車庫証明シール（保管場所標章）の廃止はいつから？廃止の理由、メリットとは

引っ越したり車を買い替えたりすると、必ず取得しなければいけないのが車庫証明書です。

車庫証明書の手続きをする際に、同時に取得しなければいけないのが保管場所標章、通称「車庫証明シール」です。

しかし、この車庫証明シール（保管場所標章）は廃止される予定で、貼り付け義務がなくなることをご存知でしょうか？

この記事では、車庫証明シールがいつ廃止されるのか、廃止の理由を交えて解説していきます。

車庫証明シール（保管場所標章）は2025年5月までに廃止予定

車庫証明シールは、2025年5月までに廃止予定です。2024年5月17日に開かれた参院本会議で、「自動車の保管場所の確保等に関する法律（車庫法）」の改正案が可決され、成立しました。

この改正案により、車庫証明シール（保管場所標章）の廃止が決定し、同月24日には改正法が公布されています。

改正案の施行は、公布から1年以内が基本です。そのため、車庫証明シールの貼り付け義務は、1年後の2025年5月までが目途とされています。

車庫証明シール（保管場所標章）はなぜ必要だったのか？

車庫証明シール（保管場所標章）は、車庫証明を取得した際に交付されるシールです。

リアガラスに貼るのが原則で、車庫証明シールを貼ることで「その車が法的に認められた駐車場所を確保している」というのが一目で分かります。

警察が違法駐車を取り締まる際に、車庫証明シールを確認することで、車庫証明シールから所有者情報の照会を割り出していました。

車庫証明シール（保管場所標章）には、以下の情報が記載されています。

画像引用元：自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案（概要）

車庫証明シール（保管場所標章）廃止の理由

車庫証明シールが廃止される理由として、警察のチェックシステムの改善・進化と、違法駐車の減少が挙げられます。

現在は警察のチェックシステムの改善・進化により、車両の保管場所情報に関するデータベースの整備が完了しました。

そのため、違法駐車している車両を警察が発見したとしても、旧来のように車庫証明シールから所有者情報の照会を行うことがなくなっています。それに加えて、現在では違法駐車自体の件数も減少傾向です。

違法駐車を見つけても、車庫証明シールから車の所有者の情報を割り出す必要がなくなったこと、違法駐車の摘発件数の減少、この2つが車庫証明シール廃止の理由です。

参考：自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案（概要）

車庫証明シール（保管場所標章）廃止のメリット

私たち消費者にとって、車庫証明シールが廃止されるメリットは、発行手数料の500円を支払う必要がなくなることです。

引っ越したり車を買い替えたりすると、新しい車庫証明書を取得する必要があります。そのたびに500円を払って車庫証明シールを取得するのは、少額とはいえ余計な出費に感じる人もいるはずです。

その手数料が廃止されたこと、そしていちいちシールを剥がしたり貼り直したりする必要がなくなりました。

少しの負担かもしれませんが、こういった手間がなくなるのが消費者にとって、車庫証明シールが廃止されるメリットです。

また発行する警察署にとっては、保管場所関係業務に係る窓口業務の負担軽減に繋がります。

車庫証明書は引き続き取得が必要

車庫証明シール（保管場所標章）は廃止になりますが、車庫証明書がなくなるわけではありません。

引っ越したり車を買い替えたりした場合は、必ず新しい車庫証明書を取得する必要があります。

車庫証明シールが廃止される大きな理由は、警察のチェックシステムの改善・進化です。「その車が法的に認められた駐車場所を確保している」というのを証明するには、車庫証明書がないといけません。

車庫証明書は大切に保管して、引っ越したり車を買い替えたりした場合は、新しい車庫証明書を取得してください。

車庫証明書については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

車庫証明シール（保管場所標章）についてのその他の疑問質問

こちらでは車庫証明シールの、その他の疑問質問について解説していきます。

車庫証明シール（保管場所標章）の廃止についてのまとめ

車庫証明シール（保管場所標章）は、車の保管場所を一目で確認するためのシールです。現在では警察のチェックシステムの改善・進化により、このシールが廃止となりました。

2025年5月以降は新しい車庫証明を取得したとしても、保管場所標章を貼る必要がなくなるでしょう。