ガス欠になったらどうする?ガス欠の前兆や対処法を解説
ガソリンの残量が少なくても、車は走行できてしまいます。「後で給油しよう」と思っていると、突然ガス欠が起きてしまうことがあります。
突然ガス欠が起きて車が動かなくなると、パニック状態になり対処が遅れて、通行の妨げになり事故を誘発しかねません。
この記事ではガス欠の前兆や対処方法、エンプティランプが点灯してから車がどれくらい走行できるのかということまで解説していきます。
目次
ガス欠とは
ガス欠とは、燃料タンク内のガソリンや軽油がなくなった状態です。車は、ガソリンを燃焼させてエネルギーに変えることで動きます。
そのためガソリンが完全になくなると、車が動くことはありません。ガソリンの残量が0になり、車が停まってしまった場合は、ガス欠と思って間違いないです。
ガス欠の前兆
以下の現象が起こったら、ガス欠になる前兆だと思ってください。
- スピードが出にくくなる
- エンスト
- エンジンや排気音の異常
スピードが出にくくなる
ガス欠になる前兆として、車が完全に停まる前に、スピードが出にくくなり加速しない状態になります。
車がスピードを出すためには、燃料をエンジンに供給して、エンジンの回転数を上げなければいけません。
ガソリンや軽油が十分な量でなければ、加速をするための動力を生み出せないため、スピードを上げることは不可能です。
エンスト
エンストとは「エンジンストール」の略称で、車のエンジンが意図せず停止する状態です。
燃料が少なくなると、車体の傾きなどによって燃料がエンジン内部に行き届かなくなり、エンストする場合があります。
エンストが頻発に起こるようであれば、ガス欠直前です。また、座席に縦揺れのような振動を感じたり、いきなり車が停車して動かなくなることもあります。
エンジンや排気音の異常
燃料が足りないと、エンジンへ送り込むガソリン量も安定しないため、不完全燃焼のような状態が起こります。
たとえばエンジンの燃焼が不安定になり、異音や振動が発生する可能性が高いです。また、排気ガスを出すマフラーから異音を感じることもあります。
異常は車種によって違いますが、乾いているような音が聞こえたり、車が小刻みに震えたりするケースが考えられます。
ガス欠になったらどうする?
ガス欠すると、最終的に車が動かなくなります。ガス欠の前兆を感じた場合は、以下の方法で対処してください。
- 何を置いても、まずは安全な場所に停車する
- ガソリンスタンドを探すか、保険会社やJAFに相談する
安全な場所に停車する
ガス欠で車の速度が落ちてきたら、まずは安全の確保をしましょう。
- ハザードランプを点滅させる
- 交通量の少ない安全な場所(路肩など)に車を停める
- 非常停止表示器を車の後方に設置する
何より優先しなければならないのは、巻き込み事故を起こさないことです。車が動かなくなるとどうしても焦ってしまい、対処が遅れてしまうことがあります。
対処が遅れると事故を誘発する原因になってしまうので、特に交通量の多い場所では落ち着いて行動し、正しい対処を行ってください。
ガソリンスタンドを探す
保険会社がロードサービス対応をしていなかったり、JAFに加入していなかったりなどの場合、近くにガソリンスタンドがあるか探してください。
ガソリンスタンドを見つけたら、以下の3つの中から最適な選択肢を選びましょう。
- 電話をして、ガソリンを現場まで配達してくれるか相談をする
- 距離が近い場合は、ガソリンスタンドまで車を押す
- 同乗者がいて歩ける距離なら、誰かがガソリンスタンドに行く
お店によっては、ガソリンを配達してくれる場合があります。電話で問い合わせて、現場まで配達してくれるか聞いてみてください。
配達が無理な場合、距離が近ければガソリンスタンドまで車を押しましょう。ギアをニュートラルにして、後ろから押せば車は動きます。
ただし、距離が遠かったり途中で坂があったりすると危険なので、気を付けてください。
車を押すのが難しい場合、同乗者がいて歩ける距離なら誰かがガソリンスタンドに行きましょう。ガソリンを受け取って、現場まで戻ってきてください。
