車検ステッカーの貼る位置が変更されたのはいつから?違反した場合の罰則も解説
2023年7月3日から、車検ステッカーの貼り付け位置が変更されたのをご存知でしょうか?現在では、車検ステッカーは運転席の上部角に貼るようになっています。車検ステッカーを貼らないで公道を運転すると、50万円以下の罰則の対象です。
この記事では車検ステッカーの概要から、車検ステッカーを貼る位置について解説していきます。
目次
車検ステッカー(車検シール)とは
車検ステッカーの正式名称は「検査標章」です。四角い形をしており、車検が通ったことがひと目で分かるものになります。
車検については「車検証明道路運送車両法」の第62条で定められており、自動車のオーナーは必ず検査を受けなければいけません。
車をひと目見ただけで車検の期限を確認でき、車検ステッカーを貼っていない車は、取り締まりの対象になります。
車検ステッカー(車検シール)の種類と見方
車検ステッカーには「普通自動車(1枚目)」と「軽自動車(2枚目)」の2種類が存在します。画像の通り、普通自動車が青色ベース、軽自動車が黄色ベースのカラーです。数字の見方や詳細は、以下の通りです。
車検ステッカーの表 | 車検ステッカーの裏 |
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外から車を見た時に見える数字自動車検査証の有効期間が満了する年月を表しています。 | 車内のドライバーや同乗者に見える数字自動車検査証の有効期間が満了する年月日が、表の数字よりも詳細に記されています。 |
車検ステッカーを貼る位置について
こちらでは車検ステッカーの貼る位置や、現在の位置に貼るように決まったのはいつからか、理由と合わせて解説していきます。
車検ステッカーを貼る位置は、フロントガラスの右上(右ハンドル)
車検証を貼る位置は、運転席側の上部になります。そのため、右ハンドルと左ハンドルでは、車検証を貼る位置が異なります。
- 右ハンドル:車検ステッカーの位置はフロントガラスの右上
- 左ハンドル:車検ステッカーの位置はフロントガラスの左上
画像引用元:国土交通省|自動車局整備課
日本の場合は多くの車が右ハンドルのため、車検ステッカーを貼る位置はフロントガラスの右上と覚えて良いでしょう。
車検ステッカーの貼る位置が変わったのは2023年7月3日から
以前は「ルームミラーがある場合は中央」「ルームミラーがない場合は左上」「着色されているなら下方にずらす」というように、シールを貼る位置が定められていました。
しかし、2023年7月3日から「車検ステッカーは運転者席側上部で、車両の中心から可能な限り遠い位置に貼り付けること。」という風に、シールを貼る位置が変更されています。
2023年の改正案
2023年から車検ステッカーを貼る位置が、「ドライバー席の上部で、車両の中心からできるだけ遠い箇所」という規定に変わりました。以下は、2022年8月に国土交通省の自動車局整備課が公布した文章の一部です。
【自動車検査業務等実施要領の一部改正】
引用:自動車局整備課|検査標章の貼付位置の見直しについて(概要)
道路運送車両法及び道路運送車両法施行規則により自動車の前面ガラスに表示することが規定されている検査標章について、具体的な表示位置を定めている自動車検査業務等実施要領において以下の改正を行う。 前面ガラスに貼り付けて表示する検査標章の表示箇所は、前方かつ運転者席から見易い位置として、前面ガラスの運転者席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置。
改正された理由は、車検を切れたまま走行する車が何件か見受けられたことです。
ルームミラーの裏側に車検ステッカーを貼ると、「ルームミラーで車検ステッカーが隠れて見えなくなる」ということが懸念され、シールを貼る位置が変更になりました。
日本の車は右ハンドルが主流なのでフロントガラスの右上、つまりドライバーから見やすい位置に車検ステッカーを貼ることで、車検の有効期限を忘れないようにする意図があります。
車検ステッカーを貼らなかった場合の罰則
車検ステッカーはドライバーはもちろん、第三者から見ても「その自動車の車検の有効期間が、満了する年月をひと目で把握できるため」にあります。
