車のルーフの修理・交換費用|デメリットや車両保険の適用を解説

修理・修復

車のルーフは紫外線や雨風、飛来物などの外的要因にさらされやすい箇所です。そのため傷や凹み、塗装の剥がれといった不具合が生じる可能性があります。

特に雹害や塩害による損傷は見た目だけでなく、車体の耐久性や安全性にも影響を及ぼす恐れがあります。

ルーフの損傷に関しては、板金修理や再塗装、場合によってはルーフパネルの交換が必要です。

今回の記事では、車のルーフの修理・交換費用、ルーフパネルに不具合が生じる原因などについて解説していきます。

車のルーフの修理や交換が必要なケース

車のルーフの修理や交換が必要なケース

車のルーフは外部環境の影響を受けやすく、傷や錆び、凹み、塗装剥がれが発生すると修理や交換が必要です。

  • 傷や錆びができたとき
  • 凹みができたとき
  • 塗装剥がれが起きたとき

小さな傷や錆びは放置すると腐食が進行し、雨漏りや構造的な問題につながる恐れがあります。

凹みは見た目だけでなく、車体強度や空力性能にも影響を与えるため、板金修理やパネル交換を検討した方が良いです。

塗装剥がれは美観を損ねるだけでなく、下地が露出することで錆びの原因となるため、再塗装をしなければいけません。

損傷の程度によっては、部分補修で済むケースもあります。しかし、損傷が広範囲に及ぶ場合は、ルーフ全体の交換が必要になる場合があります。

ルーフパネルの修理費用・交換費用

ルーフパネルの修理費用・交換費用

こちらでは、車のルーフの修理費用や交換費用について解説していきます。

修理費用

ルーフパネルの修理費用は、傷・凹み・錆びといった症状、重症度で異なります。費用と作業内容の目安については、次の表にまとめたので参考にしてください。

症状費用目安作業内容
30,000円~60,000円傷の修理、部分塗装
凹み40,000円~100,000円付属品の脱着、へこみの修理、部分塗装
錆び30,000円~100,000円表面的な錆びの修理、穴が空いている錆びの修理、部分塗装

ルーフパネルの修理費用は、損傷の程度や修理方法によって大きく異なります。

軽度な傷や凹みであれば、板金と塗装で対応可能です。しかし、広範囲の損傷や骨格部位に影響がある場合は交換が必要になります。

錆びの修理費用は、表面的な錆びの場合は30,000円〜70,000円程度が相場です。穴が空いている錆びとなると、60,000円〜100,000円程度の費用がかかります。

必要な作業は損傷の部位や深さによって変わるため、複数の業者から無料見積をもらい、料金やサービスを比較しましょう。

交換費用

車のルーフパネルを交換する場合、費用はおおよそ100,000円〜1,000,000円ほどです。ルーフパネルの交換には部品代に加え、溶接や塗装などの高度な作業が必要になります。

ルーフは車体の骨格に関わる部分であり、修復歴が残る可能性が高く、売却時の査定額にも影響します。

損傷が広範囲に及ぶ場合や安全性に関わる場合は、ルーフを交換するのがおすすめです。しかし、費用と将来的な価値低下を踏まえて、交換するかどうかを検討しましょう。

車のルーフに不具合が生じる原因

車のルーフに不具合が生じる原因

車のルーフに不具合が生じるのは、雹害による傷や凹み、塩害による錆びが原因で生じます。

雹害による傷や凹み

雹が降ると、車のルーフに無数の小さな凹みや傷が生じる場合があります。直径1cm以上の雹が高速で衝突すると、金属パネルが変形して、塗装が剥がれる原因です。

これにより、サビの発生や雨漏りのリスクが高まり、放置すると車体全体の劣化につながります。

雹害は自然災害の一種であり、保険適用の対象になる場合もありますが、修理には板金や再塗装が必要です。

雹害については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

塩害による錆び

塩害による錆びは、海沿いの地域や融雪剤が使われる冬季の道路を走行することで発生しやすいです。

洗車を怠ると、ルーフパネルにも錆びとなって影響を及ぼす恐れがあります。

潮風に含まれる塩分や路面の塩化物が車体に付着すると、金属部分が酸化しやすくなり、塗装の隙間や微細な傷から錆びが進行します。

ルーフは紫外線や雨風にさらされやすいため、錆が広がると塗装剥がれや腐食が進みやすいです。

最悪の場合、ルーフの交換が必要になるケースもあるため、定期的に洗車をすることが大切です。

塩害については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

雹害・塩害の対策

雹害への対策としては、天気予報をこまめに確認してください。

雹の恐れがある日は屋根付きの駐車場やカーポートに車を避難させることが有効です。外出時には毛布などで車体を覆うことで、衝撃を緩和できます。

一方、塩害は海沿いや融雪剤が使われる地域で発生しやすく、定期的な洗車が重要です。特に走行後は車体下部や足回りまで丁寧に洗い流し、塩分の蓄積を防ぎましょう。

防錆コーティングの施工も効果的で、長期的な車体保護につながります。

車のルーフを修理するデメリットとは?

車のルーフを修理するデメリットは「修復歴あり」と判断され、売却時の査定額に影響が出ることです。

修復歴が付くと、車両の安全性や構造に影響があったとみなされるため、査定額が大きく下がる傾向があります。

ルーフは車体上部の重要な構造部位であり、交換や溶接を伴う修理は事故車扱いになる可能性が高いです。

見た目が回復しても、将来的な売却や下取り時に不利になることがあるため、修理の方法と範囲は慎重に検討する必要があります。

ちなみにオープンカーの場合は、ルーフパネルを修理したとしても「修復歴あり」とはなりません。

ルーフパネルの修理や交換に車両保険は使える?

ルーフパネルの修理や交換には、車両保険が適用される場合があります。

雹害や落下物による損傷など、自然災害や偶発的な事故が原因であれば、保険の補償対象となることが一般的です。

ただし、保険を使うと翌年以降の等級が下がり、保険料が上がる可能性があります。そのため、修理費用が自己負担額(免責)を下回る場合は、保険を使わない方が得策です。

ルーフパネルを修理する際は、損傷の程度と保険内容をよく確認して、保険会社と修理業者の両方に相談しましょう。

車のルーフの修理費用・交換費用についてのまとめ

  • 車のルーフの修理や交換が必要なのは「傷」「凹み」「錆び」「塗装剥がれ」が起きたとき
  • ルーフパネルの修理費用は、傷・凹み・錆びといった症状、重症度で異なる
  • ルーフパネルの交換となると、最大で1,000,000円以上の高額費用がかかる場合がある

車のルーフは日常的に紫外線や雨風、飛来物などにさらされます。普通に運転して洗車やメンテナンスをしていれば、まずルーフ交換が発生することはありません。

しかし雹害や塩害の影響を受けると、ルーフパネルの修理や交換が必要になる恐れがあります。

事前事後の対策をしっかりとして、ルーフにダメージが受けるのを避けるようにしてください。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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