ノンアルコールビールは飲酒運転になる?酒気帯び運転の基準やビール会社の見解を解説
「ノンアルコールビールって本当にアルコールゼロなのか?」
「ノンアルコールビールは、いくら飲んでも飲酒運転にならないのか?」
結論から言えば、ノンアルコールビールを何杯飲んだとしても、飲酒運転になる確率はほぼありません。
しかしながら、飲酒運転になる可能性はゼロとも言い切れないです。一体、どんな条件になると、ノンアルコールビールで飲酒運転になるのでしょうか?
今回は、酒気帯びの基準から、ノンアルコールのアルコール含有量の解説を交えて、ノンアルコールビールの飲酒運転について解説します。
目次
ノンアルコールビールで酒気帯びになる可能性はゼロではない
よく耳にする「飲酒運転」とは、正式には「酒気帯び運転」と呼ばれます。一般的なノンアルコールビールは、よほどの量を飲まなければ酒気帯びにはなりません。
アルコール0.00%の商品であれば、どれだけ飲んだとしても体内からアルコールが検出されることはないでしょう。
しかし、わずかなアルコール量のノンアルコールビールを、短時間で大量に飲用した場合は、稀にですが「酒気帯び」になる可能性があります。
ノンアルコールビールのアルコール含有量
こちらでは、各ビール会社の回答をはじめ、ノンアルコールビールのアルコール含有量について解説していきます。
各ビール会社の回答
アサヒやキリンなど、日本のビール会社の公式サイトには、ノンアルコールビール飲用後の運転について、以下のように回答しています。
【アサヒビール株式会社】
Q.運転前に飲用しても大丈夫?
引用:ノンアルを楽しもう!アサヒビールのノンアルコール | アサヒビール (asahibeer.co.jp)
A.アルコール0.00%の炭酸飲料ですので、問題ありません。
【キリン株式会社】
Q.キリンのノンアルコールビールテイスト飲料などを飲んで運転しても大丈夫でしょうか?
引用:キリンのノンアルコールビールテイスト飲料などを飲んで運転しても大丈夫でしょうか?|よくあるご質問・Q&A|お客様相談室|キリン (kirin.co.jp)
A.アルコール0.00%の炭酸飲料ですので、運転しても問題ありません。また、警察庁科学警察研究所の論文を参考に、運転シミュレーターでの実験を行い、運転能力に影響がないことを確認しております。
【サッポロビール株式会社】
Q.ノンアルコールビールテイスト飲料を飲んだあとに運転しても大丈夫ですか?
引用:ノンアルコール飲料を飲んだあとに運転しても大丈夫ですか? | よくあるご質問 | サッポロビール (sapporobeer.jp)
A.アルコール分0.00%なので問題ありません。
【サントリーホールディングス株式会社】
Q.「オールフリー」を飲んで、運転しても大丈夫ですか?
引用:よくあるご質問|サントリー オールフリー ノンアルコールビールテイスト飲料 (suntory.co.jp)
A.「オールフリー」は、アルコール分0.00%となっておりますので、オールフリーを飲んだ後に運転しても問題ありません。
これらの回答を見る限りは、ノンアルコールビール飲用後も運転しても問題ありません。
表記「0.00%」でもわずかながらアルコールが入っている
各ビール会社とも、ノンアルコールビールに関しては「アルコール0.00%」と表記しています。
しかし、この0.00%という基準は0.005%未満なので、本当にわずかながらアルコールが入っている可能性はあります。
そのため、わずかなアルコール量のノンアルコールビールを、短時間で大量に飲用した場合は、稀にですが「酒気帯び」になるかもしれません。
とはいえ、短時間で大量に飲酒しなければ、まず大丈夫でしょう。ノンアルコールビールの飲用後に運転をする際は、ゆっくり少しずつ飲むことを心掛けてください。
酒気帯び運転の基準
酒気帯び運転の基準として、「呼気1リットル中0.15mg以上のアルコール」を検知した場合に、取締りや罰則の対象になります。
この「呼気1リットル中0.15mg以上のアルコール」とは、以下の飲酒量に相当します。
- ビール中瓶1本
- 日本酒1合
- 焼酎0.6合
一概に「これくらい飲酒すると酒気帯び運転になる。」とは言い切れませんが、以上の飲酒量が一つの目安だと認識してください。
また、体内からアルコールが抜けるまでの時間は個人差があります。
たとえ上記の目安のアルコール量に達していないとしても、飲酒後は車を運転しないというのは、絶対に守らなければいけません。
酒気帯び運転の違反点数
酒気帯び運転で取り締まられると、重い処分がくだされます。アルコール濃度によって、違反点数には以下の違いがあります。
