冬に備えて車のメンテナンスを!やっておくべき車の点検・整備とは?

メンテナンス

警察庁の発表によると、12月は交通事故が最も起きやすい時期です。原因は路面凍結や日照時間の短さ、帰省・繁忙期シーズンによる交通量の増加などが挙げられます。

運転する際の注意はもちろん、冬が来る前に車のメンテナンスをすることで、交通事故のリスクを下げることができます。

この記事では冬に起きやすい車のトラブルをはじめ、冬に備えた車のメンテナンスについて解説していきます。

冬に起きやすい車のトラブル8つ

寒冷地にお住まいの場合やそうでない場合であっても、冬は以下のトラブルが車に起きないか注意が必要です。

  • タイヤのトラブル
  • バッテリー上がり
  • ヘッドライト等の電球切れ
  • フロントガラスの凍結
  • ボディや下回りの錆び
  • ウォッシャー液の凍結
  • 自動運転技術、安全装備の誤作動
  • ワイパーの張り付き

こちらでは、冬に起こる車のトラブルについて、詳しい内容を解説していきます。

タイヤのトラブル

路面凍結でのスリップを避けるために、冬になるとスタッドレスタイヤに交換するのは、現在では定番になっています。

しかし、同じスタッドレスタイヤを、2〜3年使用している場合は注意が必要です。タイヤの性能が落ちていて、ブレーキをかけたときにスリップしてしまい、脱輪や事故を起こす可能性があります。

また、空気圧が適正でなかったり、タイヤに細かい傷があったりすると、パンクする恐れがあります。

バッテリー上がり

気温が低いとバッテリーに大きな負担が掛かり、電力を大きく減少します。また、冬はライトや暖房を使う機会が多いので、多くの電気を使います。

JAFの2022年度「出動理由」によれば、バッテリートラブルの件数が12月〜3月に最も多く発生しています。

出典:JAF|ロードサービス救援データ(2022年度:月別)

冬場は路面凍結などにより、スピードを落としての運転が増えるので、バッテリーが満足に充電できない可能性が高いです。

そのため、バッテリーが上がりやすくなり、突然 車が動かなくなる危険性があります。

ヘッドライト等の電球切れ

ヘッドライトの電球にも寿命があり、電球が切れると当然ながらヘッドライトが点灯しません。

冬は日照時間が短く、ヘッドライト等の灯火類を使用する時間が多いです。夜間の運転中に電球が切れて、ヘッドライトが点灯しなくなると、交通事故のリスクが高くなります。

また、ヘッドライトの電球切れは、整備不良で道路交通法違反になるので気を付けなければいけません。

フロントガラスの凍結

早朝はフロントガラスが凍結して、解凍するまでに時間が掛かる場合があります。早朝にフロントガラスが凍ってしまうのは、夜間に夜霧が降りた際、水蒸気がフロントガラスに付着し気温の低下によって凍結していくからです。

アルコールスプレー等を吹きかけることで解凍はできます。しかし、出勤時間帯などは急いでいることもあり、解凍する時間帯を省きたいものです。

ボディや下回りの錆び

年末年始の帰省や、温泉やスキーなどの行楽地へ出掛けることで、高速道路を使う人は多いです。

冬の高速道路は、雪が降らない地域でも凍結防止のため路面に融雪剤を撒きます。この融雪剤の中には、金属を錆びさせる塩分(塩化カルシウム・塩化ナトリウム)が含まれています。

これらの成分が、雨や雪など空気中の成分と化合して金属に付着し、酸化によって車が錆びてしまうのです。車のボディはもちろん、特に下回りは融雪剤の影響を受けやすいので気を付けなければいけません。

