車の窓が閉まらない!原因はパワーウィンドウの故障?症状別の原因や対処法を解説

トラブル

現在窓ガラスを開閉するときは、スイッチ一つで自動開閉できるパワーウィンドウが主流です。

パワーウィンドウは、複数のパーツが連動することで開閉するため、一部のパーツに不具合が起こると突然動かなくなります。

この記事では、パワーウィンドウが故障する原因と対処法、故障を放置した場合のリスクについて解説していきます。

車の窓が閉まらないのは、パワーウィンドウの故障

車の窓が閉まらないのは、パワーウィンドウの故障が考えられます。

パワーウィンドウとは、運転席にあるスイッチひとつで、運転席・助手席・後部座席の窓を開閉する機能です。

スイッチを操作することで、モーターが組み合わされたレギュレーターが上下に作動して、窓ガラスを開閉する仕組みになっています。

パワーウィンドウ|故障の症状と原因

パワーウィンドウは、モーター・レギュレーター・ガラスランチャンネル・スイッチの4つのパーツで構成されています。

「パワーウィンドウが下がるけど上がらない。」「運転席だけ動かない。」など、症状による故障箇所は以下の通りです。

症状原因
窓が下がるけど上がらない・スイッチの故障
運転席だけなど一部の窓が動かない・モーターの故障・レギュレーターの故障・スイッチの故障
操作したときに異音がする・ガラスランチャンネルの劣化

パワーウィンドウが下がるけど上がらない|スイッチの故障

パワーウィンドウを下げるときは問題なく、上げる際に動かないときはスイッチの故障が考えられます。

運転席についているパワーウィンドウのスイッチは、運転席からすべての窓のパワーウィンドウを動かすことが可能です。

このスイッチは指で操作するため、強く押しすぎると少しづつ劣化していき、次第に指で動かそうとしても反応が悪くなることがあります。

運転席だけなど一部の窓が動かない|モーター、レギュレーター、スイッチの故障

モーターはパワーウィンドウを動かすための「動力」で、レギュレーターとはパワーウィンドウを動かすための「関節」になります。

モーターに異常があると、動力が出ないためパワーウィンドウは動きません。モーターの異

レギュレーターは、モーターの動力を窓ガラスの開閉に繋げる関節です。

レギュレーターがモーターの動力を受けて上げ下げの動きをすることで、窓ガラスを開閉する仕組みになっています。

モーターやレギュレーターの、故障の原因は経年劣化です。車検や法定点検のときに、こまめにパーツ交換することで、故障を未然に防げます。

また「窓が下がるけど上がらない」のときと同様に、スイッチが故障すると窓を動かすことができません。

操作したときに異音がする|ガラスランチャンネルの劣化

ガラスランチャンネルとは、窓ガラスを挟み込むように保護する、ゴム製パーツのことです。

ガラスランチャンネルの内側にゴミが溜まると、パワーウィンドウの動作に不具合がでます。

また、摩擦熱によるゴムの変形や、ガラスランチャンネルの経年劣化も、パワーウィンドウの動作に影響が出るのです。

パワーウィンドウの故障以外で、窓ガラスが動かなくなる原因

パワーウィンドウの故障以外で、窓が閉まらなくなる原因は、バッテリーの劣化や挟み込み防止機能の誤作動が考えられます。

バッテリーの劣化

モーターはバッテリーで動くので、バッテリーが劣化するとモーターの動きが悪くなり、パワーウィンドウの動作に影響が出ます。

バッテリーを充電するか、劣化が激しい場合は交換しましょう。

バッテリーの充電方法や寿命については、以下の項目でも詳しく解説しています!

