台風から車のガラスを守るには?破損の対策方法を解説
2020年~2021年の夏頃までは台風の発生が比較的少なく、全国的な被害も例年に比べて少ないものでした。
しかし、2019年は令和元年東日本台風の影響で、全国的に大きな台風被害が生じ、家屋や所有している自家用車に甚大な被害を受けてしまった地域も多くありました。
ニュースやネットなどの注意喚起を受け、自宅の窓ガラスをテープで補強した方も多いと思いますが、車のガラスはうっかり何もしないまま…という方も少なくなかったのではないでしょうか。
今回の記事では、台風接近時に実践できる自動車ガラスの破損対策についてご紹介していきます。
目次
台風によるガラス破損被害のリスク
①倒木(電柱含む)・飛来物による直接的なガラス破損
駐車中・走行中問わず、台風の影響で最も危険が高いのは、強風で飛んできたり倒れてきたりしたものによるガラス破損です。
台風の規模の大きさによっては倒木や折れた電柱の影響でガラスや車体が大きな被害を受けてしまうことがあります。
また、倒木や電柱だけではなく、強風で飛ばされてきた屋根瓦や看板によってフロントガラス等が破損する危険性も非常に高いです。
②台風の後遺症による間接的なガラス破損
目に見える大きな破損ではなくとも、台風の時に何かがぶつかってガラスに小さな傷ができ、台風通過後に気づかず走行し続けてしまった結果、ガラスが突然割れてしまうこともあります。
台風接近時の備え、対策方法
台風によって車体やガラスが大きな被害を受けないようにするため、できる限りの対策はとっておきましょう。
①周囲環境のチェック・整備
まず、台風の強風で飛ばされて車を傷つけるようなものが車の近くにないか、入念にチェックしてください。
駐車している場所の近くに植木鉢など風に飛ばされる危険性の高い物があると、車に被害をもたらす危険性も高くなります。
駐車位置を変えるか、位置を変えられない場合は、周囲の所有物だけでも家の中に移動しておきましょう。
あわせて、ハザードマップの確認も必ず行なっておくようにしてください。
②自動車ガラスを毛布・シートで覆う
ボディーカバーのみの台風対策では、ガラスだけが破損してしまう恐れが出てきます。車のガラス破損を防ぐために、特にフロントガラスとリアガラスはいっそう厚く保護しておきましょう。
【手順】
1.フロントガラス・リアガラスに毛布を当てる。
2.上からボディーカバーで覆い、養生テープや紐で固定する。
完全に防御できるわけではありませんが、ある程度の衝撃は吸収できるので、台風が本格的に上陸する前に保護しておいてください。
また、この応用として、車全体を覆う方法も効果が高くなります。
【手順】
1.車体全体に毛布・段ボールなどを被せる。
2.ボディーカバーで車体を覆う。
3.ボディーカバーごとバンドでとめる。
③駐車位置の移動・ジャッキアップ
自動車ガラスの保護だけでなく、水没や横転を防ぐためにも、立体駐車場への駐車やジャッキアップなどの対策も効果的です。
普段駐車している場所が台風による影響を受けるのでは、と少しでも感じたら、車を安全な場所に移動させておきましょう。
浸水の恐れのある地下駐車場や、水位の低い土地に駐車しているのであれば、ジャッキアップを行なっておくか、立体駐車場や高台に一時的に車を移動させてください。
④カーポート、ガレージの設置
飛来物や倒木の被害を防ぐため、ガレージや屋根のある場所(カーポートなど)に車を移動させておくことも台風対策としては有効です。
台風が接近してから慌てて対策をしなくてもいいように、あらかじめカーポートを台風に強いタイプのものにしておく、ガレージを作っておきましょう。
設置することによって台風による被害を大幅に減らすことができますが、カーポートやガレージは、設置するための費用と時間がかかってしまうので、設置は計画的に行なってください。
⑤飛散防止フィルムの施工
災害時にガラスが割れても、割れたガラス片をフィルムに貼り付けたまま保持し、ガラスの飛び散りを防いでくれます。
フロントガラスに施工する際には可視光透過率が70%を下回らないよう配慮し、台風時に備えた施工を行ってください。
また、少々インパクトが強くなりますが、荷物を包む際に使う「ストレッチフィルム」で車全体を保護することでも台風対策に繋がります。
台風通過中の備え
①できるだけ走行しない
台風が接近・通過している時は、なるべく運転をしないようにしてください。外出すること自体、怪我や事故に遭遇する危険性が高く、場合によっては命の危機にも発展してしまいます。
車においても、倒木や折れた電柱、切れた電線などによるガラスの破損のリスクが伴うほか、無理な走行は車の破損や乗車者の身の安全が脅かされる恐れも出てしまいます。
大雨や強風の影響で、飛来物や歩行者の確認が遅れてしまう危険性もあります。
②交通情報をチェックしながら最も安全な経路と速度を守る
やむを得ず、どうしても車を運転しなければならない場合は、
- 昼夜問わず、ライトを点灯して走行する
- 最も安全だと思える経路をリサーチしておく
- 雨や風の状態に応じて、安全な速度まで落として走行する
以上の3点を必ず遵守した上で道路を走行してください。
車両保険の見直しも必須!
台風接近にあわせた対策をとっていても、万が一車が破損・故障してしまった場合、高額の修理費用がかかってしまうことがあります。
台風対策として、保険に入っておくことや保険を見直しておくことも重要な備えのひとつです。
台風での車の破損・故障への補償を受けるには、自動車保険のうち、自賠責保険(車の保有者全てが加入する保険。法律で加入が義務付けられている。強制保険とも。)の他に、任意保険である「車両保険」に加入しておかなければなりません。
- 自賠責保険(強制保険):対人事故で相手方への補償をするための保険。
- 車両保険(任意保険):自分の車が事故で損害を受けた場合に修理代の補償を受けるための保険。
台風が上陸・直撃する前に、車両保険の見直しや加入は必ず行なっておきましょう!
最後に
台風接近時の車の保護は、厚いことに越したことはありません。
ガラスやボディを保護した上でガレージなどに車を保管するのが理想ですが、今すぐ一気にできる対策ではありませんよね。
台風や大雨などの自然災害は、規模も状況も完璧に予測することはできないので、揃えられる道具を駆使して、できる限りの対策をとっておきましょう。
あわせて、車の保険もしっかり見直しておくようにしてくださいね!
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。