車のエンジン始動時や運転中の異音をタイプ別に解説!異音がしたらすぐにプロに相談を
車を運転しようとエンジンをかけた際や、運転中にどこかから異音がすると不安になります。
異音がしたり、繰り返し音がしたり止まらなかったりする場合は、車のパーツのどこかに異常や故障が発生しているかもしれません。
事故に繋がらないためにも、異音の正体を把握して、音を感じたらすぐにディーラーや整備工場などに相談しましょう。
この記事では、異音が聞こえる原因と対処方法について詳しくご紹介していきます!
目次
異音がする、止まらない場合は早めにプロへ相談を
異音により少しでも違和感を抱いたり不安を感じた場合は、エンジンやブレーキなどのパーツに異常があるかもしれません。
異音が止まらなかったり、何回も繰り返し音がしたりする場合は、すぐにディーラーや整備工場で見てもらうのがベストです。
異音が鳴ったままの状態を放置するのは、パーツの異常や故障を放置するのと同じなので、運転中に事故を起こす危険性が高くなります。
エンジン始動時の異音の正体
こちらでは、エンジンを動かしたときに起こる異音の正体について解説していきます。
「ガガガ」「ギー」「ギギギ」という異音
エンジンを始動して、「ガガガ」「ギー」「ギギギ」という異音がする場合、ピニオンギアとリングギアの噛み合い不良が起こっている可能性があります。
ピニオンギアとはセルモーターにある歯車で、リングギアとはエンジン側にある歯車です。
エンジンを動かすには、セルモーターの動力をエンジンに伝える際に、ピニオンギアとリングギアの歯車を嚙み合わせなければいけません。
長年同じ車に乗ると、ピニオンギアとリングギアの歯車が摩耗して、噛み合い不良が起こります。
嚙み合い不良が起こると、ピニオンギアとリングギアが滑って「ガガガ」「ギー」「ギギギ」という音がします。
そのため、整備工場などで修理を依頼するようにしてください。
「キュルキュル」「ウィーン」という異音
エンジンをかけたときやアイドリング中、車を走らせているときなどに「キュルキュル」とした異音がある場合、ベルト系の緩みが考えられます。
また、車種によっては「ウィーン」という音に聞こえるケースもあります。
特にファンベルトは、エンジンの動力を他のパーツに伝達するためのベルトなので、このベルトに亀裂が入ってしまったり劣化してしまったりすると異音が聞こえてきます。
「キュルキュル」「ウィーン」という異音が聞こえた場合、できるだけ早くプロに点検してもらうのがベストです。
「ガラガラ」「ゴロゴロ」という異音
エンジンを始動してアクセルを踏んだときに、「ガラガラ」「ゴロゴロ」という低い音が聞こえる場合は、エンジンオイル不足が考えられます。
油圧が足りないとテンショナーの張りが弱く、タイミングチェーンが伸びてしまうことで「ガラガラ」や「ゴロゴロ」という摩擦音が鳴るのです。
エンジン始動後に出るタイミングチェーンの音は、故障ではありません。ただし、その状態のまま運転し続けると、エンジンが壊れてしまう危険性があります。
そのため、エンジン始動時に「ガラガラ」「ゴロゴロ」という音がしたら、まずはエンジンオイルの残量をオイルレベルゲージで確認してください。
エンジンオイルの不足であれば、オイル漏れの可能性も考えられます。エンジンオイルの補充・交換、オイル漏れがないかを、整備工場に確認してもらいましょう。
「シャー」という異音
エンジンを始動した際に、「シャー」という音がした場合は、セルモーターの故障が考えられます。
セルモーターが故障するのは、モーターの摩耗によって、内部に大量のカーボン粉が詰まることが原因です。
とはいえ、セルモーターは滅多なことでは故障しません。故障というよりは、経年劣化による寿命と考えて良いでしょう。
セルモーターの寿命の目安は、10年〜15年もしくは走行距離10万km〜15万kmです。
「シャー」という異音がしたら、整備工場でセルモーターを交換してもらうようにしましょう。
運転中の異音の正体
こちらでは、車の走行中に起こる異音の正体について解説していきます。
「コトコト」「ゴトゴト」という異音
車の運転中に、足元の方から「コトコト」「ゴトゴト」という音が聞こえてきたときは、サスペンションの異常が考えられます。
サスペンションとは、走行中の衝撃を吸収する役割を担うパーツです。
サスペンションの一部であるダンパーの劣化や、スプリングとダンパーを繋ぐアッパーマウントというパーツも、劣化すると異音が発生します。
サスペンション部分に異常があると、乗り心地にも影響が出ます。衝撃を上手く吸収できないため、振動するような感覚になりやすいです。
そのため、「コトコト」「ゴトゴト」という音が聞こえてきたら、乗り心地に影響が出る前に整備工場で確認してもらいましょう。
「キーキー」「ゴー」という異音
ブレーキを使用した際に「キーキー」といった甲高い音が聞こえてくる場合、ブレーキパッドが劣化している可能性が高いです。
ブレーキのシステムとして、タイヤと連動して回転しているブレーキディスクの両面に、ブレーキパッドが挟み込まれています。
そして、ブレーキペダルを踏み込むことで、ブレーキパッドがブレーキディスクを掴んで動きを止めます。
年数や走行距離が長くなると、ブレーキパッドは段々と薄く、消耗していきます。
また「ゴー」という音がする場合は、ブレーキパッドを支えるブレーキキャリパーというパーツが、錆びている可能性があります。
ブレーキに異常があると、交通事故を起こすリスクが高いです。「キーキー」「ゴー」という音が聞こえたら、整備工場でチェックしてもらいましょう。
「カリカリ」「キンキン」「カンカン」という異音
冷却水不足で、オーバーヒートが起きている可能性があります。
初めは、「カリカリ」という異音が聞こえてきますが、徐々に「キンキン」や「カンカン」という音も聞こえてくるようになります。
- カリカリ:エンジンオイルや冷却水の不足による、オーバーヒートの初期症状
- キンキン・カンカン:オーバーヒートの末期症状
以上のように「カリカリ」という音がしたら、冷却水を補充するようにしてください。
「キンキン」や「カンカン」などの音の場合は、エンジンの熱を冷ます機能のある、ウォーターポンプのベアリング部分が壊れている可能性があります。
シャフト折れになっているかもしれないので、異音が聞こえたら整備工場に相談しましょう。
「バラバラ」「カラカラ」という異音
走行中に「バラバラ」「カラカラ」という音がする場合は、マフラーにトラブルが起こっている可能性が高いです。
- バラバラ:マフラーに穴が空いているいる
- カラカラ:マフラーの内部に異物が混入している
マフラーに穴が空くと、排ガスが漏れて排気音が大きくなります。マフラー内に異物が混入していると、「カラカラ」という音がします。
しかし、走行中に音が鳴らなくなった場合は、マフラー内部の遮熱板の不具合である可能性が高いです。
排気をしっかりと出すためにも、異音がしたら整備工場で点検してもらってください。
車のエンジン始動時や運転中の異音についてのまとめ
- 異音がする場合は、エンジンやその他のパーツが故障している可能性がある
- 異音がしたり、止まらなかったりする場合は、早めにディーラーや整備工場に相談する
- 異音を放置すると車が動かなくなったり、走行中に事故を起こしたりする危険性がある
音の種類によって、パーツの状態も違ってきます。
どこからどのような音がするか、しっかりと把握してから、整備工場などで専門の人に相談できるようにしておきましょう。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。