フロントガラスのワイパー傷|原因・傷消し・予防法を解説
「対向車からのライトがフロントガラスに乱反射して前が見えにくい」「よくよく見てみたら細かい傷だった」なんて経験ありませんか?それ、もしかしたらワイパー傷かもしれません。
ワイパー傷は乱反射で視界不良を引き起こすことがあるので、放置していると事故につながる油断ならない傷です。
この記事ではワイパー傷の原因から、傷ができたときの消し方について解説していきます。
目次
フロントガラスにできるワイパー傷とは?
ワイパー傷とは、ワイパーによってできたスクラッチ傷のことを言います。洗車したのにフロントガラスが細かい傷で少し曇っているように見え、ワイパーの当たる範囲にだけ白く筋が残るので、洗車しても汚い見た目のままになってしまうのが特徴です。
ワイパー傷がつくと、太陽光や対向車のライトによってワイパー傷が乱反射を起こし、視界不良に陥ります。運転中に前方の視界が確保できていないと事故を起こす可能性が高くなりますので、早めに傷をなおす対応をしてください。
ワイパー傷の原因
ワイパー傷ができる原因は、大きく分けて2つあります。
- ワイパーゴムの経年劣化
- 砂やゴミが付着した状態でワイパーを使う
詳細について、それぞれ解説していきます。
ワイパーゴムの経年劣化
ワイパーを定期的に交換していなかった場合、ワイパーのゴム部分が経年劣化して硬くなり、ガラスを傷つけてしまうことがあります。ワイパーの交換は1年に1度が目安となっているので、数年交換していなかったらワイパー傷がついてしまっている可能性があります。
砂やゴミが付着した状態でワイパーを使う
ゴミや砂などの異物が、ガラスに付着したままワイパーを使うことで、ワイパーに傷がついてしまいます。
フロントガラスだけでなく、ワイパーのゴムの部分には砂埃が溜まりやすいです。砂埃が溜まったままワイパーを使うと、フロントガラスに細かい傷ができます。
ちなみに、ウォッシャー液をかけてからワイパーを使い、ガラスに付着した異物を取り除こうとしても、ワイパーを使った時点でガラスに傷がつくので注意してください。
フロントガラスのワイパー傷を自分で傷消しする方法
傷が浅く、長さも数cmほどでしたら、コンパウンドなど市販の研磨剤でガラスを修復できます。スポンジと乾いたクロス、マスキングテープを用意して以下のように作業してください。
砂やゴミなどが付着したまま磨くと、ガラスに傷ができます。必ず水洗いをしてから、研磨するようにしてください。ゴムや樹脂パーツを傷つけないように、マスキングテープを貼り付けておくと安心です。
傷消しが上手くいかない場合は、すぐに中断してディーラーや専門店に相談してください。上手くいかないまま作業を続けると、ガラスに歪みや滲みができてしまう危険性があります。
フロントガラスのワイパー傷が深い場合はプロに相談を
フロントガラスのワイパー傷が深い場合は、プロに傷消しを依頼するのがおすすめです。ワイパー傷はガラスを研磨することで、傷が目立たなく綺麗な状態にすることができます。
しかし、大きい傷や広範囲にわたる傷を一般の方が研磨すると、歪みや滲みが発生しやすいです。また、磨きムラができやすいので、何度も磨くことでガラスに歪みや滲みが悪化します。
浅い傷の場合は自分で修復できますが、大きい傷や広範囲にわたる傷の修復はプロにお願いするのがおすすめです。
フロントガラスの傷消し料金
ワイパー傷をはじめ、フロントガラスの傷消し料金は傷の深さや長さによって変わります。浅い傷なら12,000円ほどから、深い傷だと25,000円ほどの料金です。
傷の度合いと修復の料金については、表にまとめたので参考にしてください。
傷の深さ | 傷の長さ | 料金 |
---|---|---|
浅い | 0.1~40cm | 12,000円 |
浅い | 40~100cm | 18,000円 |
深い | 0.1~40cm | 18,000円 |
深い | 40~100cm | 25,000円 |
※料金はあくまで目安です。
※ディーラーや専門店によって、料金が変わるので注意してください。
大きな傷の場合はガラス交換も検討する
修理(補修)の対応が難しい場合は、フロントガラスの交換が必要です。修理よりも費用がかさんでしまうので、料金については事前に把握しておいてください。
交換費用に関して、目安となる金額を以下にまとめたので参考にしてください。
ガラスの種類(スペック) | 普通車 | 軽自動車 |
---|---|---|
純正品 | 80,000〜150,000円 | 70,000〜120,000円 |
高性能断熱ガラス | 80,000〜150,000円 | 〜80,000円 |
国内優良品(国産)ガラス | 60,000〜110,000円 | 50,000〜100,000円 |
輸入品ガラス | 40,000〜90,000円 | 40,000〜90,000円 |
フロントガラスの交換費用に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
フロントガラス交換の費用って?軽自動車・普通車のガラス交換はどこですべきか、車両保険の活用とあわせて解説
ワイパー傷ができるのは仕方ない?
「雨の日にワイパーを使う以上、ワイパー傷ができるのは仕方ない。」と、思っている人もいると思います。しかし、ワイパー傷ができるのは仕方ないことではなく、予防することができます。
それが「ワイパーゴムの交換」と「こまめな洗車」の2つです。
ワイパーゴムの交換
「ワイパー傷の原因」でも解説しましたが、ワイパーゴムが劣化することでワイパー傷ができやすくなります。そのため、ワイパーゴムが劣化する前に、交換するようにしてください。
ワイパーゴムは、半年〜1年に1回の頻度で交換するようにしましょう。また、異変を感じるようになったら、ワイパーゴムを交換する時期です。
・ゴム部分の裂け、ヒビ割れが起こっている
・サビや変形、変色などが見られる
・異物が付着しやすくなってきた
・ワイパーを作動させたときに、異音を感じる
・ワイパーを触ってみて、ゴム部分が硬くなってきた
・金具類のガタつきが見られるようになった
こまめな洗車
こまめに洗車をして、フロントガラスやワイパーに蓄積した異物をとることで、ワイパー傷ができるリスクは下げられます。1ヶ月に1〜2回のペースで、定期的に洗車してください。
また、旅行や帰省などの長距離ドライブ、海や山などのアウトドアでは、車に砂やゴミなどの異物が多めに付着しやすいです。旅行やアウトドアから帰ってきたら、早めに洗車しましょう。
フロントガラスについたワイパー傷のまとめ
- ワイパー傷ができるのは、ワイパーゴムの経年劣化や、不純物が付着した状態でワイパーを使うから
- 浅めなら自分で傷消しできるが、深い傷はプロに依頼する
- ワイパー傷ができるのを防ぐには、こまめにワイパーゴムを交換したり、洗車したりする
ワイパー傷ができる原因の多くは、砂やゴミなどの異物がフロントガラス、もしくはワイパーに蓄積した状態で、ワイパーを使うことです。
ゴミなどの不純物は知らぬ間に蓄積されているので、定期的に水洗いするようにしましょう。またワイパーの劣化もワイパー傷の原因なので、1年に1度はワイパーゴムを交換するようにしてください。
関連記事として、フロントガラスにできる細かい傷の傷消し方法を、こちらの記事でも解説しています。合わせて参考にしてください。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。