交通事故が多い月は12月|交通事故の月別グラフと合わせて理由を解説

交通事故が多い月をご存知でしょうか?1年の中で、交通事故が最も多発するのは「12月」です。
警察庁のサイトでも、12月は死亡事故や重傷事故が特に多い時期として注意喚起されています。
日照時間が短くなるこの季節は、17時台から19時台の薄暮時間帯に事故が集中しやすく、帰省や繁忙期による交通量の増加も重なります。
今回の記事では、12月に事故が多い理由や、冬の運転で気をつけたいポイントを、統計データやグラフとともに解説していきます。
目次
交通事故が多い月ランキング|月別グラフを使って解説
交通事故の多い月ランキングは、12月が毎年ワースト1位です。警察庁の「月別交通事故発生状況」の「月別・交通事故件数」によると、2022年〜2024年までのうち、最も件数が多いのが12月、次いで10月や11月が多くなります。

※警察庁のデータから、オリジナルでグラフを作成
出典:警察庁|統計表・交通事故の発生状況について
どの年も10月から12月にかけて、交通事故の死傷者数が増える傾向です。これは日照時間が短くなることや、行楽シーズンで遠出をする機会が増えることが考えられます。
ちなみに2022年〜2024年に限らず、交通事故件数は毎年12月が多い傾向です。
考察|交通事故が12月に多い理由とは?

12月に交通事故が多い理由として、日照時間の短さに加えて、帰省・繁忙期シーズンや路面凍結が重なることが考えられます。
- 日照時間が短い(事故が多い時間帯は17時台~19時)
- 帰省・繁忙期シーズン
- 路面凍結が起きる
日照時間が短い(事故が多い時間帯は17時台~19時)
12月に交通事故が多くなる理由として考えられるのが、日照時間の短さです。12月は冬至もあり、一年の中でも最も日照時間が短くなる月です。
警察庁のサイトでも「薄暮時間帯は、例年、交通死亡事故が多く発生しています。」と公表しています。
令和元年から令和5年の5年間における死亡事故発生状況を分析した結果、
・日の入り時刻と重なる17時台から19時台に多く発生していること
・薄暮時間帯には、自動車と歩行者が衝突する事故が最も多く発生しており、事故類型別では、横断中が約8割を占めていること
・横断場所の内訳では、横断歩道以外での発生が約7割で、横断歩道以外の横断における歩行者の約7割に法令違反があることなどが明らかとなりました。
引用:警察庁|薄暮時間帯における交通事故防止
冬の薄暮(日没の1時間前後)は帰宅ラッシュと重なるので、自動車や歩行者ともに交通量が自然と多くなります。「冬の薄暮×交通量の多さ」から、日照時間が短い12月は特に交通事故が起きやすいのです。
帰省・繁忙期シーズン
12月に交通事故が増加する要因としては、「師走の忙しさ」が考えられます。12月は帰省シーズンであり、正月に向けて食料や日用品を買い込む人が多い時期です。
また、繁忙期に差し掛かる企業も多くなることから、仕事や物流の関係で車の移動も多くなります。
路面凍結によるスリップ事故の増加
冬は、外の暗さに加えて路面凍結(アイスバーン)があります。たとえば、暗い道で歩行者や対向車に気付いて、慌ててブレーキをかけたとしましょう。しかし、路面凍結の影響でブレーキが間に合わなかったり、ハンドルが取られてスリップ事故が起きたりします。
寒い北国はもちろんですが、路面凍結や降雪後の道に慣れていない地域の人も、注意が必要です。
冬の運転で注意するべきポイント

冬の運転では、以下のことに注意してください。
- ヘッドライトを早めに点灯する
- ハイビームを活用する
- 車間距離を十分に空けて、スピードを抑える
- 長距離ドライブ時はこまめに休憩をとる
- 雪道走行は特に注意する
ヘッドライトを早めに点灯する
12月は夕方になると急に暗くなるため、早めにヘッドライトを点灯してください。早めにヘッドライトを点灯することで、対向車や歩行者に気付いてもらいやすくなります。
12月頃は17時前になると日没を迎えるので、薄暗くなり始める16時半頃にはライトを点灯してましょう。
ハイビームを活用する
さほど交通量の多くない道では、対向車や歩行者の有無を確認しながらハイビームを活用することで、遠くに居る相手にも自分の存在を知らせることができます。
ただしハイビームのまま走行を続けてしまうと、強い射光によって前走車や歩行者の視界を遮ってしまうことがあります。走行や歩行の安全に影響を及ぼしてしまうので、対向車や歩行者に気づいたら必ずロービームに切り替えてください。
車間距離を十分に空けて、スピードを抑える
12月は繫忙期シーズンのため、ドライバーは不十分な車間距離や速度超過など不安全な運転になりがちです。また歩行者も横断歩道がない場所で、突然横断するといった行動をとることがあります。
そのため車間距離は十分に空けて、スピードを抑えながら周囲の安全運転を行ってください。
また冬は路面が凍結します。交通量の多い昼間や暗い夕方だけでなく、気温が著しく下がる早朝や夜間でも車間距離を十分に空けながら、スピードを落として走行しましょう。
長距離ドライブ時はこまめに休憩をとる
冬の運転時は交通状況や路面の状況、気がかりなことなど、様々な方向に神経を使っています。帰省や旅行などの長距離ドライブ時はこまめな休憩をとり、心身ともにリフレッシュするようにしましょう。
また冬の車内は乾燥しやすいので、休憩時は窓を開けて車内の空気を入れ換えるようにしてください。
雪道走行は特に注意する
冬は雪のシーズンでもあるので、降雪時や積雪時には特に注意して運転してください。いざというときのことを考えて、冬の車の装備は早めに済ませておきましょう。
本格的な冬が来る前に冬用の装備をする
本格的な冬が来る前に、以下の装備や確認をしておくと、冬でも安全運転で過ごせる可能性が高くなります。
- スタッドレスタイヤへの交換
- タイヤチェーンを常備しておく
- バッテリーやエンジンオイル、ワイパーやウォッシャー液の確認
- コーティングを施行する
ここで、スタッドレスタイヤは万能ではないことをぜひ覚えておいてください。スタッドレスタイヤのみでは、路面凍結や雪道の走行に対応しきれない場合も多くあります。
路面凍結が酷い日や雪の日は、スタッドレスタイヤ切り替えと同時にタイヤチェーンの装備をしておくと安全です。
冬の車の装備に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。
交通事故が多い月についてのまとめ
- 交通事故の死者数・重傷者数が多くなるのは12月
- 考えられる原因は「日の入りが早い」「路面凍結」「帰省・繫忙期シーズン」
- 冬の運転では、ヘッドライトを早めに点灯したり、ハイビームを活用したりする
交通事故が多い月は12月です。事故が多い理由としては、日照時間の短さや交通量の増加、路面凍結などが挙げられます。
警察庁のサイトでも、薄暮時間帯の死亡事故が多いと警鐘を鳴らしています。冬の運転では、時間帯や装備に注意し、安全運転を心がけましょう。
事故を防ぐための意識と準備が、安心して年末年始を迎えるための第一歩です。
この記事の監修者
![]()
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。