挟み込み防止機能の誤作動

お子様などが、誤って窓ガラスに体を挟み込まれないように、最近の車には「挟み込み防止機能」が備わっています。

レギュレーターを繋ぐ樹脂部分の破損とともに、この挟み込み防止機能の異常も、パワーウィンドウ故障の原因として考えられます。

異常の原因はシステムエラーに加えて、窓の隙間に溜まったゴミや窓ガラスの汚れなどです。

挟み込み防止機能はデリケートなので、窓ガラスに付着するゴミやホコリが、動作に影響する場合があります。

パワーウィンドウが閉まらないときの応急処置

パワーウィンドウが故障して窓が閉まらない際は、ディーラーや整備工場に修理をお願いするのがベストです。

また、パワーウインドウが故障した場合、手動で閉める方法はありません。

しかし走行中に窓が閉まらず、ディーラーや整備工場に持ち込むまでに時間がかかる際は、こちらで紹介する応急処置を試してみてください。

パワーウィンドウが下がるけど上がらない|スイッチを中間の位置に戻す

スイッチに不具合があると、「上げる」「下げる」のボタンが押しっぱなしの状態になっている可能性があります。

こういった状態を改善するには、スイッチを中立に戻す処置を行ってみてください。手順は以下の通りです。

エンジンを止めてからキーを抜く
スイッチを「上げる」「下げる」ではなく、中間の位置に戻してみる
再びエンジンをかけて、パワーウィンドウを動かしてみる

以上の方法で、動かなくなったパワーウィンドウが閉まることがあります。

注意点として、運転席のスイッチは2段階まで押せるため、中間の位置を間違えないようにしましょう。

運転席だけなど一部の窓が動かない|ドアの内側からモーターに振動を与える

古典的な方法になりますが、モーターに異常がある場合は、衝撃を与えることでモーターの動作が一時的に復活することがあります。

パワーウィンドウのモーターは、スイッチの下辺りに設置されており、エンジンをかけてからドアの内側から手で何回か叩いてみてください。

手で叩く際に、パワーウィンドウのスイッチも上下に動かして、モーターに動作指示を送りながら反応を見ましょう。

上手くいけばモーターが動き出して、窓も正常に開閉するようになるかもしれません。

こちらで紹介した2つの方法は、あくまで応急処置です。パワーウィンドウが故障して窓が閉まらない際は、ディーラーや整備工場に修理を依頼してください。

パワーウィンドウの修理は自分ではできないのでプロに相談を

パワーウィンドウが故障した場合は、自分で修理するのは困難です。また、パワーウインドウが故障した場合、手動で閉める方法はありません。

故障したらディーラーや整備工場など、必ずプロにお願いするようにしてください。

こちらでは修理費用の相場や、パワーウィンドウの故障を放置した場合のリスクについて解説していきます。

修理費用の相場

パワーウィンドウの修理費用については、以下の表を目安にしてみてください。あくまで参考なので、詳細については必ずお店から無料見積を貰いましょう。

パーツ費用相場
モーター15,000円~30,000円
レギュレーター10,000円~40,000円
ガラスランチャンネル10,000円~20,000円
スイッチ10,000円~30,000円

車種やお店によって費用は異なります。

パーツを交換する際は、身近の複数のお店に見積もりをとって、お値段や費用対効果を比べるようにしましょう。

パワーウィンドウの故障を放置した場合のリスク

パワーウィンドウの故障を放置すると、ドア内に窓が落ちてしまう「窓落ち」が起こる可能性があります。

窓落ちは、突発的に起こるため危険です。たとえば運転中に窓落ちが起きると、ドライバーや同乗者が怪我をするリスクがあります。

窓ガラスの動作がおかしくなったら、ディーラーや専門店へすぐに相談しましょう。

パワーウィンドウの故障を未然に防ぐ方法

パワーウィンドウの故障を未然に防ぐ方法は、以下の方法が有効です。

  • やさしい力でスイッチを押す
  • モーターやレギュレーターが劣化している場合は、すぐに交換をする
  • 換気を兼ねて、窓ガラスの開閉はこまめに行う
  • ガラスランチャンネルはこまめに掃除をして、ゴミやホコリが溜まるのを防ぐ
  • バッテリーの充電を行い、劣化したら交換をする

パワーウィンドウを開閉しないと、ガラスランチャンネルにゴミやホコリが溜まり、ゴムが劣化する可能性があります。

冬場はなかなか窓を開けませんが、気温が低いとガラスランチャンネルのゴムが硬化するため、たまには窓を開閉してください。

パワーウィンドウの故障についてのまとめ

  • パワーウィンドウの故障は、モーター・レギュレーター・スイッチ・ガラスランチャンネルのどこかに原因がある
  • パワーウィンドウの修理は自分ではできないのでプロに相談する
  • 故障を放置すると「窓落ち」が起こるかもしれず、危険である

今回は、パワーウィンドウの故障の原因や対処法について解説しました。

パワーウィンドウが故障すると、車検が通らない可能性があります。異常を感じたら、すぐにプロへ相談するようにしてください。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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