イオンデポジットとは?ウォータースポットとの違い、落とし方を解説
車のボディにまだら模様の汚れが発生した場合、たいていの人が水垢だと思うでしょう。
しかし、それは「イオンデポジット」や「ウォータースポット」である可能性が高いです。
見た目には同じまだら模様でも、汚れの内容は違ってきます。
この記事では、イオンデポジットやウォータースポットについて、発生する原因や対処法について解説していきます。
目次
イオンデポジットとは水垢の一種
イオンデポジットは車の塗装面に発生する水垢の一種で、白いリング状の汚れをしています。
車の塗装面にできる水垢の見た目は黒いスジ状になっており、排気ガスのススやワックスなどの油分、洗車時の洗剤の残りなどが雨によって流れて発生します。
そのため、黒いスジ状ではなく白いリング状のよごれができた場合は、イオンデポジットだと思ってください。
イオンデポジットとウォータースポットの違い
イオンデポジットとウォータースポットは、ぱっと見で似た汚れに見えますが内容は異なります。
こちらでは、イオンデポジットやウォータースポットの見分け方、汚れが発生する原因について解説していきます。
見分け方や特徴
イオンデポジットとウォータースポットは、どちらも見た目は白い汚れです。
ただし、イオンデポジットは白いリング状の汚れなのに対して、ウォータースポットは白くて細かい斑点状になっています。
見た目 | 特徴 | |
---|---|---|
イオンデポジット | 白いリング状 | 水分に含まれるミネラルやゴミなどの不純物が付着し、白いリング状となって残ったものを言います。 |
ウォータースポット | 白くて細かい斑点状 | ウォータースポットは、イオンデポジットがさらに悪化した状態です。汚れのほか、塗装面が傷んだ状態です。 |
水垢 | 黒いスジ状 | 排気ガスやワックスなどの油分、洗車時の洗剤の残りなどが雨により流れて発生します。ドアノブやサイドミラーの下などに、発生することが多いです。 |
イオンデポジットの発生原因
イオンデポジットは、洗車をする際に使用した水や雨などの水分が蒸発し、乾燥していくなかで不純物がガラスやボディに残ることにより発生します。
白いリング状のシミになったまだら模様なら、イオンデポジットと思って間違いありません。
特に夏場は、車についた水滴が炎天下の日光やエンジンの熱で急激に温度上昇して、イオンデポジットが発生しやすくなります。
ウォータースポットの発生原因
ウォータースポットは、イオンデポジットをさらに悪化させたものです。原因はイオンデポジットと同じく、車に付着した水分です。
ボディについた水分がレンズの働きをし、虫メガネのように日光の熱を集めて、塗装面が焼けてしまうことで発生します。
白くて細かい斑点状の汚れのほか、塗装面がダメージを受けて痛んだ状態なので、通常のクリーニング剤や洗車では、汚れが落ちにくいです。
イオンデポジットの落とし方
こちらでは、イオンデポジットの落とし方について解説していきます。イオンデポジットを落とすには、カーシャンプーや除去剤を使うのがベストです。また、発生直後のイオンデポジットであれば、熱湯で落とすことができます。
カーシャンプー
イオンデポジットや水垢は、カーシャンプーを使用した通常の洗車で汚れを落とすことができます。カーシャンプーで落とせないしつこい汚れの場合は、イオンデポジット専用の除去剤で落としてください。
除去剤
専用の除去剤を使えば、イオンデポジットは簡単に落とせます。除去剤によって手順は異なりますが、除去剤を使ったイオンデポジットの落とし方は以下の通りです。
除去剤はネット通販やカー用品店にて、2千円〜4千円ほどで購入できます。説明書に従って、イオンデポジットを落としてください。
ちなみに、イオンデポジットは長期間放置すると塗装面まで浸食します。そうなると除去剤では落ちない場合もあるので、ガソリンスタンドや専門店に相談してください。
熱湯
イオンデポジットは発生直後の軽い状態であれば、お湯で除去できる場合があります。
発生したイオンデポジットに対して、80℃ほどのお湯をゆっくりとかけて、仕上げにマイクロファイバークロスで拭きあげましょう。
これ以上の熱湯だと、塗装面にダメージができるので気を付けてください。発生直後で洗車する時間がないときのみ、この方法を試すのがおすすめです。
