エコカー減税とは?いつまで?2024年以降の税額を分かりやすく解説
2022年12月16日、日本政府は2023年4月に期限を迎えた「エコカー減税」について、制度を3年間延長することを決定しました。
2024年以降は、それまでの基準や税額が変化しており、制度が完全に終了するのは2026年4月末の予定です。
電気自動車等の購入を検討したり、車検を迎えたりする人は、エコカー減税の減税額について把握しておく必要があるでしょう。
この記事では、エコカー減税の解説から制度延長の理由、2024年以降の税額について解説していきます。
目次
エコカー減税とは?分かりやすく解説
エコカー減税とは自動車重量税を減免する制度で、燃費や排ガス性能に優れた車が対象です。
燃費や排ガス性能は車種によって異なりますが、環境性能の高さに応じて、自動車重量税が減税されたり免税されたりします。
対象車両については「燃費基準」と「排ガス規制」を達成しているかが、大きな判断基準です。
・電気自動車
・燃料電池自動車
・天然ガス自動車
・クリーンディーゼル乗用車
・ハイブリッド車
・国土交通省が定めた基準に達するガソリン車
これらの対象車両は、新車購入時や初回車検時に自動車重量税が減免されたり、車種によっては2回目の車検時にも、エコカー減税が適用されたりする場合があります。
エコカー減税は中古車も対象だが注意が必要
基準を満たしていれば、中古車もエコカー減税が適用されます。制度の基準をクリアしており、2026年4月30日までに新規購入(登録・届出)がされていれば、中古車でもエコカー減税の対象です。
ただし、中古車のエコカー減税は、車検の時期には注意しなければいけません。新車の場合は、購入してから3年後に車検を受ける義務があります。そのため、初回車検前に手放されたエコカー減税対象車は、中古車であってもエコカー減税の対象です。
中古車がエコカー減税の対象になるかどうかは、購入する販売店に直接確認してください。
エコカー減税はいつまで?
エコカー減税は2023年4月30日で廃止される予定でしたが、2024年現在でも制度が延長されています。
こちらでは、エコカー減税が延長された理由や、制度の終了予定について解説していきます。
エコカー減税は2026年4月30日で終了予定
エコカー減税は2024年1月以降、2026年4月までの期間で段階的に税額が引き上げられます。制度自体は、2026年4月末で終了する予定です。
2022年12月には、世界的な半導体不足による新車の納期遅れが原因で、制度が延長されました。今後もこのようなイレギュラーがない限りは、エコカー減税の延長はないと思って良いでしょう。
エコカー減税が延長された理由「半導体不足」
エコカー減税が延長された理由としては、世界的な半導体不足の影響が挙げられます。
政府は新車販売される車のうち、電動車の割合を100%にする目標を掲げており、目標に対する一定の期限となるのが2023年4月30日でした。
しかし、世界的な半導体不足により新車の納期に遅れが出たため、電動車の普及にも大打撃を与えています。そのため、2022年12月16日にエコカー減税の延長が決定されました。
エコカー減税|2024年以降の税額
2024年以降、エコカー減税は段階的に引き上げられました。燃費基準の達成度をもとに、自動車重量税は変わります。
こちらでは2023年までのエコカー減税の税額から、2024年以降の税額について解説していきます。
2023年までのエコカー減税
2023年までの燃費基準の達成度や、エコカー減税の税額については以下の通りです。
【2023年12月31日までの免税・減税】
車種 | 初回車検 | 2回目車検 |
---|---|---|
・電気自動車 ・燃料電池自動車 ・プラグインハイブリッド車 ・天然ガス自動車 | 免税 | 免税 |
基準達成度:120% | 免税 | 免税 |
基準達成度:90% | 免税 | |
基準達成度:75% | 減税50% | |
基準達成度:60% | 減税25% |
2024年〜2025年4月までのエコカー減税
2024年〜2025年4月までの燃費基準の達成度や、エコカー減税の税額については以下の通りです。
【2024年1月1日~2025年4月30日の免税・減税】
車種 | 初回車検 | 2回目車検 |
---|---|---|
・電気自動車 ・燃料電池自動車 ・プラグインハイブリッド車 ・天然ガス自動車 | 免税 | 免税 |
基準達成度:120% | 免税 | 免税 |
基準達成度:90% | 免税 | |
基準達成度:80% | 減税50% | |
基準達成度:70% | 減税25% |
2025年5月〜2026年4月までのエコカー減税
2025年5月〜2026年4月までの燃費基準の達成度や、エコカー減税の税額については以下の通りです。
【2025年5月1日~2026年4月30日の免税・減税】
車種 | 初回車検 | 2回目車検 |
---|---|---|
・電気自動車 ・燃料電池自動車 ・プラグインハイブリッド車 ・天然ガス自動車 | 免税 | 免税 |
基準達成度:125% | 免税 | 免税 |
基準達成度:100% | 免税 | |
基準達成度:90% | 減税50% | |
基準達成度:80% | 減税25% | |
基準達成度:75% | 本則税率 |
※電気自動車等以外は2020年度燃費基準達成車に限る
※自動車重量税は、エコカーの場合:2,500円/年(本則税率)、非エコカーの場合:登録車4,100円/年・軽自動車3,300円/年(当分の間税率)となっている(登録車は0.5トン毎)
エコカー減税に関する、その他の質問
こちらでは、エコカー減税に関する、その他の質問について答えていきます。
「環境性能割」はエコカー減税と同様に、2024年1月以降から段階的に引き上げられます。
「グリーン化特例」の場合は、 現行制度の適用期限を2026年3月31日まで延長することが決定しています。
詳しくは、経済産業省の「令和5年度税制改正 (車体課税の見直し及び延長)」をご覧ください。
一般社団法人「日本自動車工業会」の公式サイトからご覧ください。
参考:エコカー減税対象車一覧表 | JAMA – 一般社団法人日本自動車工業会
トヨタ、ホンダ、マツダ、スズキ、日産など、各自動車メーカーの「エコカー減税・対象車一覧」のPDFをダウンロードできます。
2024年以降のエコカー減税についてのまとめ
- エコカー減税とは、環境性能の高さに応じて自動車重量税が25%~100%減税・免税される制度
- エコカー減税は、2026年4月30日で完全終了の予定
- 2024年1月以降は、2030年度の燃費基準をもとに、段階的に税額が引き上げられている
世界情勢や電動車の普及によっては、今後またエコカー減税が見直される可能性はあります。
電気自動車等の購入を考えていたり、車検を迎えたりする人は、今後エコカー減税の変化があるかどうかも随時確認しておきましょう。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。