フロントガラスのヒビ・傷は早めに応急処置を!ヒビが広がるのを防止する

修理・修復

車に乗っている人にとって、走行中の視界に必ず入るのが「フロントガラス」です。このフロントガラスに少しでも傷やヒビが入ってしまうと、大きな事故に繋がってしまう確率も高くなってしまいます。

フロントガラスにできたヒビや傷は、早めに応急処置を行ってください。応急処置は早ければ早いほど良く、ヒビが広がるのを防止することができます。

今回は、車のフロントガラスに傷やヒビができてしまったときの応急処置について解説していきます。

【対処方法】フロントガラスのヒビ・傷の応急処置

フロントガラスのヒビ・傷の応急処置

フロントガラスのヒビや傷の応急処置は、保護フィルムやセロハンテープを使用します。

次の手順に従って、応急処置を行ってください。

ガラスの表面を掃除する

水や中性洗剤で洗い、油分や汚れを落とします。仕上げとして、完全に乾燥させてください。

ヒビの中の空気を取り除く

針やピンをヒビの中に挿入して、空気を取り除いてください。こうすることで、その後の修理がしやすくなります。

保護フィルムやセロハンテープで補修する

保護フィルムやテープがあれば、傷の部分に貼り付けてください。もしくは、市販のセロハンテープでも代用できます。

保護フィルム・テープを貼る

傷が1㎝〜2㎝程度であれば、保護フィルムや保護テープなどで応急処置ができます。保護フィルムは、ゴミや汚れが入るのを防いでくれるほか、修理の際に傷が綺麗に直りやすくなります。

セロハンテープで補強する

市販のセロハンテープを使って応急処置を施すこともできます。このとき、必ずフロントガラスについてしまった傷を一枚で覆える幅のセロハンテープを使ってください。

小さいセロハンテープを重ねて傷を塞いでしまうと、隙間からゴミや汚れが入り込んでしまう可能性が高くなります。

フロントガラスに飛び石などが当たり、ガラスに傷やヒビができてしまったら、まずは車が安全な場所にあるかを確認し、傷の程度を確かめましょう。

また、保護フィルムやセロハンテープを使って応急処置をする場合、貼り付けるときに強く押さないようにしてください。傷やヒビがひどくなってしまいます。

【NG行動】応急処置をする際にやってはいけないこと

応急処置をする際にやってはいけないこと

フロントガラスのヒビ・傷の応急処置をする際にやってはいけないことは、ゴミや汚れをそのままにして補修することです。

また、アロンアルファでフロントガラスのヒビを補修するのもやめてください。そして小さい傷であっても放置せず、早めに応急処置をしましょう。

ゴミや汚れをそのままにして補修する

応急処置を施す際に、ゴミや汚れを付着させたままにしてしまうと十分に傷口を塞げなくなってしまいます。

小さなヒビから大きな傷へ被害が拡大してしまう危険性が大きくなるため、応急処置をする際にゴミや汚れはきちんと取り除いておきましょう。

アロンアルファでフロントガラスのヒビを補修する

フロントガラスの傷やヒビに、アロンアルファなどの接着剤を使って補修するのはやめましょう。

フロントガラスのヒビや傷は、接着剤でくっつけたり塞いだりすることはできません。余計に傷がひどくなる恐れがあり、見た目としても良くないです。

小さな傷だからといって「放置」する

リペアキットが手元になかったり、テープを貼る必要もなさそうに思える小さな傷は「放置しても大丈夫」と思ってしまいがちです。

小さな傷だから大丈夫だということはありません。走行中の振動がヒビを拡大させてしまうので、どんなに小さな傷でもしっかり応急処置をしておいてください。

応急処置後は修理に出す

応急処置は、あくまで応急処置です。一時的な補修は可能ですが、完璧に傷を塞げるわけではありません。

応急処置したら早めに修理に出すことで、ヒビが広がるのを防止して、フロントガラスが綺麗な状態になります。

走行時の振動などでヒビは伸び、傷も大きくなっていってしまいます。フロントガラスの応急処置が終わったらできるだけ速やかに修理へ持っていくようにしてください。

また、修理に持っていくまでの間は、傷部分にストレスのかかるような走りは控え、同時にエアコンの風が直接ウインドウに当たらないようにしましょう。内外の温度差で傷が拡大しやすくなってしまいます。

フロントガラスのヒビの修理は自分で行うのは難しい

修理キットを使えば、自分でもフロントガラスのヒビを直せるように思うかもしれません。しかし、作業に慣れていない人がセルフリペアをすると、失敗して傷を広げる恐れがあります。

理由として、傷の深さを正確に判断するのが難しく、適切な処置ができない場合があることが挙げられます。また、修理に失敗すると傷が広がり、結果的にガラス交換が必要になる可能性があるからです。

さらに、補修液の浸透が不十分だと強度が低下し、走行中の振動や温度変化で再びヒビが入ることもあります。安全性を確保するため、専門業者に依頼するのが最善です。

フロントガラスを修理・交換する際の費用相場

こちらでは、フロントガラスの傷やヒビを修理・交換する際の費用相場について、解説していきます。

フロントガラスの修理費用

フロントガラスの傷を修理する場合、費用は15,000円〜25,000円ほどが相場です。ただしガラス修理業者、ディーラー、車種、破損状況によって価格は異なります。

10円玉以下の傷の場合の目安として、以下の表を参考にしてください。

種類費用
普通自動車10,000~15,000円
軽自動車8,000~13,000円

フロントガラスの交換費用

フロントガラスを交換するのにかかる費用は車種によって異なりますが、8万円〜11万円と10万円前後になっています。

フロントガラス交換にかかる費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

フロントガラスにつく傷の種類

ガラスにできてしまう傷の種類は、大きく分けて6つあります。

修理(補修)で済むケース

A:ブルアイ(牛の目)
B:ハーフムーン(半月)
C:スターブレイク(星型)

交換が必要なケース

D:クローバーリーフ(クローバーの葉)
E:ビーウィング(蜜蜂の羽)
F:コンビネーション(複合型)

A-Bの傷を補修する場合は、比較的修理痕が残らずに済みますが、C以上の線ヒビが多い物となると、修理痕が残りやすいです。

また、D~Fの傷は箇所によって施工中にヒビが伸びる可能性が非常に高く、比較的修理痕も残りやすいため、ガラス交換をお勧めします。

フロントガラスが割れたまま走行するとどうなる?

フロントガラスが割れたまま走行すると、視界が悪化し事故のリスクが高まります。特に夜間や雨天時は光の乱反射や水滴の影響でさらに視認性が低下し、危険度が増します。

また、走行中の振動や風圧によってヒビが広がり、修理では済まず交換が必要になるでしょう。さらに、道路交通法に違反するため、警察に検挙される恐れがあります。

ヒビが拡大すると車検に通らなくなることもあり、結果的に高額な修理費用が発生する可能性があります。応急処置を施した上で、速やかに修理を行うことが重要です。

フロントガラスが割れたまま走行したときのリスクについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

フロントガラスの応急処置についてのまとめ

  • フロントガラスのヒビや傷の応急処置は、保護フィルムやセロハンテープで対処可能
  • 応急処置は早ければ早いほど良く、フロントガラスのヒビが広がるのを防止できる
  • フロントガラスの修理費用は、15,000円〜25,000円ほどが相場

フロントガラスのヒビや傷を見つけたら、できるだけ早く応急処置をしましょう。ヒビを放置すると、走行中に傷が広がり状態が悪化する恐れがあります。

応急処置後は、できるだけ早く業者に修理をお願いすることで、費用を抑えることができます。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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