台風のときに行う車の対策|台風が来る前、通過後の対策を解説
日本は毎年のように多くの台風が通過します。ときには強力な台風が大きな被害をもたらすこともあります。
自分や家族の安全はもちろん、車を所有している人は台風が接近してきているときに、どう守るか考えることでしょう。
この記事では、台風による車の被害や対策、風速何メートルの台風で車は飛ばされるのか、について解説していきます。
目次
台風による車の被害
台風による車の被害で考えられるのが、以下の3つです。
- 強風、暴風
- 冠水、高波、高潮
- 土砂災害
強風、暴風
台風と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、強風や暴風だと思います。
特に強い勢力の台風だと、強風の影響で車をまともに運転することができません。暴風になると、駐車している車が横転する恐れがあります。
また、強風によって様々な物が吹き飛ばされるため、飛来物によって車体が傷ついたり、フロントガラスが割れたりする危険性があります。
冠水、高波、高潮
台風が発生すると大雨による冠水、高波や高潮による被害もあります。降水量が多いと、低地の道路が冠水するかもしれません。
また、川や海の近くだと高波・高潮が発生して、車が浸水したり水没したりする危険性があります。
車が浸水したり水没したりすると、エンジンが故障したり電気系統がショートしたりして危険です。高潮の場合は海水の影響で、配線や金属部分の腐食が進んでしまいます。
泥水や下水が車内まで浸食すると、シートに雑菌が繁殖して不衛生です。
土砂災害
山間部の場合、台風の影響で土砂災害が起こるリスクがあります。高速道路では傾斜面が崩れて、流れてきた土砂が車内に侵入する可能性があります。
運転中に土砂災害に巻き込まれると、車の破損はもちろん、ドライバーの命にも関わってくるので危険です。
風速何メートルの台風で車は飛ばされるのか?
ニュース映像などで、台風が起こったときに車が横転したり、吹き飛ばされたりするシーンを目にすることがあります。
では、風速何メートルの台風で、車が横転したり吹き飛ばされたりするのか?また、車を運転するのは危険なのか?
基本的に風速20メートルで、車を運転するのは危険と言われています。車の運転自体が難しくなり、飛来物がぶつかって来たり、看板が落下したりして危険です。
そして、風速30メートルを超えると、車が横転する可能性があります。風速30メートルは、トラックでさえも横転するほどの危険な風速です。
そして、風速35メートルを超えると電柱や街灯、樹木などが倒れる危険性があります。
・風速20メートル(20m/s)
→車の運転が困難で、飛来物が飛んでくる危険性がある
・風速30メートル(30m/s)
→車が横転する危険性がある
・風速35メートル(35m/s)
→樹木や電柱、街灯が倒れる危険性がある
台風が来る前にできる車の対策
台風が来る前にできる車の対策は、以下の4つです。
- 安全な場所に車を避難させる
- ボディカバーを被せたり、輪止めで車両を固定したりする
- ガソリンを満タンにしておく
安全な場所に車を避難させる
台風の直撃が予想される場合、安全な場所に車を避難させてください。有料の立体駐車場に、車を避難させるのがおすすめです。
イオンなどのショッピングモール、パチンコ店などの立体駐車場を利用する場合、台風の避難で駐車できるかどうか、事前に確認しておきましょう。
また、自治体ごとにハザードマップを発行しています。自分が住んでいる場所のハザードマップを確認して、冠水や土砂崩れの危険があるかどうか、事前に確認しておいてください。
ボディカバーを被せたり、輪止めで車両を固定したりする
場合によっては、有料の立体駐車場に車を避難できず、屋外に車を駐車しなければいけないこともあります。
その場合は、ボディカバーを被せて飛来物からフロントガラスを守ったり、輪止めで車両を固定したりして、台風対策を行ってください。
ボディカバーを被せる際は、強風でもカバーが外れないよう十分に固定させましょう。ボディカバーを被せることで、飛来物からの被害を最小限に食い止めることができます。
そして、風速30メートル以上の台風だと、車が横転する危険性があります。あまりにも風が強い場合は、風に押されて車が動かないように、輪止めを設置してください。
ガソリンを満タンにしておく
台風が接近してきたら、できるだけガソリンを満タンに近い状態にしておいてください。
災害が起きると、給油が難しくなることがあります。ガソリンスタンドが混む前に、早めに給油しておきましょう。
電気自動車であれば、満充電の状態にしておくと安心です。非常用給電システムを備えている車であれば、停電時でも非常用電源として活用できます。
台風が過ぎた後の車の対策
台風が過ぎた後の車の対策は、以下の2つです。
- 洗車をする
- 冠水した場合は保険会社に相談する
洗車をする
台風が過ぎ去った後は、早めに洗車をしましょう。台風の移動で「塩害」が起こっている可能性があるからです。
車の塩害とは、金属部分に塩分が付着して、車のボディを錆びさせてしまう被害のことを言います。
台風は海上で発生し、風に乗って日本列島を縦断・横断し、強風で海水中の塩分が巻き上げられて、内陸部でも塩害の被害が起こるリスクがあります。
そのため、台風による雨水で車が濡れてしまった場合は、早めに洗車をしてください。
塩害については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
冠水した場合は保険会社に相談する
もしも車が冠水してしまった場合は、保険会社に相談してください。ロードサービスを使って車を修理することができますし、保険が適用できる場合もあります。
注意点としては、保険を適用すると等級が1ランク下がるため、翌年の保険料が上がることです。
そのため、保険を適用した方がトータルでお得なのか?こういった面も含めて、保険の担当者と相談しましょう。
冠水時の車の対応については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
台風のときに行う車の対策についてのまとめ
- 台風が発生すると強風や大雨、土砂災害によって車に様々な被害が出る
- 台風が接近してきたら、有料の立体駐車場などに車を避難させるのがおすすめ
- 屋外に駐車する場合はボディカバーを被せたり、輪止めで車両を固定したりする
日本は台風の発生が多く、自分の住んでいる地域が、いつ強力な台風に襲われるか分かりません。
風速20メートル以上の台風では車の運転が困難になり、風速30メートルを超えると車が横転する可能性があります。
台風が接近してきたら情報を細かく確認して、自分や家族の安全はもちろん、車を守る方法を早めに考えましょう。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。