車のガラスが白く濁る。酸焼けの対処法は「何もしない」こと?
みなさんの愛車の窓ガラスに白く濁った汚れを見つけたことはありませんか?洗っても拭いても全然落ちないようであれば、それは「酸焼け」かもしれません。
今回の記事では、酸焼けが起こる原因、起きてしまったときの対処方法、起こさないための対策方法について紹介します。
目次
ガラスの「酸焼け」とは
「酸焼け」とは、酸成分によってガラスの表面が焼ける・変色してしまう現象のことを言います。
白く濁った汚れが、まだら状、もしくは水が垂れた跡のように現れるのが特徴で、水や洗剤を用いて洗ったり、スポンジなどを使って磨いたりこすったりして消そうとしてみても、あまり効果がありません(むしろ悪化することもあります)。
酸焼けが起きてしまう原因
酸焼けは、車を洗浄する洗剤に含まれる成分が原因で起こります。(そのため薬品焼けとも呼ばれます)
洗剤の濃度が強すぎて表面が侵食されてしまったり、洗剤の成分をきちんと洗い落とさずに放置することによって、時間をかけて表面が焼かれたりしてしまいます。
酸焼けと呼ばれていますが、酸性の成分に限らず、濃度の強すぎるアルカリ性の洗剤を用いた場合にも酸焼けは起こります。
酸焼けが起きてしまった時の対処方法
程度にもよりますが、酸焼けした窓ガラスは視界を遮ったりゆがめてしまう原因となり、見栄えだけでなく運転の安全にも影響します
水で酸を洗い落とす
まずはガラスの表面に残っている酸成分を落としましょう。このとき汚れを落とそうとして洗剤を使用すると、それが原因で新たな汚れができてしまうこともあります。
まずは、今起こっている酸焼けを止めるために、大量の水でガラスの表面を洗い落としましょう。
無理に自力で汚れを取ろうとしない
酸焼けが起きたガラスの表面は、侵食されてヘコみができていたりざらざらと傷ついた状態なので、程度の重い軽いによらず、洗剤や薬品で洗っても汚れを消すことはできません。
また、固いパッドなどで磨いてざらざらとしている表面をなめらかにしようと考えたくなりますが、それも避けましょう。専門的な知識や技術がないと正しく研磨できない上に、新たな傷をつけて状態を悪化させてしまうこともあります。
自力でできる範囲での処置方法としては、大量の水で洗剤の成分を洗い落とし、それ以上は自分でなんとかしようとしない、というのが一番望ましい対処方法です。
ガラス研磨の専門業者に連絡する
酸焼けを軽減することができたら、専門業者に依頼しましょう。費用はかかってしまいますが、自分で何とかしようと試行錯誤した結果、修復困難な傷やダメージをつけてしまい、窓ガラスごと交換することになってしまうよりは低費用で済ませることができます。
酸焼けをなるべく起こさないようにする対策方法
中性洗剤で車を洗う
酸性、アルカリ性の洗剤と比べると洗浄力は高くありませんが、日常的な汚れであれば中性洗剤で事足ります。定期的に軽く洗浄をしておくことで、洗浄力の強い酸性洗剤などを使用しなくても済むようになります。
別の洗剤で中和させる
酸性で洗浄したのであればアルカリ性のもの(反対も同様)を仕上げ洗浄に用いることで、酸とアルカリが中和します。洗浄力の強い酸性洗剤を用いる場合には、最後にアルカリ洗剤を使って、表面に残っている酸成分を取り除き、酸焼けを防ぐことができます。
ガラスの手入れ方法を誤ってしまうと酸焼けを起こしやすくなる
酸焼け単体の汚れであれば、程度にもよりますが、専門業者によってほとんど原状回復ができるのですが、そこに別の洗剤による酸焼け、ダイアモンド粒などを含む固いパッドなどによるこすり傷などが加わると、専門業者でも回復できなくなり、ガラスごと交換せざるを得ない状態になってしまいます。
無理に自力で解決しないようにしてください。
最後に
酸焼けは、一見水垢汚れのようにも見え、自力で簡単にとってしまえそうな気がしてしまいますが、下手に自分でなんとかせず、すばやく専門業者に相談・依頼するのが、結果的には安く早くトラブルを解決できる方法です(ガラス研磨であれば、窓ごと交換に比べて60~70%ほどの費用で済みます)。
加えて、表面に酸やアルカリを残さないよう、水や中性洗剤を用いた日常的な洗浄を習慣にすることが効果的な対策になります。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。