2023年5月以降のエコカー減税|現行制度の延長理由や2024年1月以降の税額を解説
2022年12月16日、日本政府は2023年4月に期限を迎えた「エコカー減税」について、現行基準を3年間延長することを決定しています。
2023年いっぱいは現行基準が据え置きですが、2024年以降は基準が変化します。
電気自動車等の購入を検討したり、車検を迎えたりする人は、エコカー減税の減税額について把握しておく必要があるでしょう。
この記事では、エコカー減税の解説から延長の理由、2024年以降のエコカー減税について解説していきます。
目次
エコカー減税とは
エコカー減税とは自動車重量税を減免する制度で、燃費や排ガス性能に優れた車が対象です。
燃費や排ガス性能は車種によって異なりますが、環境性能の高さに応じて自動車重量税が25%以上減税されたり、100%免税されたりします。
対象車両については「燃費基準」と「排ガス規制」を達成しているかが、大きな判断基準です。
・電気自動車
・燃料電池自動車
・天然ガス自動車
・クリーンディーゼル乗用車
・ハイブリッド車
・国土交通省が定めた基準に達するガソリン車
これらの対象車両は、新車購入時や初回車検時に自動車重量税が減免されたり、車種によっては2回目の車検時にも、エコカー減税が適用されたりする場合があります。
エコカー減税の延長について
エコカー減税は2023年4月30日で廃止される予定でしたが、2023年5月1日以降も現行制度が延長されています。
こちらでは、延長の理由や今後のエコカー減税について解説していきます。
エコカー減税が延長された理由
エコカー減税が延長された理由としては、世界的な半導体不足の影響が挙げられます。
政府は新車販売される車のうち、電動車の割合を100%にする目標を掲げており、目標に対する一定の期限となるのが2023年4月30日でした。
しかし、世界的な半導体不足により新車の納期に遅れが出たため、電動車の普及にも大打撃を与えています。
そのため、2022年12月16日にエコカー減税の延長が決定されました。
現行の減税制度は2023年12月31日まで
現行の減税制度は2023年12月31日までで、2024年1月〜2026年4月の期間で段階的に税額が引き上げられます。
そのため、自動車重量税を抑えたい場合は、2023年いっぱいまでに、車を登録するのがおすすめです。
2024年以降はエコカー減税の見直しにより、適用基準が厳しくなり課税が強化されます。
2024年1月以降のエコカー減税について
2024年1月以降、エコカー減税は段階的に引き上げられます。燃費基準の達成度(2030年度)をもとに、自動車重量税は以下のように変わるので参考にしてください。
【2023年5月1日~2023年12月31日】
車種 | 初回車検 | 2回目車検 |
---|---|---|
・電気自動車 ・燃料電池自動車 ・プラグインハイブリッド車 ・天然ガス自動車 | 免税 | 免税 |
基準達成度:120% | 免税 | 免税 |
基準達成度:90% | 免税 | |
基準達成度:75% | 減税50% | |
基準達成度:60% | 減税25% |
【2024年1月1日~2025年4月30日】
車種 | 初回車検 | 2回目車検 |
---|---|---|
・電気自動車 ・燃料電池自動車 ・プラグインハイブリッド車 ・天然ガス自動車 | 免税 | 免税 |
基準達成度:120% | 免税 | 免税 |
基準達成度:90% | 免税 | |
基準達成度:80% | 減税50% | |
基準達成度:70% | 減税25% |
【2025年5月1日~2026年4月30日】
車種 | 初回車検 | 2回目車検 |
---|---|---|
・電気自動車 ・燃料電池自動車 ・プラグインハイブリッド車 ・天然ガス自動車 | 免税 | 免税 |
基準達成度:125% | 免税 | 免税 |
基準達成度:100% | 免税 | |
基準達成度:90% | 減税50% | |
基準達成度:80% | 減税25% | |
基準達成度:75% | 本則税率 |
※電気自動車等以外は2020年度燃費基準達成車に限る
※自動車重量税は、エコカーの場合:2,500円/年(本則税率)、非エコカーの場合:登録車4,100円/年・軽自動車3,300円/年(当分の間税率)となっている(登録車は0.5トン毎)
エコカー減税に関する、その他の質問
こちらでは、エコカー減税に関する、その他の質問について答えていきます。
「環境性能割」はエコカー減税と同様に2024年1月以降から段階的に引き上げられます。
「グリーン化特例」の場合は、 現行制度の適用期限を2026年3月31日まで延長することが決定しています。
詳しくは、経済産業省の「令和5年度税制改正 (車体課税の見直し及び延長)」をご覧ください。
一般社団法人「日本自動車工業会」の公式サイトからご覧ください。
参考:エコカー減税対象車一覧表 | JAMA – 一般社団法人日本自動車工業会
トヨタ、ホンダ、マツダ、スズキ、日産など、各自動車メーカーの「エコカー減税・対象車一覧」のPDFをダウンロードできます。
2023年5月以降のエコカー減税についてのまとめ
- エコカー減税とは、環境性能の高さに応じて自動車重量税が25%~100%減税・免税される制度
- 2023年4月30日までのエコカー減税は、同年12月31日まで現行制度の据え置きが決まっている
- 2024年1月以降は、2030年度の燃費基準をもとに、段階的に税額が引き上げられる
世界情勢や電動車の普及によっては、今後またエコカー減税が見直される可能性はあります。
電気自動車等の購入を考えていたり、車検を迎えたりする人は、今後エコカー減税の変化があるかどうかも随時確認しておきましょう。
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この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
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