ちなみに、ガソリンは「携帯缶」という専用の容器があります。携帯缶がないと、対応してもらえないことがあるので注意が必要です。
また、ガソリンを取りに行っている間に駐車違反で検挙されないよう、誰か一人は必ず現場に残ってください。
保険会社やJAFに相談する
ガス欠になった場所の近くにガソリンスタンドがなければ、自動車保険会社に連絡してロードサービスを依頼するか、JAFに連絡してください。
保険会社の場合
会社にもよりますが、ほとんどの場合ガソリンを無料で持ってきてくれます。
自分が加入している自動車保険のプランにはロードサービスがついているかどうか確認してください。保険会社によってはロードサービスを行っていない場合があるので注意が必要です。
JAFの場合
JAFに加入している場合は、JAFに連絡しましょう。JAFは24時間365日対応しており、無料でガソリンを持ってきてくれるのです。※ガソリン代はかかります。
会員になる場合は入会金:2,000円、年会費:4,000円がかかりますが、非会員だと高額な料金を請求されます。ガス欠以外にも、パンクや色々な故障にも対応しています。頻繁に運転する人はJAFに加入しておきましょう。
お金がないのにガス欠になったらどうする?
ガス欠になったとき、たまたま現金ない状態だったら、どうすれば良いでしょうか?対応可能な方法としては、以下の3つが考えられます。
- クレジットカード払いにする
- スマホの決済アプリを使う
- 所持金分だけ給油する
JAFはもちろん、ガソリンスタンドでは基本的にクレジットカード払いに対応しています。
JCBやVIZA、Master Cardなど主要なカード会社なら支払いに問題ありません。
また、JAFの場合はPayPay、LINEPay、auPAY、PayBの決済アプリでの支払いが可能です。
ガソリンスタンドの場合は、お店によって決済アプリに対応していない場合もあるので注意してください。
クレジットカードもなくスマホも持っていない場合は、所持金分だけ給油するのがおすすめです。
JAFの決済アプリ:継続のご案内の中にバーコード決済(請求書払い)が使えるとありましたが、どういうものですか? | FAQ | JAFよくあるご質問
エンプティランプ(燃料残量警告灯)点灯後の走行距離について
エンプティランプ(燃料残量警告灯)とは、ガソリンなどの燃料が減ってきたときに点灯する警告灯です。
給油機マークや丸いオレンジのマークになっており、「ガソリンランプ」や「給油ランプ」とも呼びます。
車種にもよりますが、エンプティランプが点灯しても約50kmの走行が可能です。
軽自動車やコンパクトカーは、この距離よりも短い場合があるので注意してください。
高速道路上では、ガソリンスタンドを備えたサービスエリアが50km間隔で設置されていると言われています。
ただし、100km以上ガソリンスタンドが無い区間もあるので、油断せずにエンプティランプが点灯する前に必ず給油を行ってください。
ガス欠を防ぐには早めの給油を心掛ける
エンプティランプが点灯していなくても、ガソリンの残量が少なくなったら、早めの給油を心がけてください。
残量が少なくても走行できるとはいえ、ランプが点灯してからガソリンスタンドを探す方法を取ると、ガス欠のリスクが高まってしまいます。
早めに給油する習慣をつけ、突発的なガス欠トラブルを防ぎましょう。
ガス欠についてのまとめ
- ガス欠とは、燃料タンク内のガソリンや軽油がなくなった状態のこと
- 加速しにくくなったりエンストを起こしたりしたら、ガス欠の前兆
- ガス欠になったら安全な場所に車を停めて、ガソリンスタンドを探すか保険会社やJAFに相談する
早めに給油をしていれば、基本的にガス欠を起こすことはありません。残量が少なくなった時点で、必ず給油する癖をつけておくのが安全です。
また、長距離ドライブをする際や高速道路に乗る前は、ガソリンを満タンの状態にしておきましょう。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。