車のサンシェードは効果ない?効果やデメリット、おすすめの選び方を解説

「ホームセンターやショッピングモールで買い物をして、車に戻って来たら車内が暑くなっていた。」
「BBQや海水浴の帰りに車を運転しようとしたら、ハンドルやダッシュボードが熱くなっていた。」
夏に、このような体験をしたことのある人は多いでしょう。夏に屋根のない場所に車を駐車するとき、役に立つのがサンシェードです。
サンシェードは手軽に持ち歩けて、車内温度の上昇を抑えることができます。
今回の記事では、車用サンシェードの効果やデメリット、サンシェードのタイプや取り付け方について解説していきます。
目次
サンシェードとは
サンシェードとは車用の日よけのことです。アルミ・メッシュ素材や中付け・外付けとタイプが分かれています。
もっとも多く目にするのは、フロントガラスに取り付けるタイプのサンシェードではないでしょうか?
フロントガラス以外にも、ドアガラスやリアガラスに付けられるタイプの物もあります。
100円ショップでも見かける機会が多く、サンシェードは外出先でも気軽に購入することができます。
車用サンシェードの効果
サンシェードの効果は、車内の急激な温度上昇を防いだり、紫外線対策になったりすることです。また、プライバシー保護の役割があります。
車内の急激な温度上昇を防ぐ
サンシェードは、太陽光によって車内が熱せられることを防ぎます。それにより、冷房の効率をあげることも可能です。
サンシェードは長時間 車を停車させておくときにも役立ちますが、ちょっとした用事で車を停車させておくときも効果を発揮します。
例えば、気温が35℃の炎天下で車を停めた場合、車内温度は30分後には45℃と、10℃以上も上がります。
1時間経つと50℃を超えて、ダッシュボードは70℃以上の高温になり危険です。
サンシェードを利用すれば、ダッシュボードは20℃以上の温度上昇を抑えることができます。
また、温度保持の効率が良くなり、よりエコに車を使うことができるようになります。
30分〜1時間程度の買い物の場合でも、サンシェードを使うのがおすすめです。
夏の車内温度については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
紫外線対策
車内が紫外線を浴び続けると、以下のような危険性があります。
- ハンドルが熱くなっていて、いざ運転しようにもなかなかハンドルを握れない
- 熱くなったダッシュボードが、エアコンの冷えた空気を暖めてしまい、車内が涼しくならない
- ダッシュボード、ハンドルなどのプラスチック部分は樹脂で出来ているので、紫外線を浴びると劣化したり変色したりする
サンシェードを使うことによって、以上の危険性を軽減することができ、ダッシュボードなどの樹脂製品の寿命を伸ばすことができるのです。
プライバシーの保護
サンシェードは、フロントガラスから車内を覗かれることを防ぐ役割も果たします。
ドライブ休憩や、夏のキャンプで車中泊をするときに使用すると、外から覗かれる心配がありません。
車内を覗かれないため、車上荒らしの標的になりにくく防犯効果もあります。
車用サンシェードの効果的な使い方
サンシェードは、以下のような場面で使うのが効果的です。
- 屋根のない場所での長時間の駐車をするとき
- キャンプやバーベキューなどのアウトドアでの駐車
- 買物などちょっとした用事で車を停車させるとき
- 車を運転する頻度が少ない場合
スーパーやホームセンターなどで買い物するときは、屋根のない場所に駐車することも多くなります。
また、アウトドアでも屋根のない場所での駐車が多いので、サンシェードを備えておくとベストです。
車を頻繁に運転する頻度がない場合もサンシェードを使用するようにしましょう。
自宅の駐車場に屋根があったとしても、太陽光や紫外線によるダメージを受けてしまう可能性は十二分にあります。
車用サンシェードのデメリットや注意点
サンシェードのデメリットは、取り付けが面倒なところです。また、ドライブレコーダーとの相性を考えなければいけないなどの注意点があります。
取り付けが面倒
