フロントガラスの飛び石傷は車検に通る?車検の基準と飛び石の修理について解説

修理・修復

車のフロントガラスは、進行方向の視界を確保するための重要なパーツです。

車に乗る人の安全を確保するためのフロントガラスに、飛び石などの衝撃や落下物によって傷がついてしまった場合、車検を通すことはできるのでしょうか。

今回は、フロントガラスに傷やヒビがある状態で車を車検に通せるか?ということについて解説していきます!

飛び石の傷で車検を通るか通らないかは検査官次第

飛び石の傷で車検と通るか通らないかは、以下がポイントです。

  • フロントガラスにまつわる保安基準
  • 車検検査官が判断

実は、この保安基準には具体的な数値が定められていません。保安基準をもとに検査官が判断するので、検査官次第でケース・バイ・ケースです。

フロントガラスに傷があると、運転に支障をきたして事故を起こす危険性が高くなります。

たとえば、フロントガラスのヒビが20cm以上の大きさの場合はもちろんアウトです。逆に10円玉ほどの小さな傷でも、運転席側に傷が入っていると「ドライバーの視界を妨げる」と判断されて、検査が通らないでしょう。

傷の大きさはもちろん、傷の場所でもOKかNGかが判断されます。

何がどう判断されるかは検査官の判断によるので、「飛び石の傷でも車検が通った。」「フロントガラスにヒビがあったけど車検が通った。」となるケースも、なくはありません。

しかし、車検は車の安全を保つためのものなので、厳しく判断されるのが妥当だと理解しておいてください

フロントガラスの車検基準とは

フロントガラスに飛び石による傷が入っている場合、車検が通るかどうかは保安基準をもとに検査官が判断します。

ここでは、その保安基準について解説していきます。

ガラスが容易に貫通されない強度を維持していること

ガラスの強度も車検時にはチェックされるポイントです。

フロントガラスは、第一層と第三層にガラス、第二層にプラスチックと、強度と衝撃緩衝を兼ね備えた三重構造になっています。

なんの損傷も無い場合、ガラスの強度はかなり高いですが、小さな傷が複数箇所に散らばっているなどする場合には不適合になる確率が高くなります。

ドライバーの視界が確保できる状態であること

フロントガラスの視界が正しく確保されていなかったり、視界の妨げになる傷があると、車検においては不適合と見なされることがほとんどです。

特に、運転席側についている傷に関してはどんなに小さな傷でも視界の確保が十分でないと判断され、不適合になってしまいます。

前面・側面ともに透明で、視界を妨げる歪みがないこと

安全性の面から、視界の十分な確保が重要視されているため、車のガラスは透明かつ運転者の視野にひずみが生まれない状態であることが必須です。

例えば、フロントガラスにフィルムを貼り付ける場合、そのフィルムの可視光線透過率が70%以上でなければなりません。

この基準を下回ってしまうと、視界にひずみが生まれてしまいます。このひずみが原因で違法な改造とみなされることもあり、車検時に不適合となってしまうので注意してください。

フロントガラスにできた飛び石の傷・ヒビは早めの対応を

フロントガラスにできた飛び石の傷やヒビは、小さい傷であろうが放置することで悪化するため早めの対応が必要です。

傷が小さい場合は保護フィルムで応急処置

傷の大きさが1cm未満だったり、助手席側に傷が入っていたりして運転に支障がない場合は、保護フィルムを貼るなどし応急処置をします。

しかし、放置しておくと、走行中の振動によって傷が広がることもありますし、傷に汚れ溜まってしまった場合は、リペアをしても傷跡が残りやすくなってしまいます。

応急処置は必要ですが、その後の修理も重要です。

フロントガラスにできた飛び石の傷・ヒビの応急処置に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

飛び石の傷による修理とリペア料金

飛び石の傷が10円玉以上の大きさだったり、運転席側に傷ができて視界の妨げになったりする場合は、修理が必要です。

フロントガラスにできた飛び石の傷やヒビは、ディーラーや専門店などのプロにお任せしましょう。リペア料金は傷の大きさや深さにより、1万円〜2万5千円ほどします

フロントガラスの修理に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

飛び石の傷やヒビがひどい場合はガラス交換

傷の大きさが10円玉以上だと、ガラスごと交換になる可能性が高いです。また傷やヒビの位置によっては、修理よりも交換になります。

デフロスターの吹き出し口の近くや、自動ブレーキなどセンサーの近くに傷がある場合は、ガラス交換になる可能性が高いです。

ガラス交換の料金は車の種類やガラスの種類にもよりますが、4万円〜15万円ほどになります。たとえば普通車で純正品のガラスを使用した場合は、8万円〜15万円ほどです。車が大きいほど、値段は高くなります。

フロントガラスの交換に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

フロントガラスの修理・交換の場合は複数のお店から見積もりをとる

フロントガラスの傷を直す場合、必ず複数のお店から無料の見積もりをもらってください。基本的にはディーラーよりも専門店の方が、料金が安くなる傾向です。

見積もりをもらって料金やサービスを比較するのはもちろんですが、実際にお店に足を運んで、内容に納得がいかないようなら思い切ってほかのお店にも相談してみましょう。

飛び石の傷は車両保険を使えるがおすすめしない

フロントガラスに飛び石の傷やヒビができた場合、車両保険を使うことができます。しかし、車両保険を使って傷を直すのは、基本的にはおすすめできません。

理由は翌年度の保険等級が1ランク下がり、保険料が上がるからです。そのため、補填費用よりも支払保険料の方が多くなり、かえって損をする場合があります。

また「免責金額」が設定されている場合、ガラスの交換費用が全額補償されると限りません。

そのため、保険を適用するかどうかは、担当者と相談して慎重に決めるようにしてください。

車両保険の適用に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

飛び石を防止するには

飛び石による被害を完璧に防ぐのは不可能ですが、できるだけ被害に合わないためには、前方の車間距離を長くとるよう意識してみてください。

特に高速道路では飛び石の被害を受けやすいです。これは、走行速度が速いほど石を高く跳ね上げやすいからで、スピードが出ている分ダメージも大きくなります。

また、トラックなどの大型車両は、重量の重さもあるので、さらに石を跳ね上げやすいので、後ろを走っているとより被害を受けやすくなります。

フロントガラスの飛び石傷は車検に通るかのまとめ

  • フロントガラスに飛び石の傷がある場合、車検を通るかは検査官次第
  • フロントガラスにできた飛び石の傷やヒビは早めに対応をする
  • 飛び石の被害を防止するには車間距離を十分に空ける

飛び石の被害に合わないために神経質になる必要はありませんが、快適なカーライフのためにもフロントガラスのヒビ割れには日頃から注意し、万一傷ついてしまった時には早めに修理へ出すようにしましょう。

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この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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