車のガラスは劣化する!劣化のサインとガラス交換のタイミング

修理・修復

車のガラスというと、事故などで割れなければずっと変わりなく使用できるように思いがちです。しかし、ガラスも日々の使用により経年劣化が起こります。

今回は、車のガラスの劣化がどのように起こるか、劣化への対策、ガラス交換のタイミングなどについて紹介していきます。

車のガラスはなぜ劣化する?

 アルカリ溶出

劣化の要因の一つに、ガラスのアルカリ溶出があります。

アルカリ溶出とは、ガラスの中のアルカリ成分がガラス表面に出てきてしまうことです。ガラスが水に触れていると、アルカリ溶出が起こりやすくなります。溶出したアルカリ成分が、ガラス表面を侵食したり、ガラスに付いた水分や空気中のガスに含まれる成分により表面が白くなり、曇りが出てきます。

紫外線による劣化

また、紫外線による劣化(日焼け)もあります。ガラスは日に長期間晒され続けると、紫外線によりガラスの成分が化学反応を起こし、白っぽく変色します。

温度差によるゆがみ

温度差によるゆがみも劣化の要因となります。ガラスは、温度が上がると膨張します。夏は直射日光と高い気温で車外の温度が上昇し、冷房の効いた車内の温度と差ができます。冬は反対に低い外気と温かい車内で温度差が生じます。この温度差により外側と内側の膨張度が変わり、ゆがみが出ます。

ガラスにヒビや傷があったときには、ゆがみによりさらにそれが拡大してしまう恐れもあります。

衝突物による衝撃の蓄積

ガラスに当たってくるものによる劣化もあります。ホコリ、砂、走行中に当たる小石などによる細かい傷が蓄積して、劣化や割れの原因となります。フロントガラスに付着した砂やホコリが排気ガスと結びついて硬くなったところでワイパーを動かすと、さらに傷がひろがる原因となります。

劣化するとどうなるか、劣化のサインは?

ガラスの劣化により、見た目は曇ったようになり見通しが悪くなります。劣化し始めでは、磨くと元に戻りますが、劣化が進むと磨いても曇ったままになってしまいます。また、細かい傷がたくさんできている場合も、劣化しているといえるでしょう。

また、日焼けや温度差による劣化は、ガラスが割れやすくなる原因にもなってきます。

ガラス劣化の対策

アルカリ溶出による劣化を防ぐためには、ガラスの外側部分を定期的に拭いて掃除することが最善策と言えます。表面に出てきてしまったアルカリ成分をそのままにしておくとガラスの侵食が進んでしまい、ガラスに凹凸が出て曇りがよりひどくなってしまいます。定期的な窓ふきで、表面に出てしまった溶出アルカリを取り除くようにしましょう。

また、ガラスが長時間水に触れるとアルカリ溶出しやすくなるので、ガラスと水分が直接触れないようにコーティング剤を使う、雨の日の後に窓ふきをするなどの対策があります。

ガラス交換をするタイミング

ガラスは半永久的に形を保てる物質ではありますが、先に紹介した劣化や物理的衝撃でヒビや割れが起きてしまうことがあります。ヒビや傷ができてしまった場合は必ずガラス交換を行ってください。ヒビ、傷の大きさが100円玉サイズ程度よりも小さいものであれば、ガラス交換までせずリペアで済む場合もあります。

また、アルカリ溶出による凹凸と曇りが進み、傷で視界の悪くなったガラスはガラス研磨か交換でしか症状を解消できません。ご自身での研磨により磨き傷ができてしまうこともあるので、まずは専門の業者に相談してください。

最後に

車のガラスは化学的、物理的要因で徐々に機能が劣化していくことを紹介してきました。ヒビや割れができた場合は、そのまま使用を続けると運転による衝撃でどんどん悪化してしまい、かなり危険なので早急に業者に修理を依頼してくださいね。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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