車内の温度上昇を防ぐためとはいえ、少しの駐車時間でサンシェードを取り付けるのは面倒に感じるかもしれません。
しかし、日陰のない直射日光の場所で駐車すると、車を動かす際に車内は灼熱地獄になってしまいます。
車内にスマホやパソコンなどの電子機器を置いていると、故障するリスクが高いです。
また、ライターやガスボンベ、スプレー類は暑さで爆発する危険性があります。
少々面倒でも、直射日光の場所で駐車する際は、サンシェードを取り付けるのがおすすめです。
ドライブレコーダーとの相性に注意する
ドラレコの動作保証温度は、60℃〜85℃に設定されています。
猛暑時の車内温度は70℃以上になる危険性があり、ダッシュボードは80℃を超えてくるので危険です。
そして、サンシェードの反射熱が原因で、ドラレコ本体の温度が急上昇し壊れるリスクもあります。
そのため、ドライブレコーダーとの相性を考えて、サンシェードは正しく装着しなければいけません。
- サンシェードに切れ目を入れて、ドライブレコーダーがフロントガラスの間に入るように取り付ける
- サンシェードの一部を切り取って、ドライブレコーダーとサンシェードが当たらないスペースを作る
ドライブレコーダーがある車の場合は、以上のようにサンシェードを装着してください。
ドライブレコーダーを覆うように、無造作にサンシェードを装着すると、反射熱のせいでドライブレコーダーが壊れるかもしれないので注意しましょう。
装着したまま運転しない
フロントガラスと前方のサイドガラスに、サンシェードを装着したまま運転はできません。
道路交通法違反に当たり、検挙対象となって1点の違反点数と6000円の反則金(普通車)が科せられるので注意してください。
サンシェードを装着したままの運転については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
車用サンシェードが「効果ない」と思うのは何故?
車用サンシェードを取り付けても「効果がない」と思うのは、そもそも「車内が涼しくなるわけではない」ということが大前提にあるからです。
また、安価なサンシェードを使用していることも、効果を感じられない原因だと考えられます。
車内が涼しくなるわけではない
サンシェードは車内温度の上昇を抑えますが、車内が涼しくなるわけではないです。
そして、サンシェードを取り付けていない状態よりも、車内の気温上昇は抑えられますが、完ぺきに気温が上がらないわけではありません。
そのため、サンシェードを使用したとしても、車内に子供やペットを放置するのはやめましょう。
たとえ10分〜20分程度の買い物でも、車内に残された子供が熱中症になる危険性があります。
また、毛に覆われた犬や猫などのペットは、人間よりも熱中症になりやすいです。
安価なサンシェードを使用している
100円ショップなどで販売されている、安価なサンシェードの場合、車に装着してもあまり効果を感じられないでしょう。
安価なサンシェードは生地がペラペラで、断熱性や耐久性が低い場合があります。フィット感もないため隙間ができてしまい、紫外線が車内に入り込んでくることもあります。
サンシェードを購入する際は、カー用品店などで販売されている、車の専用品を選ぶのがおすすめです。
車用サンシェードのタイプと取り付け方
車用のサンシェードには折りたたみ式の吸盤タイプ、内装パーツに挟み込むタイプや、外側に取り付けるタイプがあります。
こちらでは、サンシェードのタイプや取り付け方について解説していきます。
折りたたみ式の吸盤タイプ
折りたたみ式の吸盤タイプのサンシェードは、コンパクトに収納できる利便性と簡単な取り付け方法が特徴です。
使用時は広げてフロントガラスに吸盤で固定し、不要なときは折りたたんで保管できます。
吸盤をしっかり密着させるためには、ガラス面を清潔にし、吸盤を軽く湿らせると効果的です。
ただし、長時間の使用で吸盤の粘着力が低下することがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
また、吸盤の跡が残ることがあるため、取り扱いには注意してください。
内装パーツに挟み込むタイプ
