フロントガラス交換の方法!自力で出来るかプロに確認してみた
こんにちは!Glass style 編集部です。
普段から車に乗っている人なら誰しもが経験するであろう、フロントガラスについてのお悩み。
様々なものがあると思いますが、ガラスが割れてしまった際に「交換も修理も高くつきそうだからできるなら自力で解決しちゃいたい!」と思う人もきっと多いのではないでしょうか?
ですが、車のフロントガラスを自力で直すのはかなり大変で、なにより危険なのです!
そこで今回、「glass D相模原店」の吹浦さんにご協力いただき、フロントガラス交換の工程を取材してきました!
目次
- 1 フロントガラスを自分で交換するのは危険!
- 2 フロントガラスの交換手順
- 2.1 1.フロントガラスの周りにテープを貼る
- 2.2 2.部品を外す
- 2.3 3.ガラスの周りのゴムを剥く
- 2.4 4.ウィンドカッターで接着剤を切る
- 2.5 5.吸盤を使ってガラスを外す
- 2.6 6.接着剤をスクレーパーで削る
- 2.7 7.接着面を水拭きし、汚れを取り除いていく
- 2.8 8.新しいフロントガラスの下処理
- 2.9 9.フロントガラスにガラスモールをつける
- 2.10 10.ダムラバーを付ける
- 2.11 11.車検のシールを貼り替える
- 2.12 12.ガラスと車体の油分を取り除く
- 2.13 13.接着剤の下地をつける
- 2.14 14.フロントガラスの位置を確認・接着剤をつける
- 2.15 15.フロントガラスをはめこむ
- 2.16 16.外した部品を戻していく
- 2.17 17.テープを剥がし、ガラスクリーナーで拭き上げる
- 2.18 18.最終チェック
- 2.19 18.公道の走行が可能になる時間をメモ
- 3 フロントガラスの交換は「プロの業者へ依頼する」が安全で確実!
- 4 最後に
フロントガラスを自分で交換するのは危険!
そもそも、自分でフロントガラスの交換をすることは可能なのでしょうか?
絶対に不可能とは言い切れませんが、作業はかなりリスキーであり、最悪の場合、車そのものの故障にも繋がってしまいます。
なので、フロントガラスの修理や交換に関してはすぐに私たちのようなプロへ依頼するのが得策と言えます。
なるほど。自分で交換することは可能ではあるけど、デメリットの方が大きくなるということですね。
ちなみに、どのような工程で進めていくんでしょうか?
では実際に、ガラス交換の工程をご紹介していきます。
フロントガラスの交換手順
1.フロントガラスの周りにテープを貼る
まずはフロントガラスの周りに養生テープを貼っていき、その上からガムテープを貼り付けていきます。
▶ワンポイントアドバイス
ガムテープを直接貼り付けてしまうと、塗装が剥がれてしまったりテープの跡が残ってしまうので、粘着力の弱いマスキングテープを下に貼ります。
座席にシートをかぶせているのは、スタッフが座って状態のチェックをしたり、作業中のチリやホコリを被せないようにするためです。
2.部品を外す
ボンネットを開き、ワイパーなどの部品を外していきます。
クリップを外して、カウルトップを取っていきます。
▶ワンポイントアドバイス
ワイパーは左右が決められているので、再度装着するときに分からなくなってしまわないよう、右側に目印のテープを貼っておきます。
部品をすべて外すとこのような状態になります。ちょっとスッキリして見えますね。
3.ガラスの周りのゴムを剥く
フロントガラス周りについているゴムを外していきます。
4.ウィンドカッターで接着剤を切る
フロントガラスは強力な接着剤で貼り付けてあるため、「ウィンドカッター」という特殊工具を使って切断していきます。
ウィンドカッターにはいくつか長短の種類があります。最も短いものから使っていき、順に長いものを使用して接着剤を完全に切断していきます。
接着剤をすべて切り離せたかどうかは感覚によって判断します。
5.吸盤を使ってガラスを外す
接着剤をすべて切り離したら、大きな吸盤でガラスを持ち上げるようにして外します。
この作業は基本1人ですか?
