車のエアコンと燃費はどれくらい関係ある?燃費を改善するエアコンの使い方
ドライブ中、快適に過ごすためにはカーエアコンの存在が欠かせません。5〜9月頃にかけては冷房を使用する機会が増えますが、実は頻繁に冷房を使用すると燃費に影響が出ます。反対に暖房の場合は、エアコンをつけても大きな影響はありません。
この記事では、カーエアコンで冷房を使うと燃費が悪くなる理由や、燃費の悪化を抑える方法についてご解説します。
目次
ガソリン車のエアコンと燃費の関係性
ガソリン車のエアコンと燃費の関係性ですが、冷房をつければ燃費が10%ほど悪化して、暖房の場合はほとんど影響がありません。
冷房の場合、車内に冷たい空気を送るために欠かせないのがコンプレッサーです。このコンプレッサーはエンジンを動力とします。そのため冷房を使用する際は、エンジンに負担がかかるため、おのずと燃費が悪化します。
たとえば、リッター15kmの車が150kmの距離を走行した場合、エアコンをつけていないときの燃費消費は10Lです。冷房をつけるとコンプレッサーの稼働で10%ほど影響が出るため、1Lあたりの距離が13.5kmと悪化します。
暖房の場合は冷房と仕組みが異なるため、燃費に影響はありません。ガソリン車の暖房は、エンジンの排熱を利用して車内に温風を出します。エンジンへの負担はないため、暖房をつけても燃費の悪化は少なく済みます。
・冷房の場合は、コンプレッサーの動力となるエンジンに負担がかかるため、燃費が10%ほど悪化する。
・暖房の場合はエンジンの排熱を利用するため、燃費にさほど影響がない。
ハイブリッド車のエアコンと燃費の関係性
ハイブリッド車の場合はガソリン車と比べると、燃費への影響は少ないです。
ハイブリッド車は、HVバッテリーから電力を使用してエアコンを稼動します。そのためエンジンへの負担は少なく、燃費に与える影響はガソリン車よりは小さいです。
ただし暖房の場合は、ガソリン車よりも燃費に影響が出ます。ガソリン車の場合は、エンジンの排熱を利用して暖かい空気を作ります。しかし、ハイブリッド車は走行中にエンジンを停止してバッテリーによって走行するため、暖房に利用できる排熱が少ないです。
そのため、電力を消費して熱を発生させて、暖かい空気を作らないといけません。
・ハイブリッド車はHVバッテリーからエアコンを稼動するため、直接燃費に与える影響はガソリン車よりは小さい
・暖房の場合はエンジンからの排熱が少ないため、ガソリン車よりも燃費に影響が出る
燃費を悪化させないカーエアコンの使い方
こちらでは、ガソリン車において燃費を悪化させないための、カーエアコンの使い方について解説していきます。
設定温度
カーエアコンの場合、設定温度については日本車だと25℃、欧州車の場合は22℃が最適だと言われています。
カーエアコンは家庭用エアコンと比べると、設定温度の変更による燃費への影響は小さいです。そのため、暑さに耐えてエアコンの設定温度を高くするよりは、25℃くらいの快適な温度で車内を過ごしましょう。
乗車する前に車内の空気を入れ換える
乗車して冷房を使用する前に、車内の空気を入れ換えるようにしてください。
まずは、エアコンをつけて外気導入モードにしましょう。そして、助手席の窓を全開にして、運転席側のドアの開け閉めを5〜6回繰り返します。
その後、窓を開けたまま車を走行し、3分ほど走行したら窓を閉めて内気循環モードに切り替えてください。
これにより、車内に籠った熱い空気を上手に入れ換えて、車内温度を効率的に冷やすことができます。
冬場はA/Cボタンをオフにする
A/Cボタンをオンにすると、コンプレッサーが駆動して冷房・除湿機能が働きます。コンプレッサーの動力はエンジンのため、A/Cボタンをオンにすると燃費に影響が出ます。
そのため暖房をつける冬場は、A/Cスイッチをオフにして走行することで燃費が良くなります。ただし、車内の窓ガラスが曇ったときは、A/Cボタンをオンにして一時的に除湿するなど、上手に使い分けましょう。
車のエアコンと燃費についてのまとめ
- ガソリン車の場合、冷房を使用すると燃費が10%ほど悪化する
- 暖房の場合はエンジンの排熱を利用するため、燃費に大きな影響はない
- ハイブリッド車の場合はガソリン車と比べると、燃費への影響は少ない
暑い夏場は冷房の使用が必須なので、どうしても燃費に影響が出ます。そのため乗車する前は、外気導入と内気循環を使い分けたり、窓を開けながら走行したりして、熱気を早めに外に出しましょう。そうすることで冷房にかかる負担が減るため、燃費向上に少なからず役に立ちます。
車内温度を効率良く下げるための方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。