スタッドレスタイヤの正しい保管方法|タイヤの寿命についても解説

冬になるとスタッドレスタイヤを装着するのは、現在では定番です。スタッドレスタイヤの1本あたりの費用相場は以下になります。
- 1本あたり…2~3万円
- 4本まとめての購入…安くても7万円前後
さらに自分でタイヤの履き替えができない場合は、専門店にお願いするので1本につき2千円ほどの費用が必要になります。
1本でも1年でもタイヤの寿命が長くなれば、少しでも費用を抑えることが可能です。正しい保存方法を知っておくことは、車の固定費を安くして家計の助けにもなります。
目次
スタッドレスタイヤの寿命
スタッドレスタイヤの寿命は3~4年ほどです。しかし、住んでいる地域や使用頻度などによって、寿命は変化します。以下のポイントを目視で確認しましょう。
- プラットフォームが見えるか
- ひび割れや細かい傷・硬化があるか
タイヤの残り溝が50%を切ると、プラットフォームが出てきます。これが見えたら、すぐに交換しなければいけません。
また、傷が目立つとタイヤを障害物にぶつけてしまうと、パンクやバーストする危険性があります。
スタッドレスタイヤの保管方法
スタッドレスタイヤの寿命は、環境や使用頻度によって変化します。しかし、それらと同じくらいタイヤの保管方法が寿命を大きく左右します。
ここでは、スタッドレスタイヤの正しい保存方法と、NGな保管方法について解説します。
屋内で保管して日が当たる場所を避ける
保管場所については、雨風の当たらないガレージ・倉庫・屋根のある場所がベストです。また、屋内に保管する際は、以下の点に気を付けてください。
- 直射日光が当たる場所に置かない。
- エアコンの室外機の近くなど、湿気の多い場所には置かない。
タイヤは日光や湿気で劣化します。ガレージや屋根のある場所でも、時間帯によっては日光が差し込む場合があるので注意してください。
夏場のガレージは湿気がこもりやすいので、窓や扉を空けてこまめに換気するか、換気扇を回すようにしましょう。
タイヤ専門の保管カバーを使用する
もしも屋根のある保管場所がない場合は、タイヤ専用の保管カバーを被せてください。専門店やインターネットショッピングで、2千円前後で購入することができます。
カバーを被せた後は、養生用のブルーシートを下に敷いたり、上からかけたりするのがおすすめです。雨風や紫外線からタイヤを守ることができます。
そして、以下の点に注意して保管してください。
- 雨風が入ってこないように密封する
- 完全に密封すると中に水が溜まりやすくなるので注意する
- カバーを被せた後は必ず日陰に置くようにする
- 湿度の高い季節には日陰でたまに風に当てるようにする
タイヤの置き方
保管時のタイヤの置き方についてですが、ホイールの向きによって置き方が変わります。
- ホイール付き…横置き(タイヤを寝かせた状態)にして、タイヤを積み上げた状態で保管する。
- ホイール無し…縦置き(タイヤを立てた状態)にして保管する。
スタッドレスタイヤに限らず、タイヤを保管する場合は必ず以上の状態でタイヤを置くようにしてください。
タイヤラックを使用する
タイヤの保管時はタイヤラックを使用するのがおすすめです。タイヤラックには「縦置き」と「横置き」があります。
4輪縦置きできるラックであれば、専門店やインターネットショッピングで4千円から購入することが可能です。
車によってタイヤのサイズも変わってくるので、ラックのサイズや耐荷重がどれくらいか、しっかりと確認するようにしてください。
空気圧を下げる
ホイール付きのタイヤを保管する場合は、空気圧を下げておきましょう。空気を抜くことで内圧を弱めタイヤの負荷が軽くなり、タイヤをしっかりと休ませることができます。
目安としては、空気圧を半分くらい下げるのが理想です。そして、空気圧を下げた後は、必ず平積み(横に寝かせて積み上げた状態)で保管してください。
タイヤを洗い油分・水分を拭き取る
紫外線や水分と同様に、油分が付着したままだとタイヤのゴムは劣化します。タイヤに付着した泥や砂、ワックスを使用している人はワックスを残さないようにしましょう。
タイヤを洗って、キレイな状態で保管するようにしてください。水洗いした後は、乾いたタオルや雑巾で必ず乾拭きして、水分を残さないようにしましょう。
NGなスタッドレスタイヤの保管方法
ビニール袋に入れて野外に放置する
ビニール袋やタイヤカバーを被せたからといって、日差しの当たる野外に放置するのはNGです。
必ず屋根のある場所に保管するか、屋根がなければ養生用のブルーシートを下に敷いたり、上からかけたりしてください。
ビニール袋だけでは紫外線をカットできません。また、保管カバーだけだど雨水がタイヤに侵入してくる可能性があります。
水洗いでなくワックス・クリーナーを使う
前述でも触れましたが、油分はタイヤの大敵です。タイヤをキレイにする場合は必ず水洗いにしましょう。ワックスやクリーナーをしようするのは絶対にやめてください。
専門店の「タイヤ保管サービス」を利用する
自宅でスタッドレスタイヤを保管できない場合は、専門店の「タイヤ保管サービス」を利用しましょう。
費用はタイヤのサイズにもよりますが、スタッドレスタイヤを8ヵ月間預ける場合は、6千~1万2千円程度が相場になります。
専門店によって値段が変わるので、複数の専門店を比較してみましょう。また、お店によってはタイヤ装着のサービスも、料金に組み込まれている場合があります。
スタッドレスタイヤの寿命=タイヤの寿命ではない
スタッドレスタイヤの寿命については、前述で解説しました。ただし「スタッドレスタイヤの寿命」と「タイヤとしての寿命」は分けて考える必要はあります。
プラットフォームが見えたとしても、スリップサインが残っていれば夏タイヤとしての利用は可能です。
真冬で路面が凍結しない時期であれば、そのままタイヤを使い続けて、次の冬に新しいスタッドレスタイヤに変えてみてください。
ただし、タイヤに細かい傷があったり、運転中にハンドリングが重たく感じたりするようであれば、夏タイヤに履き替えるようにしましょう。
最後に
冬のドライブを安全に走行するためには、スタッドレスタイヤは無くてはならないアイテムになります。
寿命が来たら、新しいスタッドレスタイヤに履き替えるのは必須です。しかし、料金も安いとは言えないので、正しい保管を把握して少しでも長くタイヤを使えるようにしましょう。
また、スタッドレスタイヤには、細かい性能が複数存在します。寒冷地に引っ越すなど、環境が変わった場合は、新しいスタッドレスタイヤに変えるのもおすすめです。
スタッドレスタイヤの性能等については、以下の記事でも解説しているので合わせて参考にしてください。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。