点滅信号の意味は?点滅信号の法律や罰則、走行する際の注意点
交通量が少ない道路や、夜間の交差点では点滅式の信号機を見かけます。黄色と赤色の2種類の点滅ですが、実はそれぞれの色に意味があるのをご存知でしょうか?
色の種類はもちろん、自動車と歩行者の信号機でも意味が変わってきます。
この記事では、黄色信号と赤色信号の点滅の意味や点滅する時間帯、走行する際に注意するポイントについて解説していきます。
目次
赤色信号が点滅する意味
赤色信号の点滅は、黄色信号よりも意味が重いです。車両はもちろん歩行者にも、進行する際は以下の義務付けがあります。
- 車両等:停止位置で一時停止する
- 歩行者:車両等(自動車やバイク)に注意して進行する
車の場合は一時停止をする必要があり、破った場合の罰則が設けられています。
歩行者の場合は止まる必要はありませんが、「車両が来ないか確認して安全に進行しなさい。」という意味があります。
黄色信号が点滅する意味
黄色点滅信号の意味は、「車両等は周囲の交通に注意して進行する。」です。
一時停止を義務しているものではありませんが、交差点などで他の車両や歩行者の存在に注意しながら通行する必要があります。
特に夜間の交差点では、周囲の見通しが悪いです。基本的には一時停止をして周囲の安全を確認してから、徐行するようにしてください。
黄色信号・赤色信号の点滅については「道路交通法施行令第2条1項」により、定められています。合わせて参考にしてください。
信号が点滅する場所とタイミング
交通量の少ない交差点では、交通が円滑になるよう夜間から早朝にかけて信号が点滅に切り替わります。
信号が点滅に切り替わる時間帯は地域によって異なりますが、22時〜5時頃までが一般的です。また、昼間でも交通量が少ない交差点でしたら、終日点滅信号になっている場合もあります。
信号が点滅している場合に気を付けるポイント
信号が点滅している場合に気を付けるのは「優先順位」と「事故」の2つです。
優先順位
点滅信号が設置されている交差点では、黄色点滅と赤色点滅の2つの道路が交わっている状態です。
黄色は徐行を、赤色は一時停止するルールなので、自動車同士の場合は黄色の点滅信号の優先順位が高くなります。
では、以下のケースではどうでしょうか?
- 自動車側:黄色の点滅信号
- 歩行者側:赤色の点滅信号
道路交通法施行令の第2条1項では「歩行者は、他の交通に注意して進行することができること」と定められています。
ただし、基本的には一般道路では歩行者の優先順位は高いです。
ドライバーが黄色の点滅信号を渡ろうとするときに、赤色の点滅信号を渡ろうとしている歩行者を見つけた場合は、歩行者が先に通過するのを待った方が事故を防げます。
事故
黄色点滅・赤点滅の信号機がある交差点では、黄色点滅の方が優先順位は高いです。点滅信号ではこれが落とし穴となり、事故が起こるケースがあります。
「自分が黄色側なので優先的に渡れる」という意識が働き、減速せず交差点に進入して対向車両と衝突事故になるパターンです。
たとえ優先順位が高い黄色点滅側だとしても、減速せずに交差点を走行して事故になった場合は、30〜40%の過失割合が発生します。
そのため黄色の点滅信号側だとしても、赤色の点滅信号と同様に減速して周囲の確認をし、ゆっくりと交差点を走行するようにしてください。
点滅信号を無視した場合の罰則
赤色の点滅信号を無視した場合、違反点数は信号無視と同様に全ての車両が2点です。反則金に関しては、車両によって金額が異なります。
車両 | 赤色の点滅信号 | 通常の信号無視 |
---|---|---|
大型車 | 9,000円 | 12,000円 |
普通車 | 7,000円 | 9,000円 |
二輪車 | 6,000円 | 7,000円 |
小型特殊車・原付 | 5,000円 | 6,000円 |
黄色の点滅信号に関しては注意喚起なので、特に罰則はありません。ただし、周囲の確認を怠ると事故につながるので気を付けましょう。
点滅信号での事故の過失割合
点滅信号同士で、車両事故を起こした場合の過失割合は、以下になります。
ケース | 過失割合 |
---|---|
同程度の速度 | ・赤色点滅の車両:80% ・黄色点滅の車両:20% |
赤色点滅の車両:減速しなかった 黄色点滅の車両:減速した | ・赤色点滅の車両:90% ・黄色点滅の車両:10% |
赤色点滅の車両:減速した 黄色点滅の車両:減速しなかった | ・赤色点滅の車両:70% ・黄色点滅の車両:30% |
赤色点滅の車両:一時停止してから進入した | ・赤色点滅の車両:60% ・黄色点滅の車両:40% |
もちろん、他の状況次第では過失割合は変わるので、あくまで参考程度と思ってください。
例えば、赤色点滅が直進で、黄色点滅が右折の場合は過失割合が変わります(赤色点滅:60〜70%、黄色点滅:30〜40%)。
また、義務ではないものの、黄色点滅の車両も周囲に注意して走行する必要があるため、過失割合が完全に0%になることはほとんど稀です。
一灯点滅式信号機の事故と廃止について
「事故が起こりやすい傾向にある」と言われている一灯点滅式信号機は、現在減少の一途にあります。一灯点滅式信号機とは、四方に1個ずつライトがある信号機です。
馴染みがない信号機のためか、歩行者のなかには「ひとつだけの信号は見えにくく、事故を起こした車を何度も見かけた。」という意見も聞かれました。
通常の信号機を設置できない細い路地の交差点で、優先順位を明確にして出会い頭事故を防ぐのを目的で、常に主道路が黄色点滅、従道路が赤色点滅しています。
しかし馴染みがなく点滅が見えにくいのが災いして、かえって事故が起きてしまいました。
そのため、現在では一灯式点滅信号機を廃止して、道路標識や道路標示の設置が進んでいます。
しかし、細い路地ではまだ一灯式信号機を見かけることがあるので、信号の点滅をしっかり確認してから、ゆっくりと道路を渡るようにしてください。
点滅信号についてのまとめ
- 黄色の点滅は注意喚起、赤色の点滅は一時停止、歩行者信号の赤色点滅は注意喚起
- 交通量が少ない交差点では、夜間に点滅信号へと切り替わる
- 黄色の点滅の方が優先順位は高いが、周囲を確認してゆっくりと交差点を走行する
点滅信号は夜間の交通を円滑にするためのものですが、優先順位を勘違いして事故を起こす場合があります。たとえ黄色点滅側だとしても、周囲の確認をしっかりとしてから、スピードを落として交差点を走行しましょう。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。