ワイパーが動かない!原因や応急処置、修理代を解説

トラブル

雨や雪の日の運転に、なくてはならないのがワイパーです。そんな天気のなか、ワイパーが急に動かなくなってしまうと、走行中の視界が悪くなり運転に危険な影響を及ぼしてしまいます。

ワイパーに異常がある場合、基本的にはディーラーや整備工場などの業者に修理を依頼してください。

今回の記事では、ワイパーが動かない原因を症状別に解説し、修理代や応急処置について解説していきます。

【原因】ワイパーが動かない原因を症状別に解説

ワイパーが動かなくなる原因として、次のことが考えられます。

症状原因
ワイパーが全く動かないアースの接触不良
ヒューズ切れ
モーターユニットの故障
モーター音だけがしてワイパーが動いていないワイパーのナットの緩み
ワイパーの動作が不安定ワイパースイッチの故障

アースの接触不良

ワイパーが動かなくなる原因として多いのが、アースの接触不良です。

車におけるアースとは、車内の電気機器に電気を通すためのマイナス端子のことで、これが機能しないと車内電気機器が作動しません。

電流はバッテリーからモーター、モーターからアースに流れます。アースはボディ(車の金属部分)へつながっています。

しかし、この部分でボルトの緩みやアースの酸化、錆びやゴムが間にずれ込むといった問題があると、電気抵抗が大きくなり接触不良を引き起こします。古い車だと、接触不良がより起こりやすいです。

ワイパーのナットの緩み

ワイパーのスイッチを入れたとき、モーター音だけがしてワイパーが動いていない、2本のワイパーのうち1本しか動かないのであれば、ナットの緩みが原因である可能性があります。

ワイパーアームの根本のナットは、雪などによる負荷増大時にモーターシステムの故障を防ぐため、もともと緩く締められているのです。

フロントガラス部分に雪が積もった状態でワイパーを作動させるなどすると、物理的負荷でこの緩く締められたナットが緩む原因となります。

ヒューズ切れ

ワイパーのスイッチを入れてもモーターの音が聞こえない場合は、ヒューズ切れの可能性があります。

ヒューズとは、電気回路において規定以上の電流が流れるのを防ぐための安全装置です。

ヒューズ切れが起きたということは、大量の電流が流れたということなので、再度ヒューズ切れが起きないよう修理業者に依頼し原因を特定しましょう。

モーターユニットの故障

アースやヒューズに問題がないのに、ワイパースイッチを入れてもモーター音がしない場合は、モーターが故障している可能性があります。

雪や氷でワイパーブレードに負荷がかかった状態でワイパーを作動させると、モーターユニットにも負荷がかかり、モーターが焼き付いて動かなくなるなど故障の原因となります。

ワイパースイッチの故障

ワイパースイッチを入れたとき、ワイパー音がしなかったり、動作が不安定だったりする場合はワイパースイッチに異常がある可能性があります。スイッチの故障頻度は高くはないのですが、古い車の場合、錆びや腐食が接触不良の原因となることがあります。

【対処法】ワイパーが動かなくなったとき、基本的には業者に点検してもらう

ワイパーが動かなくなった際は、ディーラーや整備工場などの業者に依頼してください。プロの整備士による正確な診断と修理によって、正常にワイパーが動くようになります。

修理代ですが、モーター交換などの大掛かりな場合は、20,000円〜30,000円の費用が必要です。

ヒューズ切れ、ワイパーのナットの緩みを直すだけなら、2,000円前後の修理代で済みます。ワイパースイッチの故障の場合は、15,000円前後の費用が必要です。

【応急処置】ワイパーが動かなくなったら?

こちらでは、ワイパーが動かなくなった際の対処法を原因別に解説します。基本的には業者に修理を依頼するのがおすすめですが、自力で解決できる方法を記載します。少しでも難しいと感じる場合は、必ずディーラーや整備工場などに依頼しましょう。

アースの接触不良

アースの接続不良が原因の場合は、接続部の清掃や増し締めを試みましょう。作業内容は、次の手順を参考にしてください。

ボンネットを開ける
ワイパーモーター付近のアース線を確認する
サンドペーパーや接点復活剤で、アース線の接続部を清掃する
アース線の接続を増し締めする
ワイパーの動作を確認して、正常に動けば完了

作業を行う際は、感電しないためにもバッテリーのマイナス端子を外してください。作業に不安を覚える人は、業者に対応を依頼するのがおすすめです。

また、この方法を試してもワイパーが動かない場合は、アース線が断線しているかもしれません。その場合は、新しいアース線への交換が必要なので、業者にお願いしましょう。

ワイパー根元のナットの緩み

ナットの緩みは、基本的に自分で直すことができます。ワイパー根元のナットは、プラスチック製のカバーの中か、またはカバー無しで黒いナットが取りつけられているので、これを締め直しましょう。

締めるときは、きつく締めすぎないようにしてください。不安な場合は、業者さんに依頼しましょう。

ヒューズ切れ

ヒューズ切れの修理は、ヒューズを交換すれば完了です。作業内容は、次の手順を参考にしてください。

ヒューズの場所とアンペア数を確認する
ヒューズボックスを開ける
ヒューズ抜きを使い、ワイパーのヒューズを取り外す
同じアンペア数の新しいヒューズと交換する
ヒューズボックスを閉じる
ワイパーの動作を確認して、正常に動けば完了

ヒューズは運転席、または助手席の足元にあるヒューズボックスにまとめて入っているので、チェックしてみてください。

車種によって異なるので取扱説明書で確認、もしくはディーラーに問い合わせてみましょう。

交換の際は、必ず同じアンペア数のヒューズを使用してください。異なるアンペア数のヒューズを使用すると、過電流が流れ、最悪の場合は火災のリスクがあります。

モーターユニットの故障

モーターが故障した場合は、交換が必要です。専門知識が必要な領域のため、自分で解決することはおすすめしません。

ディーラーや整備工場などの業者に、モーターユニットの交換を依頼してください。

ワイパースイッチの故障

ワイパースイッチもモーターユニットと同様に、交換が必要です。自分で交換すると、エアバッグなどの安全装置に影響が出るかもしれません。ディーラーや整備工場などの業者に、交換を依頼してください。

ワイパーが動かないときについてのまとめ

  • ワイパーが全く動かないときは、アースの接触不良やヒューズ切れ、モーターユニットの故障が原因
  • ワイパーが動かないときは、ディーラーや整備工場などのプロに依頼する
  • 修理代はモーター交換で20,000円~30,000円ほど、ヒューズ切れやナットの緩みは2,000円前後

ワイパーが動かなくなったら、まず原因を特定してください。基本的には、ディーラーや整備工場などのプロにお任せしましょう。

雨や雪の運転中にワイパーが動かなくなった場合は、JAFや保険会社のロードサービスに相談するのがおすすめです。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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