タイヤがバーストする原因や前兆は?タイヤがバーストした際の対処法を解説

トラブル

運転中に自分の車から大きな破裂音がしたら、タイヤのバーストを疑ってください。運転中にバーストすると、巻き込み事故になる可能性が高いので、冷静に落ち着いて対処しなければいけません。 

タイヤのバーストは車の走行中にいきなり起こりますが、空気圧の低下やタイヤの劣化など、バーストする前に気付けるサインがあります。

こちらでは、タイヤがバーストする原因や前兆、タイヤがバーストした際の対処法について解説していきます。

タイヤのバーストとはどんな状態なのか?

タイヤのバーストは、急にタイヤが破裂した状態です。パンクと同じ状態を想像する人もいますが、実はバーストとパンクでは意味が異なります。

  • バースト:車の走行中にタイヤが破裂して、運転が不可能な状態になる
  • パンク:タイヤの空気が徐々に抜けていき、パンク直後は走行できる場合がある

ゆっくりと空気が抜けていくパンクに比べると、一気にタイヤが破裂するバーストの方が危険度は高いです。

運転中にタイヤがバーストしたら?対処法を解説

運転中に大きな破裂音がしたら、タイヤがバーストした可能性が高いです。もしもタイヤがバーストしたら、以下の手順で対処してください。

ハンドルを握ったまま少しずつスピードを落とす
路肩など車を安全な場所まで移動させる
車を停めたらタイヤを確認する
加入している保険や、JAFなどのロードサービスに電話する

重要なのは、落ち着いてゆっくりと車のスピードを落とすことで、急ブレーキをかけるのはNGです。慌てて急ハンドルや急ブレーキをすると、コントロールが効かなくなり、周りの車を巻き込んで事故を起こしてしまいます。

近くにコンビニやドラッグストアなどの駐車場がある場合、可能であればそこまで車を持って行くのがベストです。無理な場合はすぐに諦めて、路肩の安全な場所に車を停めてください。

車を停めた後は、加入している保険やJAFなどのロードサービスに電話します。ロードサービスが到着するまでは、安全の確保に努めます。特に高速道路や交通量の多い道路で車を停止する場合は、停止表示板を設置して安全を確保しましょう。

【注意】バーストしたタイヤで走行するのは危険

タイヤがバーストしたまま、運転するのは危険です。タイヤがバーストすると、ハンドルのコントロールやブレーキが効きにくくなります。そのため、数十メートル運転するだけでも事故に繋がりやすいです。

また、バーストした状態で運転をするとホイールなどが損傷します。ホイールが損傷するとタイヤを丸ごと交換することになり、修理代が高くなります。

タイヤがバーストする原因は、タイヤの劣化や縁石への接触など

バーストを起こす原因は、以下の4つです。

  • タイヤの劣化
  • 縁石への接触
  • 空気圧の低下
  • 車両の最大積載量を超えている

タイヤの劣化

タイヤの劣化も、バーストになる原因のひとつです。タイヤは紫外線や熱による影響で時間が経つにつれて硬化し、タイヤの側面(サイドウォール)にひび割れが生じます。

ひび割れが発生すると、水やホコリがタイヤの内部に侵入してスチールワイヤーが錆びてしまい、タイヤの強度が下がってバーストする危険性が高まります。

縁石への接触

運転中に縁石に接触することで、タイヤがバーストする場合があります。縁石は歩行者を守るため、15cm以上の高さがあります。タイヤの側面が縁石と擦ってしまうと、タイヤにダメージを与えてバーストに繋がるのです。

