車の傷消しは自分?業者?どちらがおすすめ?自分で傷消しをする方法も解説

修理・修復

車は運転すればするほど、傷がつくリスクが自然と高くなります。車好きの人はもちろん、家族のためにお金をかけて購入した愛車に、傷がつくのは良い気分ではありません。とはいえ、車の傷消しは自分でできるものなのでしょうか?

こちらの記事では、車の傷消しは自分でやる場合と業者に頼む場合のパターン、自分で傷消しを行う際の手順について解説していきます。

車の傷消しは自分でやる?業者に頼む?

車の傷消しは自分でやるのが良いのか、それとも業者に頼むのが良いのか、それはケースバイケースです。

車の傷が浅ければ自分で傷消しできる

車の傷が深くなければ、市販の傷消し剤を使って、自分で傷消しすることができます。自分で傷消しをするメリットは、以下の通りです。

  • 費用を抑えることができる
  • こまめに傷消しをすることで愛車をキレイな状態で維持できる
  • ボディーの撥水、水垢除去などの効果も期待できる

車は、事故以外にも飛び石や悪天候などの影響で、細かい傷ができたり塗装が剥がれたりします。小さな傷が蓄積すれば、車の見た目も悪くなります。

運転する機会が多い人ほど、洗車と合わせてこまめに傷消しをしましょう。 

大きくて複雑な傷は業者にお願いする

基本的に細かい傷、塗装の剥がれや凹み傷などは、自分で補修することができます。

しかし、大きくて複雑な傷や、塗装の下地が見えるほどの深い傷の場合は、ディーラーや専門店で板金・塗装をしてもらってください。

また、どう見ても自力で直せない場合、自分で補修したけど傷が消えない場合は、プロに相談しましょう。

お近くのディーラーや専門店に相談して、無料で見積もりをもらってください。複数のお店に相談して、料金と費用対効果を比べるのがポイントです。

傷消し剤の種類と特徴

市販の傷消し剤には、主に以下の7種類があります。

  • ワックス
  • コンパウンド
  • スプレー
  • ペンタイプ
  • クロス
  • パテ
  • シール

どれも、カー用品店やネット通販で、500〜2,000円程度で購入することができます。

傷消し剤を使うときは、しっかり説明書を読み、使用方法を確認してください。また、傷の状況によっては小さくても修理できない場合があります。

こちらでは、それぞれの傷消し剤の種類について、特徴や使いたい場面について解説していきます。

ワックス

ワックスの特徴は、表面をコーティングして傷を目立たないようにするところです。広範囲にできた傷を消したいときにおすすめです。

コンパウンド

研磨することで、傷を目立たないようにします。擦ったような細かい傷を消したいときにおすすめです。

スプレー

ボディと同じカラーを塗り重ねることで、傷を目立たないようにします。ワックスやコンパウンドでカバーできない、広範囲の傷を消したいときにおすすめです。

タッチペンタイプ

塗装が剥げた部分を、ペンで塗っていきます。塗装の剝げた部分を、ピンポイントで消したいときにおすすめです。

クロス

研磨剤や潤滑剤が布に染み込んでおり、拭くだけで傷が目立たないようにします。ちょっとした傷を、手間なく消したいときにおすすめです。

パテ

ペースト状になっており、肉盛り用の傷消し剤になっています。小さな凹み傷を消したいとき、塗装が剥がれて下地がむき出しになっている場合におすすめです。

シール

傷が気になる部分に、シールを貼るだけです。ボディと同じカラーであれば、簡単に傷を隠すことができます。

車の傷の種類と傷消しの手順

こちらでは車の傷の種類と、それに対する傷消しの手順について解説していきます。具体的には、以下の傷の対処法です。

  • 薄くて浅い擦り傷、ひっかき傷
  • 深いひっかき傷
  • 凹み傷
  • ボディ塗装の一部が剥がれている

薄くて浅い擦り傷、ひっかき傷

薄くて浅い擦り傷、ひっかき傷を消す場合は、以下の物を用意してください。

用意する物

・水の入ったバケツ
・タオル
・3種類のコンパウンド(粒子が粗いタイプ、粒子が細かいタイプ、液体タイプ)
・スポンジを3つ

傷消しの手順

タオルを濡らして、傷のついた部分を水洗いする
粒子が粗いタイプのコンパウンドとスポンジを使って、傷に沿って優しく真っすぐ磨いていく
傷が薄くなってきたら、粒子が細かいコンパウンドと、新しいスポンジで同じように磨いていく
スポンジを新しくして、液体のコンパウンドで仕上げていく

