車の死角|車両周辺や運転中に発生する見えない位置、死角の対策を解説

トラブル

車は意外と死角が発生することがあり、安全運転をするためには、死角から飛び出てくる歩行者や車に注意しなければいけません。死角に歩行者や対向車が入ってしまうと、ドライバーはその存在に気付きにくいです。

どんな車でも運転席に座ると死角が発生しやすく、バックミラーやサイドミラー、目視では全てを確認できない場合があります。

この記事では車の死角の種類を始め、死角による事故を防ぐための対策について解説していきます。

車内や車両周辺で発生する死角とは

車内や車両周辺で発生する死角については、以下の3つが存在します。

  • ピラーによる死角
  • タイヤなど下回りの死角
  • 車両のサイズで発生する死角

ピラーによる死角

ピラーとは、車の窓枠から伸びている柱のことです。ピラーによっては、斜めの四方向で死角が生まれます。

ピラーの陰になる範囲は広く、歩行者や自転車の存在を認知できないケースもあり危険です。またピラーが作る死角で、遠くの距離が見えないこともあります。

たとえば交差点で左折する際に、目視確認をしたつもりでもピラーが陰になり、自転車やバイクが見えずに事故に繋がるケースも珍しくありません。

ピラーが死角になる場合は、頭を前後左右に動かして目視確認する必要があります。

タイヤなど下回りの死角

車には主に左右後方を見るサイドミラー、真後ろを見るバックミラーがあります。しかし360℃、全ての高低を見渡せるわけではなく、それぞれ死角が存在します。

窓やミラーの高さよりも低い位置は見えず、小さい子供が車のすぐ前や後ろでしゃがんでいても運転席からは見えません。猫や子犬などの動物も同様で、車を発進させたり駐車したりする際は注意が必要です。

車両のサイズで発生する死角

コンパクトカーやセダンなど、車両によってはサイズが異なるため、発生する死角がまちまちです。

車種別による特徴、発生しやすい死角については、以下の表を参考にしてください。

車種車両の特徴発生しやすい死角
コンパクトカー車高は低めです。車両周辺で地面に近い箇所の死角が広くなります。
セダン後ろのガラスが高い位置についていてトランクが出っ張っているため、後方の確認がしにくいです。車両周辺の低い位置の死角は少ないですが、ピラーによる死角に注意しましょう。
ステーションワゴン車高が低めです。車両後方にピラーが複数あるため、斜め後方の死角が多くなります。
ミニバン車高は比較的高めです。車両のすぐそばの死角が大きくなります。
SUV車高は比較的高めで、ボンネットも長めです。車両前方の死角が広く、車両のすぐそばの死角が大きくなります。

運転中に発生する死角とは

運転中に発生する死角については、以下の4つが存在します。

  • 右左折時の死角
  • カーブ走行時の死角
  • 車線変更で発生する死角
  • 路上駐車による死角

右左折時の死角

日本車は運転席が右側にあるため、左側の死角範囲が右側よりも広くなります。交差点で左折する際は歩道側、つまり自分よりも左側が死角となり、歩行者・自転車・原付バイクに気付きにくいです。

運転席から右側は、対向車による死角が生じることがあります。右折時では、対向車による死角から飛び出してきた原付・バイク・自転車などと衝突する場合があり危険です。

カーブ走行時の死角

カーブの先は基本的に死角で、カーブの先から対向車が飛び出してきます。山道などカーブが続く場合は、常に死角だと思ってください。右ハンドルである日本車は、右カーブよりも左カーブの方が死角が増えます。

車線変更で発生する死角

2〜3車線の道路で車線変更をする場合は、ミラーの死角から現れる車に注意が必要です。運転中のサイドミラーとバックミラーからは、設置位置のほぼ真後ろしか見えません。

それよりも外側のレーンから同時に車線変更してくる車がいた場合、ミラーの死角となるため気付きにくいです。

また、車線変更をする際に斜め後ろの位置に死角が出来ます。目視等で確認してから車線変更を行うようにしましょう。最近の車は後側方エリアに車がいるとサイドミラーに警告が出る車種もあります。

バイパスや高速道路など片側2〜3車線の道路で、左右どちらかのレーンから中央のレーンに車線変更する場合は注意が必要です。反対側のレーンから同時に車線変更してくる車がいないか、慎重に確認してください。

路上駐車による死角

市街地などを運転している場合、路上駐車があると死角も発生しやすいです。路上駐車した車に隠れて、歩行者や自転車が飛び出してくる危険性があります。

上の画像のように、連続して駐停車車両がある場合は、死角となる部分が広範囲になるので、慎重に運転してください。

車の死角対策

車の死角対策は、以下の5つです。

  • 車を発進する際は、慎重に安全確認をする
  • 運転中はミラー確認と目視確認を組み合わせる
  • 動画で死角体験をしてみる
  • 自動運転技術を搭載した車両に乗り換える
  • 補助ミラーを使用する

車を発進する際は、慎重に安全確認をする

車両のすぐ近くは死角が発生しやすいため、車を発進する際は慎重に安全確認をしてください。乗車する前は、目視で前後左右の安全をチェックしましょう。猫や子犬、小さい子供が近くにいないか注意してください。

運転中はミラー確認と目視確認を組み合わせる

車の運転中は、ミラー確認と目視を組み合わせることで、それぞれの死角をカバーします。たとえば車線変更をする際は、バックミラー→サイドミラー→目視の順番で、他の車両がいないか確認してください。

また助手席に同乗者がいる場合、運転席から見えない位置の安全確認をアシストしてもらうのも効果的です。

動画で死角体験をしてみる

現在ではYouTubeなどの動画サイトで、車の死角について解説した動画がアップされています。

たとえばJAFの公式サイトからは、車の死角に潜む危険を疑似体験できる動画を見ることができます。

参考:JAF|クルマの死角編(もしもの状況を疑似体験する360度VR動画)

こういった動画で疑似体験をして、死角に対するシミュレーションをすることも大切です。

自動運転技術を搭載した車両に乗り換える

サポカーやスマートアシストなど、自動運転技術は年々進歩しています。たとえば2022年5月以降に発売された新型車には、バックカメラやバックセンサーが装着されています。

車の発進時、駐停車時の死角をカバーしてくれるため、自動運転技術を搭載した車両に乗り換えるのもおすすめです。

バックカメラや自動駐車機能については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

補助ミラーを使用する

現在では、車の死角を極力なくすための、補助ミラーが販売されています。たとえば360℃上下左右に可動調整ができるミラーがあり、死角を減少させて安全運転をサポートしてくれます。️

そのほかにも、サイドミラーの真横や外側の死角を補う「ブラインドサイドカメラ(ブラインドスポットモニター)」という機器も販売されています。

これらの機器や補助ミラーは、カー用品店やAmazon・楽天などの通販サイトで購入できるので、ぜひ参考にしてください。

車の死角についてのまとめ

  • 車内ではピラーによる死角、車両周辺ではサイドミラーやバックミラーによる死角に注意
  • 運転中は右左折時やカーブ走行時、車線変更で発生する死角に注意
  • 車の死角対策では慎重な運転を始め、自動運転技術を搭載した車や補助ミラーの購入を考える

車は意外と死角が発生しやすく、死角から飛び出てくる歩行者や車と衝突する危険があります。今回紹介した死角を参考に、車の発進や駐停車をする際、運転中の死角で事故を起こさないように気を付けてください。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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