取り外しのみであれば1人でも簡単に行えます。ただ、置き場を充分に確保してから行いましょう。
6.接着剤をスクレーパーで削る
車体側に残った接着剤を、スクレーパーで削っていきます。この時、削りかすなどが車内に入ってしまわないよう大きなカバーをかけます。
スクレーパーには違う太さのものが何種類かあります。
当社では車種によって使い分けていますよ。
接着剤を丁寧に削っていきます。
7.接着面を水拭きし、汚れを取り除いていく
汚れをしっかり落とし、きれいな状態にします。
汚れが残っているとガラスを装着する際、接着がうまく出来なくなってしまいます。 しっかり落としましょう。
8.新しいフロントガラスの下処理
今回はクールベールというフロントガラスを使用します。このクールベール(ガラス)は旭硝子(AGC)製です。
ガラス上部にある青い部分が特徴的ですね。
クールベールは純正品よりも紫外線をカットし、断熱効果もあるので、運転時の日光による肌のジリジリ感が少ないのが特長ですよ。
ガラスをビニールから取り出したら、綺麗に拭きます。さらにその後「とれるっち」(glassDで使用している油膜取り)を使って、保存用のビニールによって付着した油膜も取り除いていきます。
▶ワンポイントアドバイス
接着箇所に油膜が残っていると水分が弾かれてしまい、接着剤不良の原因になるので、油膜はしっかり取りましょう。
9.フロントガラスにガラスモールをつける
※フロントガラスモールは、メーカによってつけるタイミングが違ってきます。
今回はガラスを付ける前に付けるタイプなので、この段階でガラスモールを装着します。
10.ダムラバーを付ける
このあとにつける接着剤が溢れないようにするため、ダムラバーをつけます。
11.車検のシールを貼り替える
車検のシールを綺麗に貼り替えます。
12.ガラスと車体の油分を取り除く
シリコンオフで接着面(ガラスと車体)の油分を取り除きます。
13.接着剤の下地をつける
セラミックに接着剤がつきやすくなるように2種類のプライマーを使います。
プライマーを接着剤の下地としてつけていきます。
プライマーをつけるとこのような感じになります。
フロントガラスをはめる部分の四隅にもプライマーをつけていきます。
プライマーが塗装部分に付着してしまうと塗装が剥がれてしまいます。また、手についてしまうと落ちないので、細心の注意を払って作業していきます。
14.フロントガラスの位置を確認・接着剤をつける
不備やミスが無いよう、フロントガラスの位置を一度チェックします。
この作業は2人で行っていますね。
新しいガラスが車体に完全にはまるか再度確認をかねてこのの作業を行います。少しのズレも生じないように、この作業は必ず二人で行います。
チェックが済んだら、電動ガンでフロントガラスに接着剤をつけていきます。
接着剤をつけるとこのようになります。
15.フロントガラスをはめこむ
フロントガラスを二人がかりではめ込んでいきます。
1人だとピッタリとガラスを嵌め込むのは非常に困難です。2人で行う際は、声を掛け合いって一発で嵌め込みます。
四隅ピッタリはまってますね!
16.外した部品を戻していく
ワイパーを左右間違えて装着してしまわないよう注意しながら、目印の通りに装着していきます。
17.テープを剥がし、ガラスクリーナーで拭き上げる
18.最終チェック
チェックシートと照らし合わせながら、最終チェックをしていきます。
パーツが嵌っていない箇所はないかなど、不備がないか今一度確認しましょう。
走行中の不備は命に関わるため、ボンネット内の部品、モールの取り付け状態、ガラスの拭き上げ、車内の汚れやゴミ、ワイパーの動作など念入りにチェックしていきます。
18.公道の走行が可能になる時間をメモ
ドアの開閉や走行がすぐにできない理由はなんですか?
ドアを閉めたときや走行時にかかる内圧や外圧の影響によって、接着剤が浮いてしまう可能性があるからです。
フロントガラスの交換は「プロの業者へ依頼する」が安全で確実!
お疲れ様でした!これまでの工程を見ても、確かにフロントガラスを交換するのはかなり大変な作業ですね…
必要な道具や知識・労力を考慮してみても、フロントガラスの交換は、私たちのようなプロの業者に依頼していただくほうが安全であり確実なのは間違いないです。
仮にフロントガラスの接着がちゃんとできてなかったりしたら、命に関わるので、 無理に自分でなんとかしようとせず、専門の方に頼ることが大切ですね。
最後に
今回は、フロントガラスの交換に関する工程についてご紹介してきました。
フロントガラスの交換や修理は「費用が高くつくなら自分で…」と思ってしまうかもしれませんが、必ずプロに依頼するようにしてくださいね。
そして、今回快く取材にご協力いただきました「glass D 相模原店」の吹浦さん、スタッフの皆さま、ありがとうございました。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。