空気圧の低下

タイヤは常に車体の重さがかかっているため、空気圧が低いまま運転すると、タイヤは潰れた状態で走行することになります。

潰れた状態で運転するとタイヤの接地面が大きく凹み、さらに高速回転をするとタイヤは波状に変形します。

これを「スタンディングウェーブ現象」といい、この状態で走行を続けるとタイヤが熱を持ち始めて「コード」と呼ばれる補強材が破損し、タイヤがバーストして危険です。

「タイヤ空気圧警告灯」が点灯すると、空気圧低下のサインなので、空気を補充するようにしてください。

給油の際にガソリンスタンドでも空気圧を測ってくれるので、スタッフに声をかけて測ってもらう方法もあります。

車両の最大積載量を超えている

たくさんの人を乗せたり荷物を積んだりすると、車両の最大積載量を超えてタイヤがバーストします。

最大積載量を超えて車を走行すると負荷が大きくなるため、タイヤに熱が加わってタイヤの形状を保つためのコードが破損し、バーストを引き起こします。

旅行やアウトドアなどは、車の荷物や乗車人数が多くなるため注意が必要です。

バーストする前兆はタイヤのひび割れや傷など

「タイヤがバーストする原因」でも解説しましたが、バーストの前兆はひび割れや傷など、タイヤの劣化です。

以下の状態はバーストの前兆なので、早めにタイヤを交換しましょう。

  • ひび割れや傷などの劣化が目立つ
  • スリップサインが出ている
  • タイヤを5年以上交換していない

ノーマルタイヤであれば5年以内、スタッドレスタイヤであれば3〜4年が寿命です。車を頻繁に運転すると当然タイヤの寿命は短くなるので、早めに交換するようにしてください。

タイヤのバースト、パンクの修理代・交換代は?

タイヤのバーストやパンクを修理する場合は「外面修理」と「内面修理」があり、それぞれ値段が異なります。それぞれの修理代は、タイヤ1本につき以下の表が相場です。

費用相場内容
外面修理2,000円前後タイヤの外側から、専用のパンク修理剤を使って補修する方法です。
タイヤをホイールから取り外さずに修理できます。
内面修理3,000円〜5,000円タイヤの内側から、損傷箇所を補修する方法です。
タイヤをホイールから取り外すため、手間がかかります。

またタイヤを交換するとなると、工賃に加えてタイヤ本体の値段がかかります。普通自動車の場合、タイヤ1本交換する際の費用は12,000円ほど必要です。

タイヤがパンクした際の修理・交換費用については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

タイヤのバーストを予防する方法

タイヤのバーストを予防するには、日常点検や季節ごとの点検を行うこと、またタイヤに窒素ガスを入れるのも効果的です。

日常点検や季節ごとの点検を行う

タイヤのバーストを防ぐには、日常点検をしてタイヤの状態を確認することです。

「空気圧は正常か?」
「スリップサインが出ていたり、ひび割れや傷が出ていたりしないか?」

これらを意識して、1ヶ月に1回のペースで点検をしましょう。また、夏は紫外線が強く路面の熱の影響を受けやすいため、秋は重点的にタイヤを見るようにしてください。

旅行や帰省で夏場にたくさん運転をした人は、タイヤがかなりすり減っている可能性があります。

日常点検や、秋の車のメンテナンスに関しては以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

タイヤに窒素ガスを入れる

タイヤに窒素ガスを入れると空気が抜けにくくなったり、空気圧の変動が少なくなったりします。

窒素は酸素よりもゴムを通り抜けしないので、空気が抜けにくいです。空気圧の変動が少なくなるのは、窒素ガスはほかの物質と化学反応を起こしにくいためで、タイヤの温度が上昇してもタイヤ内の空気の体積に変化が起こりにくくなります。

窒素ガスの補充は、タイヤ専門店で行いましょう。費用はタイヤ1本につき500円、全部で2,000円が相場とリーズナブルです。

タイヤに窒素ガスを入れるメリットに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

タイヤのバーストについてのまとめ

  • タイヤのバーストとは、車の走行中にタイヤが破裂して運転が不可能な状態になること
  • 運転中にタイヤがバーストしたらスピードを落として、安全な場所までゆっくりと車を移動させる
  • タイヤがバーストする原因はタイヤの劣化、縁石への接触、空気圧の低下、最大積載量オーバー

タイヤのバーストを防ぐには、普段からの点検が重要です。「空気圧が低下していないか?」「タイヤが劣化していないか?」を、見逃さないように確認してください。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

インタビュー記事

ピックアップ記事

関連記事一覧