そのため、車検ステッカーを貼っていない場合は罰則が設けられています。同様に、車検を切れたまま公道を走行すると罰則の対象です。
車検ステッカーを貼っていない状態で公道を走行した場合 | 罰則罰金:50万円以下の罰金 |
車検切れの車で公道を走行した場合 | 違反点数:6点 免停期間:30日間 罰則罰金:6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金 |
ステッカーの貼り忘れは違反点数や免停はありませんが、「道路運送車両法第66条」に定められた罰金の対象です。
普通乗用車や軽乗用車は、2年ごとに必ず車検を受けなければいけません。車検はいわば「車の健康診断」のような役割があります。
車が正常に動くか確認することで、安心安全な交通社会が保たれます。その車検の期日を忘れないように、車検ステッカーはドライバーから見えやすい位置に貼らなければいけません。
車検切れした車で公道を走行した場合の罰則に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
車検ステッカーの貼り方
基本的には、車検後に業者が車検ステッカーを貼ってくれます。そのため、車検ステッカーを貼り付けに失敗して貼り直しになるケースは少ないでしょう。
ただし後日郵送の場合は、自分で車検ステッカーを貼らなければいけません。
車検ステッカーを貼る際は、貼り付ける場所を簡単に掃除してください。汚れやゴミなどがあると上手く粘着せず、後で剥がれる可能性があります。
ステッカーが剥がれると罰則の対象になるため、フロントガラスが綺麗な状態にしてから、ステッカーを貼るようにしましょう。
マイクロファイバークロスでホコリを軽く拭き取ったり、ウェットティッシュで汚れを拭いたりしてから、車検ステッカーを貼ってください。
車検ステッカーを紛失したり破損したりしたら再発行が必要
運転中に車検ステッカーが剥がれて紛失した、もしくは激しく汚したり破損したりして有効期限が分からない場合は、再発行申請をして貼り直しが必要です。再発行の申請をする場所は、普通自動車と軽自動車で異なるので気を付けてください。
- 普通自動車:運輸支局もしくは自動車検査登録事務所
- 軽自動車:軽自動車検査協会
車検ステッカーを再発行するときは、事前に用意するべきものがあります。
普通自動車 | 軽自動車 |
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・自動車検査証 (車検証) ・車検ステッカー (汚損や破損の場合のみ) ・印鑑 (本人が申請する場合、認印可) ・委任状 (代理人が申請する場合のみ) | ・自動車検査証 (車検証) ・車検ステッカー (汚損や破損の場合のみ) ・申請依頼書 (代理人が申請する場合のみ) |
これらに加えて、申請場所では申請書・理由書・手数料納付書の記入が必要になります(軽自動車は申請書のみ)。車検ステッカーを紛失したり破損したりしたら、速やかに再発行しましょう。
車検ステッカーの貼り直し方法
車検ステッカーが汚れたり破損したりして貼り直しが必要な場合、以下の手順で貼り直しをしてください。
車検ステッカーとフロントガラスの間にスクレイパーを入れて、均等に力を入れながら、車検ステッカーを少しずつ剥がしてください。
車検ステッカーを剥がしたら、残った糊を落とします。ガラスクリーナーがあれば、糊は綺麗に拭き取れます。
ガラスクリーナーやタオルで濡れた箇所を、綺麗に乾拭きしてください。
スクレイパーは、プラスチック製がおすすめです。金属製だとフロントガラスを傷付ける危険性があるので、プラスチック製を使ってください。スクレイパーは、100円ショップで購入することができます
車検ステッカーの位置についてのまとめ
- 車検ステッカーは車検証の有効期限を忘れないようにするためのもの
- 2023年7月3日からシールを貼る位置が、運転者席側のフロントガラス上部角に貼るようになった
- 車検ステッカーを貼らないまま公道を走行すると、50万円以下の罰金の対象になる
車検ステッカーは、ドライバーが車検の有効期限を忘れないようにするためのステッカーです。車検ステッカーを貼り忘れて運転すると罰則の対象になるので、紛失や破損には気を付けるようにしてください。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。