距離が近い場合は、先に行かせる

できるだけ余裕を持って幅寄せをする

左折する際、ドライバーは交差点直前ではなく、できるだけ余裕を持って左側に幅寄せをしておくのがおすすめです。人にもよりますが、無理にでも車の横をすり抜けようとする自転車乗りは存在します。

ウインカーを出すタイミングは、交差点の30m・3秒前が基本です。場所にもよりますが、100〜150m手前くらいから徐々に幅寄せをしていき、自転車が無理にすり抜けてこようとするのを防いでください。

場合によっては自転車を先に行かせる

たとえば、交差点直前で左折しなければいけないことに気が付いた、そのときに自転車の距離が近い、そんな場合は敢えて自転車を先に行かせてください。

交差点直前で無理に幅寄せをすると、却って自転車を巻き込み事故に遭わせてしまう場合があります。そんなときは自転車を先に行かせて、安全を確認してから左折しましょう。

左折する際はミラーや目視で自転車の確認を

左折時に巻き込み事故を起こさないためには、自転車との距離感に気を付けてください。特に市街地など交通量の多い場所では、自転車が車両のすぐ後ろや横に付いていたりします。

サイドミラーやバックミラー、目視で距離感を測り、近くに自転車がいる場合は無理に幅寄せせずに先に行かせましょう。

車の幅寄せ(左寄せ)についてのまとめ

  • 左折時の幅寄せは「道路交通法・第34条」で決められている
  • 車が幅寄せをする理由は「巻き込み事故の防止」と「直進車の進路確保」
  • 左折時は余裕を持って、あらかじめ幅寄せをしておく

車が左折時に幅寄せをすることは、道路交通法で決まっており正しい行為です。しかし、交差点直前だったり、自転車との距離が近かったりすると、無理な幅寄せや進路妨害に見えてしまいます。

交差点手前では余裕を持って幅寄せをしておき、巻き込み事故や自転車との無用なトラブルは避けるようにしましょう。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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