基本的には除去剤、もしくはカーシャンプーでイオンデポジットを落とすようにしてください。
ウォータースポットの落とし方
イオンデポジットは専用の除去剤で落とせますが、ウォータースポットは塗装面の凸凹をコンパウンドで滑らかにする必要があります。
コンパウンドを使った、ウォータースポットの落とし方は以下の通りです。
コンパウンドは研磨剤なので、力を入れすぎたり誤ったりした磨き方をすると、車の塗装面やガラスを傷つけるリスクがあります。自力でウォータースポットを落とせない場合は、プロにお任せしましょう。
長期間放置して、深刻化した場合は自身で対処するのは難しいです。その際は、ガソリンスタンドや専門店に相談してください。
イオンデポジットができる誤った洗車方法
イオンデポジットができる原因として、誤った洗車が挙げられます。それが井戸水の使用と、炎天下での洗車です。
井戸水の使用
井戸水を使った洗車は、絶対に避けてください。井戸水の成分はカルシウムが豊富に含まれているため、塗装面に白い斑点上の水シミを付着させてしまいます。
洗車後に乾拭きをして水分を取り除いても、カルシウムなどの残留物が、塗装面にこびり付きやすいです。
また井戸水での洗車は、車の塗装面以外にもフロントガラスにも水垢を発生してしまいます。
炎天下での洗車
洗車をする際は、炎天下を避けて直射日光に当たらない場所や時間帯を選ぶことです。
イオンデポジットもウォータースポットも、水分と高温で発生します。
そのため、炎天下や直射日光に当たる場所や時間を避けて洗車しましょう。
そして、洗車後は必ず乾拭き用のタオルで水滴を拭き取ってください。この工程をきちんと行うことで、イオンデポジットとウォータースポットはある程度予防できます。
ウォッシャー液で洗う
フロントガラスにできたイオンデポジットに対して、ウォッシャー液で洗おうとするのはやめてください。イオンデポジットが酷くなる原因になります。
また、泥汚れなどイオンデポジット以外の汚れであっても、安易にウォッシャー液で落とそうとするのはNGです。ウォッシャー液を使ったまま放置すると、却ってイオンデポジットが発生します。
フロントガラスの汚れが気になる場合は、マイクロファイバークロス等で丁寧に拭き取るようにしてください。
イオンデポジットやウォータースポットを防止する方法
イオンデポジットやウォータースポットを防止するのには、屋根のある場所での駐車したり、雨の日の運転後はすぐに洗車したりするのが大切です。
屋根のある場所での駐車
イオンデポジットやウォータースポットができる原因として、雨水で車が濡れて放置し、日光が当たることにあります。
そのため可能な限り、雨や日光に当たらない屋根のある場所に、車を保管するのがおすすめです。
屋根のある場所に駐車できないときは、ボディカバーを車にかけましょう。特に日光が強い夏場だけでも、ボディカバーを使用するのがおすすめです。
雨の日の運転後はすぐに洗車
雨の日も運転をすることがあるため、屋根のある場所に駐車をしても、車が濡れることはあります。
そのため雨で車が濡れたあとは、できるだけ早めに洗車をしてください。また、洗車をした後は水分を残さないよう、しっかりと乾拭きをしましょう。
イオンデポジットについて、その他の質問
こちらではイオンデポジットに関する、その他の質問について回答していきます。
お店にもよりますが、2千円ほどから対応してくれます。ガソリンスタンドやカー用品店が安く、ディーラーや専門店になると、全体のクリーニングを含めて高額になります。
塗装面を傷付けるので、おすすめはしません。クエン酸を使用する場合は、窓ガラスのウロコ取りだけにしてください。
イオンデポジットについてのまとめ
- 車のボディにできた白い汚れは、イオンデポジットやウォータースポット
- イオンデポジットや水垢は、基本的には洗車で落とせる
- ウォータースポットは、軽度のものであればコンパウンド入りのワックスで対応可能
イオンデポジットができてしまったときは、すぐに洗車をしてください。洗車で落ちない場合は除去剤を使い、それでも落ちない場合はガソリンスタンドや専門店に相談しましょう。
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この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。