違うコンパウンドを使うときは、スポンジを新しくするようにしてください。同じスポンジを使うと、粗い研磨剤と細かい研磨剤が混ざってしまうので、注意が必要です。

コンパウンドとスポンジを使い分けることで、車のボディーにもツヤが出てきます。

深いひっかき傷

深いひっかき傷を消す場合は、以下の物を用意してください。

用意する物

・水の入ったバケツ
・タオル
・タッチペン(ボディカラーと同じもの)
・耐水サンドペーパー
・シリコンオフスプレー
・マスキングテープもしくは養生テープ
・コンパウンド

傷消しの手順

タオルを濡らして、傷のついた部分を水洗いする
サンドペーパーで傷の汚れや錆を落とす
シリコンオフスプレーで脱脂をする
傷の周囲にマスキングを行う
傷に対して点々を打つように、タッチペンを塗っていく
1週間ほど乾燥させる
再度マスキングを行う
耐水サンドペーパーで、盛り上がった塗料をマスキングの高さまで研磨する
マスキングを外してコンパウンドで磨く

簡単に傷を隠したい場合は、1→3→5の工程だけでもOKです。

凹み傷

凹み傷ができた場合は、以下の物を用意してください。

用意する物

・水の入ったバケツ
・タオル
・パテ
・ヘラ、パレット
・耐水サンドペーパー
・シリコンオフスプレー
・マスキングテープもしくは養生テープ
・コンパウンド
・塗装用スプレー

傷消しの手順

タオルを濡らして、傷のついた部分を水洗いする
凹み傷に対して耐水ペーパーで削り、塗料を落とす
シリコンオフスプレーで脱脂をする
凹みを埋めるように、へらでパテを塗りつけていく
パテを乾かす
耐水ペーパーで、パテをボディーラインに合わせて削っていく
厚づけパテで表面に気泡ができていたら、薄づけパテを塗る
パテを乾かし、再度耐水ペーパーで研磨する
スプレーで塗装を行う

ボディ塗装の一部が剥がれている

ボディ塗装の一部が剥がれてしまった場合は、以下の物を用意して傷を消してください。

用意する物

・水の入ったバケツ
・タオル
・シリコンオフスプレー
・マスキングテープ
・タッチペン(ボディーのカラーと同じもの)

傷消しの手順

タオルを濡らして、傷のついた部分を水洗いする
シリコンオフスプレーで脱脂をする
補修したい傷に沿って、マスキングテープを貼る
点々を打つように、タッチペンで丁寧に傷ついた部分を塗る
塗り終わったら乾燥させ、再度塗り乾燥するを繰り返し、ボディーよりもタッチペンの塗料が盛り上がった状態にする
マスキングテープを剥がして、完全に乾くまで自然乾燥させる

これで傷の補修は終わります。もっと完成度を上げたい場合は、塗料してから一週間後くらいに、盛り上がった部分を耐水ペーパーで丁寧に研磨していきましょう。

自分で車の傷消しをする場合の注意点

自分で車の傷消しをする場合は、以下の2つに注意してください。

  • ボディカラーと同じ物を選ぶ
  • コーティングを施工した車には、ノーコンパウンドタイプを使用する

色付きの傷消しアイテム(タッチペン・スプレー・シール)を使用する場合は、必ず車のボディーカラーと同じ色を使ってください。

たとえば同じ青に見えても、実際に塗ってみると色が微妙に異なる場合があります。そうなると却って色の違う部分が目立つため注意が必要です。

また、コンパウンドには研磨剤が含まれているため、コーティングした車に使用するとコーティングが剥がれてしまいます。

そのため、コーティングを施工した車の場合は、研磨剤が含まれていないノーコンパウンドタイプで傷消しを行ってください。

コーティングを施工すると細かい傷ができにくくなる

定期的に傷消しの補修を行うのを避けたい場合は、ボディコーティングをするのがおすすめです。車にコーティングを施工することで、細かい傷ができにくくなります。

また、コーティングを施工すると、以下のメリットがあります。

  • 汚れや細かい傷がつきにくくなる
  • 水洗いだけで済むようになり、洗車が楽になる
  • 新車のようなツヤや輝きが持続する
  • 場合によっては、一年に一回の補修でOK

コーティングは自分でもできますが、プロにお任せした方が完成度は上がります。愛車をいつまでもキレイな状態にするために、コーティングを検討してみましょう。

※ただし、完璧に傷ができなくなるわけではないので注意が必要です。

コーティングの種類や価格については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

車の傷消しについてのまとめ

  • 車の傷が浅ければ自分で傷消しできる
  • 大きくて複雑な傷は業者にお願いする
  • コーティングを施工することで、車に細かい傷ができにくくなる

ひっかき傷のような浅い傷であれば、自分で傷消しができます。ただし、大きくて複雑な傷や、塗装の下地が見えるほどの深い傷の場合は、業者に傷消しを依頼しましょう。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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