大雪で車が立ち往生するのはなぜ?渋滞の原因や備蓄品を解説

大雪で車が立ち往生したら、どうすればよいのでしょうか。突然の豪雪により車が動けなくなるトラブルは、誰にでも起こり得る危険な状況です。
実際、国土交通省の調べでも、大雪による大規模な立ち往生は毎年のように発生しており、原因の多くは「冬用タイヤやチェーンの未装着」や「備えの不足」にあります。
こうした事態を防ぐためには、なぜ立ち往生が起こるのかを理解し、事前にしっかりと備蓄や装備を整えておくことが大切です。
今回の記事では、大雪で車が立ち往生する理由や注意点、そしていざというときに役立つ備えについて分かりやすく解説します。
目次
原因|大雪で車が立ち往生するのはなぜ?

大雪で車が立ち往生するのはなぜなのか?原因は、冬用タイヤやチェーン未装着なのに加えて、車両が停止すると積雪増加で渋滞が起こる悪循環があります。
大雪で車が立ち往生する原因は、主に次の4つが挙げられます。
- 冬用タイヤ、チェーン未装着
- 吹雪による視界不良
- 車両が停止すると積雪増加で渋滞が起こる悪循環
- 上り坂およびサグ部にハマってしまう
冬用タイヤ、チェーン未装着
2020年末の関越道では、豪雪の影響で2,100台以上の車が立ち往生しました。国土交通省の調べによると「冬用タイヤやチェーン未装着車両が走行していたこと」が、原因のひとつとして挙げられています。
国土交通省のまとめによると、立ち往生していた車の24%が冬用タイヤ未装着でした。また、残りの76%は冬用タイヤを装着していたものの、スタック(雪やぬかるみにハマること)していたのです。
ちなみに、全体の89%はタイヤチェーン未装着だったという結果が出ており、大雪の際は冬用タイヤだけでは不十分という可能性が考えられます。
吹雪による視界不良
吹雪による視界不良は、大雪時の立ち往生の大きな要因です。風に舞った雪が前方を覆い、標識や車線、前の車が見えにくくなることで、ドライバーは進路を見失いやすくなります。
特に夜間や山間部では、ヘッドライトの光が雪に反射して視界がさらに悪化し、停止や減速を余儀なくされる場面が増えます。
こうした状況では、車間距離の確保や進行方向の判断が難しくなり、結果として複数台が同時に動けなくなる事態に発展しやすいのです。
車両が停止すると積雪増加で渋滞が起こる悪循環
大雪時に車が立ち往生する主な原因は、タイヤの空転や視界不良による操作ミスだけではありません。車両の停止によって、雪が路面に積もりやすくなる点にもあります。
走行中の車が雪を踏み固めることで、路面状況が維持されます。しかし、動けない車が増えると雪が除けられず、積雪が急速に厚くなりやすいです。
その結果、後続車も進めなくなり、さらに立ち往生が連鎖するという悪循環が生じます。
特に高速道路や幹線道路では、一台の停止が広範囲の交通麻痺につながるため、早期の除雪や車両移動が重要です。
上り坂およびサグ部にハマってしまう
大雪時に車が立ち往生しやすい場所として、上り坂やサグ部(下り坂から上り坂へ切り替わる谷状の地点)が挙げられます。
上り坂では、雪で滑りやすくなった路面でタイヤが空転し、車が前に進めなくなるケースがあります。
一方サグ部では、視界が遮られやすく、前方の渋滞に気づかずに突入してしまうケースが多いです。そのため、停止した車が雪に埋もれて動けなくなることもあります。
こうした地形的な要因が重なると、複数台が同時に立ち往生し、広範囲の渋滞につながる恐れがあります。
渋滞の原因は、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
車の立ち往生で注意したい「一酸化炭素中毒」とは?

