冬に車のエンジンがかからない!原因と対処法を解説

トラブル

寒い冬場は気温の低下により、エンジンがかからない、かかりにくいという現象が発生しやすいです。

特に朝一でエンジンがかかりにくい状態になると、焦ってどうすれば良いのか分からなくなります。

そこで今回の記事では、冬に車のエンジンがかからない原因をはじめ、対処法やNG行動について解説していきます。

冬に車のエンジンがかからない原因

冬に車のエンジンがかからない原因は、バッテリー性能の低下と、エンジンオイルが固くなることが考えられます。

バッテリー性能の低下

エンジンはセルモーターというパーツに、バッテリーから電力が送られることで動きます。

そのため、バッテリーに十分な電力が蓄えられていないと、セルモーターが力強く回らず、エンジンがかかりにくいです。

冬場は気温が低くなる影響で、バッテリーの液温も低下します。そうなると、電気を取り出すための化学反応が鈍くなり、充電や放電が上手く機能しなくなります。

充電や放電が上手く機能しないと、バッテリーに十分な電力が蓄えられず、エンジンがなかなかかかりません。

冬のバッテリートラブルについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

エンジンオイルが固くなるから

エンジンオイルは、エンジンをスムーズに稼働させるための大切なオイルです。しかし、エンジンオイルは油分であるため、寒くなると固くなる性質があります。

冬は気温の低下でエンジンオイルが固まると、流動性が失われてエンジンがかかりにくいことがあります。

エンジンオイルが硬直した状態でエンジンをかけると、その分の抵抗が増えて余分な電力が必要になり、バッテリーに負担がかかります。

冬場はバッテリー性能が低下しやすい上に、エンジンオイルが固まるとバッテリーに負担が増えるため、エンジンがかかりにくいという現象が起こります。

冬にエンジンがかからない場合の対処法

冬にエンジンがかからない場合の対処法は、5秒ほどセルモーターを回してから5分ほど止める作業を繰り返すか、バッテリーを充電するかです。

5秒ほどセルモーターを回してから5分ほど止める作業を繰り返す

冬にエンジンがかからないときは、5秒ほどセルモーターを回して5分ほど止める、という作業を繰り返してください。

エンジンオイルが固まっているのが原因であれば、少しずつエンジンを暖めることで解消できます。

そのため、エンジンがかからないとしても、5分ほど間隔を空けてエンジンをかけることで、エンジンオイルが次第に暖まってきます。

ポイントはセルモーターを回したら、5分ほど間隔を空けることです。連続してセルモーターを回すと、エンジンに負担がかかるので絶対にやめてください。

バッテリーを充電する

寒い冬場は、バッテリー性能が低下しやすいです。放電能力が低くなることで、バッテリーが上がりやすくなります。そのため、バッテリーを充電しながらエンジンをかけてみるのもおすすめです。

家族や近所の人の車から電力を分けて貰えるなら、ブースターケーブルを使用して充電してください。

また、ポータブルのジャンプスターターもあるので、出かける際は積んでおくと安心です。

※ジャンプスターターを車に乗せたままは火災の危険性があるのでやめましょう。

【NG行動】連続してセルモーターを何度も回す

エンジンがかからないと焦ると思いますが、連続してセルモーターを何度も回すのはやめてください。

寒い冬はエンジンが冷えていて、エンジンオイルも固まっています。その状態で連続してセルモーターを回し続けると、エンジン内部のシリンダーを痛めたり、機能が低下したりします。

また、セルモーターのパーツに大きな負担がかかって、最悪の場合は故障に繋がる危険性があります。

エンジンがかかった後の注意点

前述で解説した方法でエンジンがかかった場合、その後の運転で2つの注意点があります。それは、少しの距離しか走行しないことと、急発進や急加速をすることです。

少しの距離しか走行しない

仮にエンジンがかかった後に運転できたとしても、短距離しか走行をしないのはNGです。短距離走行で終わってしまうと、エンジンやエンジンオイルが十分に暖まりません。

エンジンやエンジンオイルが暖まらないと、次に車を運転しようとしたときに、再びエンジンがかからないという現象が起きてしまいます。

そのため、エンジンをかけた後は最低でも5kmほどは走行するのがおすすめです。

固まったエンジンオイルが柔らかくなり、バッテリーも充電されるため、次に車を動かす際にエンジンがかかりやすくなります。

急発進や急加速をする

エンジンがかかった後に、急発進したり無理な加速をしたりするのはやめてください。

特に時間のない朝一で、エンジンがかかりにくい状態から車が動くと、慌ててついついやってしまいがちな行動です。

急発進や急加速は、エンジンに大きな負担がかかります。エンジンが冷えた状態では、特に負担がかかってエンジンが劣化しやすいです。

そのため、ゆっくりと車を発進させることを心掛けて、ゆっくりと加速しながら運転してください。

エンジンがかからないことについての疑問・質問

こちらでは、エンジンがかからないことについての疑問・質問を解説していきます。

Q
エンジンがかからないのに電気がつくのは何故?
A

バッテリーの不具合や、セルモーターの故障が考えられます。

バッテリーに何らかの不具合があれば、バッテリー上がりとまではいかなくても、電気だけついてエンジンがかからないことがあります。また、バッテリーに不具合がない場合は、セルモーターの故障が考えられます。

Q
セルモーターは回るけどエンジンが かからないのは何故?
A

バッテリーの不具合や、プラグかぶりなどが考えられます。

プラグかぶりとは、点火プラグの発火口に燃料が過度に付着して、発火が妨げられている状態のことです。プラグかぶりが起こると、プラグが湿ってしまうので火花が飛び散らず、点火がうまくいかずにエンジンがかかりません。

冬に車のエンジンがかからない原因と対処法についてのまとめ

  • 冬に車のエンジンがかからないのは、寒さによるバッテリー性能の低下や、エンジンオイルが固くなるから
  • 対処法は、5秒ほどセルモーターを回してから5分ほど止めるという作業を繰り返す
  • 連続してセルモーターを回し続けるのは、エンジン内部のシリンダーを痛めるのでNG

冬の朝一でエンジンがかからないと、焦りがちになりますが落ち着いて対処してください。仮にエンジンがかかったとしても、急発進や急加速をするのはやめましょう。エンジンに大きな負担がかかるため、劣化しやすくなったり故障に繋がったりします。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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