フロントバンパーが外れたときの対処法
車をぶつけたり、こすったりしたとき、フロントバンパーが外れたり、ズレてしまったりすることがあります。
フロントバンパーが外れかけた状態でそのまま走行を続けるのは事故に繋がる恐れがあり、大変危険です。
この記事では、フロントバンパーが外れたときに注意するべき点と、緊急時の応急処置方法や費用について解説します。
目次
フロントバンパーが外れやすい理由
そもそも「バンパー」とは、衝撃や振動を和らげる緩衝装置のことです。
フロントバンパーは衝突時、エンジンを始めとする重要な部品を保護し、ドライバー、歩行者を保護する役割があります。
車のボディ部分は金属でできていますが、フロントバンパーは樹脂で作られています。
フロントバンパー自体が変形・破損することで衝撃を分散し、歩行者、運転者、車体を守る側面があるので、あえて壊れやすく作られているとも言えます。
ボルト、ビス、クリップで比較的簡単に取り付けられていることもあり、少しぶつけただけでも変形やずれ、外れが生じてしまうのはこのためです。
フロントバンパーが外れたままの走行は危険
フロントバンパーがずれたり、外れたときは、処置をしないままにしておくのは絶対にやめましょう。
万が一フロントバンパーを跳ね上げてしまった場合、歩行者や走行中の車に衝突する恐れがあります。
また、フロントバンパーが一部外れてボディからはみ出していると、その部分が走行中に何かと接触する危険もあります。
走行途中、フロントバンパーが完全に外れ脱落したものをタイヤが巻き込んでしまうと、ハンドルが効かなくなることも考えられます。
周囲を巻き込んだ大事故に繋がりかねないので、フロントバンパーがずれたり外れたりしている場合は早急に処置を施してください。
フロントバンパーが外れてしまったときの応急処置
フロントバンパーの脱落からの事故を防ぐためにも、フロントバンパーのずれ、外れが起こったら応急処置を行ってから走行を再開しましょう。
応急処置には以下の方法があります。
1) フロントバンパーを押し込む
フロントバンパーは、ねじ止めされている箇所は少なく、数か所のねじ止め箇所以外はクリップで差し込む形で固定されています。
フロントバンパーの外れはこのクリップの外れによるものが多いです。
クリップの向きに注意して強く押し込むとクリップがはまり、固定されます。
この時、なるべく上方向に押し上げながら押し込むようにしてください。
※ただし、クリップが破損している場合はこの方法では固定できません。
2) 粘着テープで補強する
粘着テープを貼って、ずれたフロントバンパーが走行中に外れて落ちるのを防ぐ方法です。
1)のフロントバンパーを押し込む方法ではめることができた場合も、固定部に損傷があると走行の振動によって再び外れてしまう可能性があります。外れたフロントバンパーを押し込んだ後は、念のため粘着テープで補強をしておきましょう。
フロントバンパーを押し込んでもはまらない、テープで留めてもはがれてしまうなど、紹介した応急処置を試しても対処できないときは、JAFなどに連絡し、速やかにレッカー移動を依頼してください。
フロントバンパーが外れた後はすぐにプロに相談する
上記で紹介した方法は、あくまで応急処置です。
衝撃を受けたフロントバンパーはクリップ等の取り付け部分の損傷がある恐れもあります。
また、フロントバンパーが一見きちんとはまったように見えても変形やゆがみが生じていると、無理やりはめこんだとしても、元の状態に戻ったとはいえません。
応急処置を行った後は必ず修理・点検を依頼してください。
フロントバンパーに激しい損傷や割れがある場合、クリップが破損している場合は交換が必要になります。
割れがなく、わずかな外れ、ずれの場合は交換の必要はなく、修理費用も安価で済ませることができます。
費用について
- わずかなズレを直す場合・・・0円〜5,000円フロントバンパーを修理する場合・・・30,000円〜60,000円フロントバンパーを修理する場合・・・50,000円〜100,000円
あくまで参考程度ですが、費用の目安は以上になります。
プロに見てもらう場合は、いくつかのお店から見積もりをとって比較してください。
修理・交換は保険を使うより自費で対応を
フロントバンパーを修理や交換をするとき、基本的には自費で対応することをオススメします。
これは、「事故あり係数」が適用されるため、翌年から3年間は保険料が高くなってしまうからです。
結果的に修理・交換費用よりも保険料がトータルで上回る可能性があります。
翌年からの保険料の差額については、加入している保険会社に相談して、トータルでどちらがお得になるか比較・検討をしてください。
安全運転を心がければフロントバンパーは外れない
フロントバンパーが外れるアクシデントを避けるためには、「安全運転」を心がけることが最重要です。
- 駐車するときは、縁石や障害物にぶつからないよう慎重に運転する。
- 道幅が狭い道路では、障害物に接触しないようスピードを落とす。
- 車間距離は十分に空けて運転する。
少しの衝撃でバンパーは外れてしまうということを忘れず、丁寧な運転を心がけてください。
最後に
フロントバンパーが外れたときは、決してそのまま走行せず、まず応急処置で完全に外れるのを防いでください。
応急処置がなるべく早く修理業者に行ってバンパー固定部の損傷がないか調べてもらいましょう。
安全のための装置であるはずのフロントバンパーのトラブルで思わぬ事故を招かないよう、応急処置ができた場合もできなかった場合も、必ず一度業者のチェックを受けてください。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。