立ち往生で長い間エンジンをかけ続けていると、一酸化炭素中毒になる危険性があります。長い時間エンジンをかけ続けてしまうと、排気ガスが車内へ逆流してきてしまうのです。
こちらでは、立ち往生で注意したい一酸化炭素中毒について、症状・原因・対策を解説していきます。
一酸化炭素中毒とは?
一酸化炭素中毒とは、一酸化炭素(CO)を吸い込んだ影響で、身体に何かしらの不調が出る症状です。
車で立ち往生して以下の症状を感じたら、一酸化炭素中毒になっていると思ってください。
- 頭痛
- 疲労感
- めまい
- 吐き気
- 視力障碍
一酸化炭素を吸うと酸素が全身に回らないため、酸欠状態になります。軽度であれば、頭痛や疲労感、吐き気などで済みます。
しかし、重度の症状になると痙攣(けいれん)や意識障害、昏睡状態になり、最悪の場合は心肺停止から死に至るため危険です。
たとえ、車内の一酸化炭素の濃度が薄くても、長時間吸うと症状が発生するため、立ち往生したら適切な対策をとらなければいけません。
なぜ車が立ち往生すると一酸化炭素中毒になるのか?
車の排気ガスには、一酸化炭素が含まれています。車が立ち往生して一酸化炭素中毒になるのは、排気口(マフラー)が雪で埋もれて排気ガスが床下などに溜まり、ボディの隙間や外気導入口などから車室内に入り込む可能性が高くなります。
そのため大雪で車が立ち往生した場合は、一酸化炭素中毒になる危険性が高いです。
車には、一酸化炭素を除去する排気ガス浄化装置が車には装着されています。しかし、車室内の温度が一定以上ないと、正常に動作しないため、大雪で立ち往生した際には排気ガス浄化装置が機能しにくいです。
一酸化炭素中毒は気付かないうちに発生する
一酸化炭素は無臭で無色透明であり、目に染みるなどの刺激もありません。そのため、車内に一酸化炭素が溜まっても気付きにくく、知らぬ間に頭痛や吐き気などの症状が出てしまいます。
一酸化炭素中毒になるまでの時間は、立ち往生してから1時間以内
一酸化炭素中毒になるまでの時間として、立ち往生してから2時間以内が大切です。
車内の一酸化炭素濃度が400ppmまで達すると1時間〜2時間ほどで頭痛が、800ppmまで達すると45分ほどで頭痛・めまい・吐気がおき、2時間ほどで失神するとされています。
排気口の周りに雪が積もり、車のボンネットまで雪で覆ったとすると、車内の一酸化炭素濃度は16分後に400ppm、22分後に1,000ppmまで上昇すると言われています。
出典:JAF|雪で埋まった場合の一酸化炭素中毒の危険性とは?
以上の情報から、排気口の周りに雪が積もりやすい大雪での立ち往生は、1時間以内に頭痛や吐き気などの軽い症状が、2時間以内に一酸化炭素中毒で失神するリスクがあると言えます。
一酸化炭素中毒の対策は「こまめな除雪と換気」
一酸化炭素中毒にならないための対策として、30分〜1時間おきに排気口周り・ボンネットを除雪したり、こまめに窓を開けて換気したりすることが大切です。
エアコンの設定は「外気導入」にしてください。「内気循環」にすると、一酸化炭素中毒になる危険性が高まるので、絶対にやらないようにしましょう。
大雪で車が立ち往生したときの対処法

大雪で車が立ち往生したときの対処法として、マフラー周りを中心にこまめに除雪したり、防寒対策をして体温が下がらないようにしたりすることが大切です。
- マフラー周りを中心にこまめに除雪する
- 防寒対策をして体温が下がらないようにする
- こまめに換気をしてドアが開くことを確認する
マフラー周りを中心にこまめに除雪する
大雪で車が立ち往生した際は、マフラー周辺の除雪をこまめに行いましょう。マフラーが雪で塞がれると排気ガスが車内に逆流し、一酸化炭素中毒を引き起こす恐れがあるため危険です。
特にエンジンをかけたまま暖を取る場合は、排気の逃げ道を確保するために、マフラーの周囲を定期的に確認し、雪を取り除く必要があります。
外気温が低くても、車内の安全を守るためには、数時間おきに外に出て除雪する習慣が欠かせません。
防寒対策をして体温が下がらないようにする
大雪で車が立ち往生した際は、寒さによる体温低下を防ぐための備えが欠かせません。
車内にいても外気温の影響を受けるため、毛布や防寒着、カイロなどを使って体を温める工夫をしましょう。
特に長時間の停車が予想される場合は、手足の末端を冷やさないようにし、衣類の重ね着で保温性を高めることが効果的です。
こまめに換気をしてドアが開くことを確認する
大雪で車が立ち往生した際は、車内の換気とドアの開閉確認が大切です。
長時間車内に閉じこもると、呼気や暖房によって湿気がこもり、窓が曇って視界が悪くなるだけでなく、一酸化炭素が滞留する危険もあります。
定期的に窓を少し開けて空気を入れ替えることで、酸素不足や中毒のリスクを軽減できます。
また、雪が積もるとドアが凍結して開かなくなることがあるため、こまめにドアを開閉して可動性を保つことも大切です。いざというときに、脱出できるように備えておきましょう。
備蓄品|車の立往生に備えて積んでおく物
もしも立往生に巻き込まれたことを想定して、次の物を車に積んでおいたり、備蓄しておいたりすると安心です。
- ブースターケーブル
- タイヤチェーン(非金属、布製タイヤチェーン)
- 除雪作業の道具(スコップ、手袋、長靴)
- 防寒具(カイロ、毛布、厚手の上着、毛布)
- 飲食物(コーンスープ)
- 簡易トイレ
- スマホの充電器
ブースターケーブルは、バッテリー上がりを起こしてしまったときに役立ってくれます。ブースターケーブルを使って他の車から電気を分けてもらうことができるので、ぜひ備えておいてください。
タイヤチェーンは装着しやすさを重視して、非金属(ゴム、ウレタン)や布製タイヤチェーンを積んでおきましょう。
スコップや長靴は、マフラー周りを除雪する際に必要です。併せて防寒具や飲食物も備えておきましょう。体温が奪われないよう、毛布もあると安心です。
また、トイレが近くなる可能性もあるので、簡易トイレを積んでおくのがおすすめです。携帯トイレは便器が付いていないため、簡易トイレがおすすめです。
また、いつでも外部と連絡をしたり気分転換ができたりするように、スマホの充電器も持っておくようにしてください。
大雪での立ち往生についてのまとめ
- 大雪で車が立ち往生する原因は、冬用タイヤやチェーンの未装着など
- 長時間の立ち往生は、一酸化炭素中毒のリスクがある
- 大雪で車が立ち往生したときのために、事前の備えについて把握しておく
雪の多い地域を運転する際は、万が一の非常事態に備えて、あらゆる準備を万全にしてから出発するようにしてください。
立ち往生に巻き込まれた場合は、一酸化炭素中毒のリスクもあるので、排気口周りの除雪や換気をこまめに行いましょう。
この記事の監修者
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DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。












