フロントガラスのリペアはどんな傷に適している?ガラス修理のプロにその真相を聞いた

コラム・施工例

こんにちは!GlassStyle編集部です。

車のトラブルには様々なものがありますが、フロントガラスにまつわるトラブルもたくさんありますよね。

例えば、飛び石によるフロントガラスの傷・破損などは、車ガラスのトラブルの中でも代表的なものです。フロントガラスに傷やヒビが入っていることがわかったとき、どのように行動すれば良いか分からない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、フロントガラスのリペア(修理)について、glassD 府中店の吹浦さんにお話を伺いました。

フロントガラスの傷・ヒビへの応急処置

フロントガラスに傷やヒビが入っていることがわかったとき、私たちはどのような行動を取れば良いのでしょうか?

何をおいてもまず、傷をそのままにしないことを一番に守ってください。どんなに小さなものでも、フロントガラスの傷を放置するのは大変危険です。必ず応急処置をしましょう!

◆応急処置の方法◆

  • 保護フィルム、テープを貼る
  • セロファンテープで補強する

◆絶対にやってはいけないNG行動◆

  • ゴミや汚れをそのままにして補修する
  • 傷を放置する

フロントガラスについた傷の応急処置については、こちらの記事で詳しく解説しています。

応急処置をしたら、なるべく早めに修理店などへ修理を依頼してくださいね。

傷の種類

フロントガラスについてしまう傷の種類は、大きく分けて6つほどあるのですが、ご存知でしたか?

6種類もあるんですか?傷はみんな同じものかと…

そうですよね。一見すると「傷は傷でしかない」ように見えますが、傷のつき方によって修理の難易度と仕上がりの綺麗さも変わってくるんです。

  • A.ブルアイ(牛の目)
  • B.ハーフムーン(半月)
  • C.スターブレイク(星型)
  • D.クローバーリーフ(クローバーの葉)
  • E.ビーウイング(ミツバチの羽)
  • F.コンビネーション(複合型)

▲【A】が最も直しやすい傷、【F】が最も直しにくい傷です。

A・Bの傷を補修する場合は、比較的修理痕が残らずに済みますが、C以上の線ヒビが多い傷になると、修理痕が残りやすいです。
また、D~Fの傷は、箇所によって施工中にヒビが伸びる可能性が非常に高く、比較的修理痕も残りやすいため、ガラス交換をお勧めしています。

▲参考:タイプCの傷。凹み部を中心に、線ヒビが多く入っているのがわかります。

フロントガラスのヒビを直す方法

では、これから実際にフロントガラスのヒビを修理していきます。

よろしくお願いします!

1.撥水除去をする

▲何もしないままいきなり液剤を注入してしまうと、ガラスに施されている撥水の影響で液剤が弾かれてしまうので、はじめに撥水除去をします。

ガラスに傷ができてから撥水加工を施してしまうと、傷の上や中に撥水の膜ができてしまいます。そうすると撥水除去が困難になってしまうので、傷の上から撥水加工はしないようにしてください。

2.補修液を注入しやすいようにドリルで傷を整える

▲中間膜までドリルが届いてしまうとガラスに傷が残ってしまうので、中間膜まで到達しないよう注意しながら穴を開けていきます。

3.レジン液を少量ずつ注入していく

▲固定するために三つ又の足を設置します。

▲左:レジン液 右:インジェクタ

▲インジェクターで真空状態にして水分やゴミを吸い込んだ後、レジン液を圧を加えながらゆっくり入れていく。

レジン液は紫外線で固まるので、天気の良い屋外でこの作業を行うとすぐに固まってしまいます。
注入中にレジンが固まってしまうと、傷の奥まで液剤が浸透しませんので、必ず屋内で行います。

▲傷は細く、レジン液は粘り気があるため、真空状態→注入することを繰り返します。

「水分やゴミの吸引」「真空状態にする」をほぼ同時に行っています。この工程の精度が高ければ高いほど美しい仕上がりになります。

4.仕上げ用レジン液(ピット)で仕上げる

▲仕上げ用のレジンを施しています。

▲紫外線をあててレジンをしっかり固めていきます。

5.専用のカッターで余分な部分を削っていく

▲注入したレジンの、余分な部分を丁寧に削っていきます。

▲削り終わりはこのような感じになります。

6.仕上げ

▲研磨剤が入った液剤をティッシュにつけて磨いていきます。

綺麗に仕上がったらリペア(修理)完了です!傷の程度にもよりますが、ガラスリペアは最短30分仕上げが可能です。

ガラスリペア(修理)は「傷の伸長を防ぐためのもの」

吹:ガラスリペアを検討する際、以下の4点を押さえておいてください。

  1. 修理したから、と言って100%車検に通るわけではない。
  2. 傷の程度にもよるが、補修痕は残るものとして考えておく。
  3. ガラスリペアは「傷の伸長」を防ぎ、車検に合格させることが目的。
  4. ガラスを完全に元通りにするわけではない。

フロントガラスの傷は、レジン液を使って補修しています。レジンは、雨には比較的強い性質を持っていますが、

  • ワイパーによる摩擦で削れていく
  • 太陽光による紫外線の影響で収縮する
  • 時間の経過とともに劣化する

などの弱点もあります。ごく稀ですが、リペアをしても急激な温度上昇などによって傷やヒビが拡大してしまうこともありますので、覚えておきましょう。

傷の程度によっては、ガラス交換をおすすめすることもあります。気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

フロントガラスの車検基準

基本的に、フロントガラスに傷やヒビが入ってしまっていると車検を受ける(車検に通る)ことができません。

フロントガラスの車検基準は、

  • ガラスが容易に貫通されない強度を維持していること
  • ヒビや傷があってもドライバーの視界が確保できる状態であること
  • 前面・側面ともに透明で、視界を妨げる歪みがないこと(サイドガラスも同様)

以上の3点です。これらのポイントをクリアしていない限り、検査に通ることはないということをぜひ覚えておいてください。

フロントガラスの車検基準については、以下の記事で詳しく解説しています!

最後に

フロントガラスは、割れていたり傷がついていたりすると車検に通りません。
また、以下のものはリペアのみで対処することが出来ない可能性があるので注意してください。

  • ガラスの縁(黒い部分から10cm以内)についたヒビ・傷
  • エアコンの吹き出し口についたヒビ・傷
  • 10円玉以上の大きさの傷
  • 自動ブレーキなどセンサーの近くにある傷

フロントガラスに傷やひび割れなどが見受けられた場合はすぐに修理を依頼してくださいね。

glassD 府中店の吹浦さん、本当にありがとうございました!

【GlassDへのお問い合わせはこちらから!】

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