車の水はねは法律違反!賠償金を請求される場合も

トラブル

梅雨~夏にかけてはゲリラ豪雨も多く、道路にも水が溜まりやすいです。そんなとき、水はね・泥はね運転の被害に遭った人も多いのではないでしょうか。

走行中に車の水はね・泥はねをすると道路交通法違反として扱われ、罰金を科される可能性があります。

今回の記事では、梅雨の時期に知っておきたい車の水はね・泥はね被害について詳しく解説していきます。

車の水はね・泥はねは交通違反になる?

道路交通法・第七十一条の一では、以下のように定められています。

『ぬかるみ又は水たまりを通行するときは、泥よけ器を付け、又は徐行する等して、泥土、汚水等を飛散させて他人に迷惑を及ぼすことがないようにすること。』

引用:道路交通法(e-Gov法令検索)https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

もし違反だと判断された場合、罰金が科せられます(違反点数は付きません)。

  • 原付・小型特殊自動車:5,000円
  • 普通自動車・バイクなどの二輪車:6,000円
  • 大型自動車:7,000円

また、罰金のほかにも以下の被害があると、民事上で賠償請求をされるケースがあります。

車から歩行者への被害

車から歩行者へ水はね・泥はねで被害を出してしまうと

  • 衣服のクリーニング代や弁償料金
  • スマホやPCなどの弁償料金

などが賠償請求されるケースもあります。

車から車への被害

水はね・泥はね運転の被害は、歩行者だけとは限りません。

  1. 後続の車や対向車への水はね・泥はね
  2. 水や泥をかけられた車が視界不良を起こし事故が起きる
  3. 刑事責任に問われるほか、車が破損したら修理料金を請求される場合がある。

以上のような順番で、最悪の場合は人の命を奪ってしまう可能性もあります。

自分が被害に遭ったときは

車の水はねや泥はねは、道路交通法上の違反とみなされるため、歩行者がドライバーを訴えること自体はできます。

しかし、ドライバー自身が水はね・泥はねの行為に気づかないままその場を立ち去ってしまい、相手を特定することが困難なケースがほとんどであるため、歩行者側からの起訴はかなり難しいのが現状です。

歩行者、ドライバーのどの立場で被害に遭っても、できるだけ証拠を押さえて被害届をだしてください。

歩行者で被害に遭った場合

スマホを使えれば、追いかけられる範囲で車を追いかけ(信号待ちなど)、ナンバープレートを含めた車全体を撮影します。

車の色や車種、ナンバーを覚えて早めにメモをするようにしてください。

車を運転していて被害に遭った場合

ドライブレコーダーを設置している場合は、映像を確認してください。ドライブレコーダーなら、水や泥をかけられたときの映像が残るので、証拠能力としては高いです。

歩行者の時と同じように、スマホで撮影する手段も取れますが運転中のスマホ使用も違反になるケースがあります。車種や車の特徴、ナンバーなどをメモに控えておいてください。

それでも賠償請求は難しい場合も

証拠を持って警察に被害届をだし、裁判を起こそうとしても「わざと水や泥をかけた」と見なされなければ、訴えることができない可能性の方が高いです。

また、歩行者の場合は賠償金額よりも裁判費用の方が高くなるかもしれません。そのため、歩行者で被害に遭っても、泣き寝入りする人が多いのが現状です。

水はね・泥はねの被害に遭わないための対策

水はね・泥はねの被害に遭わないために、以下のことを心掛けましょう。

歩行者の場合

  • 雨の日は極力出歩かないよう事前に買い物を済ませる
  • 雨の日に出歩くときは車道とできるだけ距離をとる
  • 狭い道では端っこに寄り車が通る際は水たまりと距離を空ける

都市部の場合、雨の日はできるだけ地下通路で移動するのがおすすめです。

ドライバーの場合

  • 雨天時、雨上がりの次の日は特に車間距離を充分に空ける
  • 窓ガラスにコーティングを施工しておく
  • ドライブレコーダーを装着する

雨の日は自分も他の車もブレーキが効きにくいので、車間距離は充分に空けるようにしましょう。

水はね・泥はねをしないための運転を

車が水深1cm程度の水溜りを通過した際、時速40km/hのスピードでも身長150cmの人の方の高さまで水しぶきが上がることがJAFの検証で証明されています。

運転中はわざとではなくても、水はね・泥はねをする可能性があります。雨の日や、道路が水浸しになっているときは、以下のことを心掛けて運転しましょう。

  • 常にスピードを抑えた運転をする
  • 路地裏や整備されていない道路では徐行運転をする
  • 雨天時・雨天後は整備された道路を走行する

また、仕事で車の運転をしている時、社名が分かる会社の車で、水はね・泥はね運転を起こしたとします。そうすると会社に賠償責任が行き、企業イメージが悪くなる可能性があります。これは水はねに等に関わらず、雑な運転、あおり運転等も同じですので、常日頃から安全運転を心掛けていきましょう。

最後に

走行中の水はね・泥はねはできるだけ避ける努力をしていきましょう。また、雨の日は事故も起こりやすいので、極力スピードを抑えて運転してください。

歩行者の場合、雨カッパを着て移動するのも有効です。また、車道とは充分に距離をとって歩きましょう。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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