●0.15mg~0.25mg未満:違反点数13点(90日間の免許停止)
●0.25mg以上:違反点数25点(免許取り消し・欠格期間2年)
※いずれも、呼気1リットルに対してのアルコール濃度
ちなみに、アルコール濃度が0.25mg未満の状態で、軽微な違反をして取り締まられた場合は、こちらも一発で免許取り消しの処分です(速度超過、放置駐車違反など)。
そして、まっすぐ歩けないくらい酔っている状態だと、呼気に含まれるアルコール濃度に関わらず「酒酔い運転」の扱いとなります。
こちらは、違反点数35点で免許取り消し(欠格期間3年)という、さらに重い罰則になるので注意しましょう。
酒気帯び運転の違反点数については、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
飲酒運転にならない飲み方、なるかもしれない飲み方
「ノンアルコールビールを何本飲んだら、酒気帯びの基準になるのか?」と思う人もいるかもしれませんが、明確な基準はありません。
しかし、飲み方次第では飲酒運転にならない可能性と、なる可能性があります。
こちらでは、飲み方別に飲酒運転にならない可能性と、なる可能性について解説していきます。
飲酒運転にならない飲み方
「ノンアルコールビールのアルコール含有量」でも解説しましたが、日本の大手メーカーのノンアルコールビールであれば、まず飲酒運転になることはありません。
微量のアルコールが含まれているとはいえ、アルコール「0.00%」と表示されている商品なら問題ないです。
車を運転する際は、それらのノンアルコールビールをゆっくりとしたペースで飲むようにしてください。
飲酒運転になるかもしれない飲み方
飲酒運転になる可能性として考えられるのが、短時間で何杯もノンアルコールビールを飲んだ場合のほかに、飲食店でノンアルコールカクテルを飲んだ場合です。
飲食店では瓶入りのノンアルコールビール以外にも、ノンアルコールカクテルが販売されていることがあります。
ノンアルコールカクテルはグラスなどに注いで提供されるため、アルコール分が本当にゼロなのか確認することができません。
そのため車で飲食店に来た場合は、スタッフに直接確認を取るか、念のために飲んだ後しばらく時間が経ってから運転すると安全です。
20歳未満の場合、ノンアルコールビールを飲んでからの運転はおすすめしない
法律上、20歳未満の人がノンアルコールビールを飲んでも大丈夫です。
しかし、たとえば18歳で免許証を取得済の場合でも、ノンアルコールビールを飲んでからの運転はおすすめできません。
サッポロビール株式会社の公式サイトによると、20歳未満の飲用はお薦めしていないです。
引用:ノンアルコール飲料を20歳未満が飲んでもいいのでしょうか? | よくあるご質問 | サッポロビール (sapporobeer.jp)
法律上は20歳未満の方が飲用されても問題ありませんが、ビールテイストの炭酸飲料のため、20歳未満の飲用はお薦めしません。本商品は20歳以上の飲用を想定・推奨しています。
また、18歳や19歳で免許とりたての場合、車の運転にもまだ慣れていません。
そのため、運転に慣れていない20歳未満の場合は、ノンアルコールビールを飲んでからの運転は避けてください。
ノンアルコールビールを飲みながら運転すると警察に捕まる?
いくら飲んでも大丈夫とはいえ、ノンアルコールビールを飲みながらの運転はやめましょう。
ラベルだけでは普通のビールと見分けがつかないため、警察に呼び止められる可能性が高いです。
また、微量のアルコールを含む商品があることを警察も知っているため、アルコール検査に応じるよう求められるかもしれません。
いちいち検査を受けるのは面倒ですし、万が一にも基準値をオーバーしてしまえば酒気帯び運転で検挙されます。
紛らわしく、場合によっては警察に注意されるため、ノンアルコールビールを飲みながらの運転はやめてください。
ノンアルコールビールは飲酒運転になるかについてのまとめ
- 基本的に表記「0.00%」のノンアルコールビールの場合は、飲酒運転にならない
- 短時間で何本も飲んだり、飲食店でノンアルコールカクテルを飲んだりした場合は注意を
- 20歳未満の場合、ノンアルコールビールを飲んでからの運転はおすすめしない
車を運転する際は、ノンアルコールビールの飲み方に気を付けてください。
ノンアルコールビールの飲用後に運転をする際は、ゆっくり少しずつ飲むことを心掛けましょう。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。