内装パーツに挟み込むタイプのサンシェードは、工具不要で簡単に取り付けられるのが特徴です。
サンシェードの端を車のサンバイザーやドアの内装部分に挟み込むことで固定し、しっかりと日差しを遮ります。
吸盤タイプと異なり、粘着力の低下を気にする必要がなく、長期間安定して使用できます。
ただし、取り付ける部分の形状によってはフィットしづらい場合があるため、サイズや材質を確認することが重要です。使用後は簡単に取り外せるため、収納もスムーズに行えます。
外側に取り付けるタイプ
外側に取り付けるタイプの車用サンシェードは、車の窓の外側に設置することで、より効果的に日差しを遮ることができます。
吸盤やマグネット、クリップなどで固定するタイプや、ドアに挟み込むタイプなど、装着方法は様々です。
内側に取り付けるタイプと比べ、車内の温度上昇を抑える効果が高く、紫外線の影響を軽減できます。使用後は簡単に取り外せるため、収納や持ち運びにも便利です。
ただし外側に取り付けるため、ゲリラ豪雨など急な雨のときには、濡れないように注意してください。
傘タイプ
傘タイプの車用サンシェードは、折りたたみ傘のように開閉できる便利な設計が特徴です。
使用時はワンタッチで広げてフロントガラスに設置し、不要なときはコンパクトに折りたたんで収納できます。
吸盤やクリップを使わずに固定できるため、取り付けが簡単で跡が残りにくいのがメリットです。紫外線や熱を効果的に遮断し、車内の温度上昇を抑える効果があります。
ただし、車種にピッタリと合ったものを選ぶことで最大限の効果を発揮するため、サイズ選びが重要です。
静電気タイプ
静電気タイプの車用サンシェードは、ガラス表面の静電気を利用して貼り付ける仕組みです。
吸盤やクリップを使わずに固定できるため、取り付け跡が残らず、車内をすっきり保てます。簡単に着脱できるため、収納や持ち運びにも便利なタイプです。
設置する際は、ホコリや汚れを取り除くことで密着力が向上するため、ガラスを清潔にしましょう。
繰り返し使用できるのもメリットですが、湿度や温度の影響で粘着力が変化することがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
車用サンシェードを取り付ける際の注意点
サンシェードを取り付ける際、光沢のある銀色の面を外側(太陽側)に向けて設置してください。銀色の面が、光と熱を反射させるため、反射率が高まって断熱効果が向上します。
また、フロントガラスの縁までしっかりと広げて、隙間をなくすのが効果的です。ルームミラーやドライブレコーダー周りも、マジックテープなどでしっかり固定した方が良いでしょう。
【Q&A】車用サンシェードについてのよくある質問
こちらでは、車用サンシェードについてのよくある質問を解説していきます。
外側に取り付けるタイプでしたら、一定の効果はあります。
ただし凍結防止が目的なら、凍結防止シートを被せるのがおすすめです。凍結防止シートには、サンシェードと兼用になっている商品も販売されています。
フロントガラスの凍結防止方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
無いよりは良いですが、専用品と比較すると効果は薄いです。
専用品に比べて生地が薄く、断熱性や耐久性、フィット感は劣る場合があります。本格的な効果を期待するなら、カー用品店などで販売されているしっかりした作りのものをおすすめします。
車用サンシェードについてのまとめ
- サンシェードは、車内やダッシュボードの気温上昇を抑える役割がある
- サンシェードを装着しても、車内が涼しくなったり気温上昇がなくなったりするわけではない
- ドライブレコーダーがある際は、サンシェードの取り付け方に気を付ける
トランクや後部座席やトランクルームに、フロントガラス用のサンシェードを備えておきましょう。
震災などの緊急時に車中泊をするときはプライバシー保護にもなるため、車上荒らしからの標的にもなりにくいです。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。