融雪剤については、以下の記事でも詳しく解説しています。

ウォッシャー液の凍結

ウォッシャー液とは、フロントガラスに付着した汚れを、ワイパーを使って落とす際の液体です。

気温の低い冬場は、通常の濃度だとウォッシャー液が凍結して、以下のようなトラブルが起こる危険性があります。

  • ウォッシャー液が凍結して出なくなる
  • ウォッシャー液を出した途端に液体が凍結する

ウォッシャー液を使えないと、視界不良になり交通事故を起こす可能性が高いです。そのため、冬が来る前にウォッシャー液を交換する必要があります。

自動運転技術、安全装備の誤作動

現在では衝突被害軽減ブレーキなどの自動運転技術、オートハイビーム機能や前走車追従などの安全装備が、多くの車両で搭載されています。

便利な自動運転技術や安全装備ですが、冬はこれらの機能が正常に作動しない危険性があります。原因はフロントガラスの結露、車に付着する雪や霜などです。

フロントガラスの結露や、車に雪や霜が付着することで、安全装置のセンサーやカメラが誤作動を起こす可能性があります。

衝突被害軽減ブレーキやオートハイビーム機能などの安全装置は、フロントガラスやフロントバンパーについたカメラやセンサーを使用しているからです。

そのカメラやセンサーが、冬は結露や雪・霜などによって、誤作動を起こしたり作動しなかったりする場合があります。

ちなみに安全装備は、手動でオフにすることができます。そのため、悪天候やガラスの状態が悪く誤作動を起こす場合は、スイッチをオフにしておき、注意して運転しましょう。

ワイパーの張り付き

気温の低い冬場はワイパーを寝かせておくと、フロントガラスに張り付く危険性があります。

そのため、冬場の夜間に駐車する際はワイパーを立てておきましょう。そうすることで、気温が低い早朝でもフロントガラスにワイパーが張り付くのを防ぐことができます。

冬に備えた車のメンテナンス

冬に備えた車のメンテナンスは、以下の6つを行ってください。

  • スタッドレスタイヤへの交換、確認
  • バッテリー
  • 電球交換
  • フロントガラスの撥水コーティング
  • ボディコーティング、アンダーコーティング
  • ウォッシャー液

スタッドレスタイヤへの交換、確認

スタッドレスタイヤに交換する際は、以下のポイントをチェックしてください。

  • プラットフォームが見えるかどうか
  • ひび割れや細かい傷があるかどうか
  • 空気圧は適正かどうか

プラットフォームとは、スリップサインが夏用タイヤの使用限界のサインなのに対して、冬用タイヤの使用限界のサインになります。

タイヤが新品の状態から50%以上摩耗したことを表します。プラットフォームが見えている場合は、タイヤの性能が落ちているので、新しいスタッドレスタイヤにすぐに交換してください。

傷が目立つ場合も同様で、新しいタイヤに必ず交換しましょう。空気圧の点検はガソリンスタンドで簡単にできます。

また、積雪時はスタッドレスタイヤだけだとスリップする危険性があるので、必ずタイヤチェーンを装備するようにしてください。

スタッドレスタイヤについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

バッテリー

バッテリーは冬が来る前に、寿命であるかどうか必ず確認しましょう。もしも寿命であれば必ず交換してください。バッテリーの寿命は基本的に2年ほどで、高性能なものでも5年ごとに交換が必要です。

寿命年数でなくとも、バッテリーの液の残量と電圧のチェックをしておくと安心です。バッテリーの液が目盛りのラインよりも下にある場合は、バッテリー用の補充液を継ぎ足しましょう。

バッテリーは走行することで充電されます。バッテリー交換後は、天気が良く路面が凍結していない時間帯に、交通量の少ない道路で定期的に車を走行しましょう。

冬のバッテリー上がりについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

電球交換

ヘッドライトをはじめ、車の電球については以下の場所をチェックしましょう。

  • ヘッドライト
  • ブレーキランプ
  • スモールライト
  • フォグライト
  • テールライト

おすすめは、電球をLEDライトに交換することです。LEDライトは消費電力が少なく、寿命は約15年と長い間使用できます。

ヘッドライトの電球の交換方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

フロントガラスの撥水コーティング

フロントガラスの凍結を防ぐには、撥水コーティングを施工することです。撥水コーティングを施工すれば、解凍や除雪が、施工していない時と比べて容易になります。

霜が降りていたとしても、デフロスターの使用ですぐに霜を除去することが可能です。また、冬が来る前に撥水コーティングをすると以下のメリットがあります。

  • ワイパーの張り付き防止になる
  • 手洗い洗車が楽になる

フロントガラスの凍結を放置すると、ワイパーが張り付く可能性が高いです。

無理に剥がそうとするとガラス面に傷がつきますし、ワイパーも損傷してしまいます。そのため冬が来る前に、撥水コーティングを施工するのがおすすめです。

冬の撥水コーティングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

ボディコーティング、アンダーコーティング

フロントガラスと同様に、こちらもボディコーティングの施工をおすすめします。コーティングをすると、表面に被膜が形成されるため、融雪剤が付着しにくいです。

コーティング後も洗車は必要ですが、融雪剤や雪泥など車に付いた汚れを簡単に落とすことができます。寒い冬場に手洗い洗車が楽になるのは、大きなメリットです。

おすすめのコーティングは、ガラスコーティングです。100%無機質なガラス材でコーティングされていて、持続性や光沢性が高く、効果も2年ほど持続します。

また、融雪剤で車の下回りが錆びないように、アンダーコーティングを施工しましょう。特に雪が降りやすい地域にお住いの人は、アンダーコーティングを施工することで、車の下回りが錆びるのを防げます。

ボディコーティングやアンダーコーティングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

ウォッシャー液の交換

本格的な冬が来る前に、濃度の高いウォッシャー液に交換することをおすすめします。

ホームセンターやカー用品店で、冬用のウォッシャー液を購入。もしくはインターネットで「ウォッシャー液 冬用」と検索して、濃度が高いものを購入しましょう。

冬に備えてやるべき車のメンテナンスについてのまとめ

  • 冬はバッテリー上がりをはじめ、車のトラブルに気を付ける
  • 冬が来る前にタイヤの交換、コーティングの施工などを行うべき
  • 安全装備が誤作動する場合は、スイッチをオフにしておく

冬は運転する環境としては、あまり良い時期とは言えません。余計な交通トラブルを起こさないためにも、冬が来る前に車のメンテナンスは必ずしておきましょう。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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