車の窓の調子が悪い!それってパワーウィンドウの故障かも?

現在では、窓ガラスを開閉するときは、スイッチ一つで自動開閉できる、パワーウィンドウが主流です。
パワーウィンドウは、複数のパーツが連動することで、正常に作動します。しかし、一部のパーツに不具合が起こると、ある日突然動かなくなる可能性があります。
「窓ガラスが開かないだけだから、放置していても大丈夫。」と考えていると、ある日突然、小さいお子様に危険が及ぶ危険性があります。
今回は、パワーウィンドウが故障する原因と対処法、故障を放置した場合のリスクについて解説していきます。
目次
パワーウィンドウの故障の原因
パワーウィンドウは、複数のパーツが連動することによって、窓ガラスを開閉することができます。パワーウィンドウに関連するパーツは、「モーター」「レギュレーター」「バッテリー」「ガラスランチャンネル」「スイッチ」の5つです。これらのパーツの故障や、「挟み込み防止機能」の誤作動が絡むと、パワーウィンドウは正常に作動しません。
モーターの異常・故障
パワーウィンドウを動かすためのモーターに、何か異常があるとパワーウィンドウの動作に不具合が出ます。
モーターの異常や故障の原因は、モーター自体の経年劣化が考えられます。また、次に解説するレギュレーターの不具合の影響が、モーターの異常に繋がる場合があるのです。
レギュレーターの異常・故障
レギュレーターとは、モーターの動力を窓ガラスの開閉に繋げる、関節の部分になります。レギュレーターが、モーターの動力を受けて上げ下げの動きをするので、窓ガラスの開閉ができるのです。
レギュレーターの異常や故障の原因は、まず考えられるのが経年劣化です。また、後ほど詳しく解説しますが、ガラスランチャンネルが硬化した状態で窓ガラスを無理に開閉しようとしたときに、負荷がかかり故障に繋がります。
また、近年ではガラスとレギュレーターを繋ぐ、樹脂部分の破損も多くなっています。
バッテリーの劣化
モーターはバッテリーで動くので、バッテリーが劣化するとモーターの動きが悪くなり、パワーウィンドウの動作に影響が出ます。
バッテリーを充電するか、劣化が激しい場合はバッテリーを交換しましょう。
バッテリーの充電方法や寿命については、以下の項目でも詳しく解説しています!
回遊先URL:https://glass-d.com/glassstyle/maintenance/4011/#i-10
ガラスランチャンネルの劣化
ガラスランチャンネルとは、窓ガラスを挟み込むように保護する、ゴム製パーツのことです。
ガラスランチャンネルの内側にゴミが溜まると、パワーウィンドウの動作に不具合がでます。また、摩擦熱によるゴムの変形や、ガラスランチャンネルの経年劣化も、パワーウィンドウの動作に影響が出るのです。
スイッチの故障
窓を開閉したいときに操作するスイッチが故障していると、パワーウィンドウは動きません。故障の原因は、内部パーツの劣化・摩耗などが考えられます。
挟み込み防止機能の誤作動
お子様などが、誤って窓ガラスに体を挟み込まれないように、最近の車には「挟み込み防止機能」が備わっています。
レギュレーターを繋ぐ樹脂部分の破損とともに、この挟み込み防止機能の異常も、パワーウィンドウ故障の原因として、最近では増えています。
異常の原因は、システムエラー・窓の隙間に溜まったゴミ、窓ガラスの汚れなどが考えられます。
挟み込み防止機能はデリケートなので、窓ガラスに付着するゴミやホコリが、動作に影響する場合があるのです。
冬場でも窓の開閉はこまめに行うべき
冬場は寒いために、窓の開閉をあまり行いませんよね。しかし、冬場でも普段から窓の開閉を全く行っていないと、パワーウィンドウが故障する可能性があります。
- ガラスと窓枠のゴムが凍結してくっついてしまい、窓が開閉できなくなる。
- 開閉しないので、ガラスランチャンネルにゴミやホコリが溜まり、ゴムが劣化する。
- 気温が低いとゴムが硬化しやすくなり、その状態で窓を開閉するとモーターやレギュレーターに負担が掛かる。
以上のような要因で、パワーウィンドウの故障に繋がるのです。
寒い冬場でも換気を兼ねて窓はこまめに開閉して、窓枠に付着した汚れを落とすようにしてください。
パワーウィンドウに異常を感じたらプロに相談を
「スイッチがカラカラと音を立てる」「スイッチが押したら沈みっぱなし」「パワーウィンドウが下がるけど上がらない」
このような症状が見られたら、迷わずディーラーや専門店に相談してください。
各パーツの修理費用について
パワーウィンドウの各パーツについては、以下の表を目安にしてみてください。あくまで参考なので、詳細については必ず相談しましょう。

車種やお店によって費用は異なります。パーツを交換する際は、身近の複数のお店に見積もりをとって、お値段や費用対効果を比べるようにしましょう。
パワーウィンドウ・故障の放置は危険
パワーウィンドウが故障しても、エアコンを駆使すれば換気はできます。また、一部の窓ガラスだけなら、急いで交換する必要性は感じないかもしれません。
とはいえ、故障を放置したままにするのはやめてください。故障を放置したままですと、ドア内に窓が落ちてしまう『窓落ち』が起こる危険性があるのです。
窓落ちは、運転中などあるとき突発的に起こります。例えば後部座席で窓落ちが起きて、小さいお子様が乗っていた場合は、とても危険な状態になりますよね。
窓ガラスの動作がおかしくなったら、ディーラーや専門店へすぐに相談しましょう
最後に
今回は、パワーウィンドウの故障の原因や対処法について解説しました。故障を未然に防ぐには、以下のことを行ってください。
- 換気を兼ねて、窓ガラスの開閉はこまめに行う。
- ガラスランチャンネルをこまめに掃除して、ゴムが溜まるのを防ぐ。
- バッテリーはちゃんと充電して、劣化したら交換をする。
運転席の窓ガラスは、緊急時の脱出ルートなので、運転席のパワーウィンドウに異常があると、車検が通らない可能性があります。
パワーウィンドウに異常が見られたら、すみやかにプロに相談するようにしてください。