車のナンバーで分かること|ナンバープレートで個人情報は特定できる?

自動車を購入したときに交付するのがナンバープレートです。しかし、ナンバープレートの意味について詳しく説明できる人は少ないでしょう。
ナンバープレートには、運輸支局が車を管轄するために必要な情報が詰まっています。
また「ナンバープレートで個人情報が特定されるのでは?」と、心配している人も存在するでしょう。
この記事では、ナンバープレートの意味から、個人情報が特定されるかどうかまで解説します。
車のナンバーで分かること
車のナンバープレートの意味を解説するために、まずは以下の画像をご覧ください。

文字の意味をアルファベットで分類しましたが、意味は以下の通りです。
- A…封印
- B…地名
- C…分類番号(車両の区分)
- D…分類番号(用途の区分)
- E…一連指定番号
封印
封印とは、ナンバープレートが交付された際に、車台番号・自動車検査証・ナンバープレートの、同一性が確保されたことを証明するものです。
運輸支局にて登録・検査を受けるため、封印の表面には車検証に登録されている住所を管轄する地方運輸局の刻印が入っています。
(例:東京なら『東』、大阪なら『大』など)
そのほかに、封印には以下の狙いがあります。
- 車の所有権の公証と特定
- ナンバープレートの取り外し防止
- 車の盗難犯罪の防止
※後部のナンバープレートのみに封印がある
※黄色ナンバー(軽自動車)に封印はなし
地名
地名は、住んでいる住所(もしくは車を本拠地とする住所)を管轄する、運輸支局別もしくは自動車検査登録事務所地名を表しています。
たとえば、東京は人口が多いため、運輸支局・自動車検査登録事務所が5箇所あります。
そのため、東京でナンバープレートを発行する際は、品川・練馬・足立・八王子・多摩の地名が割り当てられます。
ナンバープレート情報局:http://nplate.html.xdomain.jp/map/m36.html
そのほか、土地面積の広い北海道は7箇所、神奈川・千葉・埼玉・愛知・福岡は4箇所、大阪・静岡は3箇所、これら以外の38府県は2箇所か1箇所の地名になります。
分類番号(車両の区分)
右上の数字は車種を表し、車種によって「1ナンバー」「2ナンバー」という言い方をします。
分類番号が3桁の場合は、後述で紹介する『一連指定番号が希望ナンバーかそうでないか』を、下2桁で区分しています。
車両の区分と番号については、以下の通りです。
【車両の区分と番号】
車両の区分 | 番号 |
普通貨物自動車 | 1:10~19、100~199 |
普通乗合自動車 | 2:20~29、200~299 |
普通乗用自動車 | 3:30~39、300~399 |
小型貨物自動車 | 4:40~49、400~499 6:60~69、600~699 |
小型乗用自動車 乗合自動車 | 5:50~59、500~599 7:70~79、700~799 |
特殊用途自動車 (パトカー・救急車など) | 8:80~89、800~899 |
大型特殊自動車 (建設機械を除く) | 9:90~99、900~999 |
建設機械の大型特殊自動車 (フォークリフトなど) | 0:00~09、000~099 |
もう少し詳しく解説すると、1〜3ナンバーは普通車の枠組みになります。
- 1ナンバー…用途が貨物
- 2ナンバー…用途が人の運送(定員が11名以上)
- 3ナンバー…用途が人の運送(定員が10名以下)
4・6ナンバー、5・6ナンバーは小型車になり、小型車の条件は以下の通りです。
【小型車の条件】
- サイズ…全長4.7m以下、全幅1.7m以下、かつ全高2.0m以下
- 排気量…2,000cc以下(ディーゼル車は制限無)
用途としては、4・6ナンバーは貨物、5・6ナンバーは人の運送となります。
分類番号(用途の区分)
例えば『わ』のナンバーを見かけると「レンタカーだ。」と、一目で分かりますよね。このように、ひらがなは車の用途を表し、普通車と軽自動車に分けられます。
【用途によるひらがな】
用途 | 普通車 | 軽自動車 |
自家用 | さすせそ たちつてと なにぬねの はひふほ まみむめも やゆ らりるろ | あいうえ かきくけこ さすせそ たちつてと なにぬねの はひふほ まむめも やゆよ らるろ を |
事業用 | あいうえ かきくけこ を | りれ |
レンタカー | われ | わ |
普通車のナンバーは白色、軽自動車は黄色と、ナンバーの色で車種を見分けることができます。
ごく稀にアルファベットのナンバーを見かけるかもしれませんが、それは主に米軍関係者用のナンバーです。
ちなみに、『お』『ん』『へ』『し』のひらがなは、ナンバープレートに使用されていません。
(『し』は死を連想、『へ』は屁を連想させるためなど)
一連指定番号
一連指定番号は『・・・1』から『9999』まで存在します。1999年(軽自動車は2002年)から『希望ナンバー制度』が導入されました。
そのため、一連指定番号は自分の好きな番号を選ぶことができますし、面倒と感じる人は運輸支局が決める数字になります。
ちなみに、人気の高いナンバーについては、抽選で交付する人を決定します(一部の一連指定番号に申請が殺到したため)。
希望ナンバーはインターネットか、管轄のナンバーセンターで申し込むことができます。
詳しくは、一般社団法人 自動車検査登録情報協会のホームページから、申し込み方法や情報を確認してください。
自動車検査登録情報協会:https://www.airia.or.jp/info/number/04.html
車のナンバーで個人情報は特定できない
車のナンバープレートだけで個人情報が特定されることは、まず無いと考えて大丈夫です。
ナンバープレートの情報だけでは、自動車検査証に記載されている内容を確認する『登録事項等証明書』の請求はできません。
登録事項等証明書の請求には、以下の情報が必要です。
- 自動車登録番号
- 車台番号の下7桁
- 請求する事由
- 住所・氏名
これらの情報が必要なため、ナンバープレートの情報だけでは住所などの詳しい個人情報は特定されることは無いでしょう。
最後に
今回は、ナンバープレートの意味について解説しました。意外と色んな意味があることを、分かっていただけたと思います。
もしもお時間があれば、自分のナンバープレートの情報を、今回の記事と合わせて確認してみるのも面白いでしょう。