車は走行距離10万キロでもまだまだ走れる?交換部品とメンテナンス費用を解説

メンテナンス

走行距離が10万キロ、もしくは走行年数が10年を超えると、新しい車に買い替える時期と言われています。

ただし、現在では車の性能や技術も向上しており、走行距離10万キロを超えても、メンテナンスをしっかりすることで走行可能です。

この記事では、10万キロ走行した車の交換が必要になる具体的な部品や、メンテナンス費用について解説していきます。

走行距離10万キロの車がまだまだ走るにはメンテナンスが必要

走行距離が10万キロを超えても、車はまだまだ走ることができます。しかし、安全に運転するには、メンテナンスは必要不可欠です。

「10万キロ」もしくは「10年」が買い替えの目安

車の性能や技術が進歩しているとはいえ、走行距離が10万キロ、もしくは走行年数が10年を超えたあたりが、車を買い替える目安と言えます。

エンジンや安全装備などの新車保証が5年、もしくは10万キロの場合が多いです。そのため、走行距離10万キロは車を買い替えるための節目になります。

車を買い替えるタイミングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

メンテナンス次第では走行可能

走行距離が10万キロを超えた車は、メンテナンス次第ではまだまだ走行することができます。ただし安全に走行するには、細かい部品のメンテナンスが必要です。

エンジン本体やピストンは、20万キロくらいまで稼働できるように作られていますが、それに付随する部品は劣化してきます。

ひとつでも部品が劣化すると、車が正常に動かなくなる危険性が高いです。逆に言うと部品の交換さえしっかりとすれば、車はまだまだ安定して運転することができます。

継続して車を運転する場合、車検のタイミングでなくとも、10万キロを目安にメンテナンスをしておきましょう。

走行距離10万キロ超えで必要な交換部品

10万キロを超えると、交換が必要になる部品は数多くあります。ここではエンジン付近や足回り、電装に分けて解説していきます。

エンジン付近で交換が必要な部品

エンジン付近で交換が必要な部品は、以下の6つです。

パーツ説明
ドライブシャフトエンジンの動力をタイヤの回転へつなげる働きをするパーツ
タイミングベルトエンジンの回転運動に合わせてカムシャフトを動かすベルト
ラジエーター高温になったエンジンを冷却するためのパーツ
ウォーターポンプエンジンを冷やす冷却水を循環させるためのポンプ
イグニッションコイル車の電圧を増幅させるパーツ
フューエルフィルターポンプ燃料タンクからエンジンに燃料を供給するためのポンプ

エンジン付近のパーツは、熱や回転力により負荷がかかりやすい部品です。安全に走行するためには、車を動かすためのドライブシャフトやタイミングベルト、エンジン熱を冷やすためのラジエーターやウォーターポンプの交換は欠かせません。

また、バッテリーの電圧を供給するためのイグニッションコイル、燃料に混入する異物などを除去するフューエルフィルターも、10万キロを目処に交換しましょう。

足回りで交換が必要な部品

足回りで交換が必要な部品は、以下の5つです。

パーツ説明
ブレーキローターディスクブレーキを構成するパーツのひとつで円盤状となっている
ブレーキキャリパーブレーキパッドを保持しブレーキローターを挟みこむように取り付けられたパーツ
ブッシュサスペンションを構成するゴム製のパーツ
ブーツドライブシャフトなどの可動部分を覆うゴム製のカバー
ショックアブソーバーサスペンションを構成する円筒形のパーツで、スプリングの動きを制御する役割を持っている

ブレーキローターやブレーキキャリパーは、ディスクブレーキを構成する部品です。ブレーキローターは、ブレーキをかけるときの摩擦により消耗しやすいので、10万キロを超えたら交換の目安です。

ブレーキキャリパーは消耗部品ではないので、交換よりもオーバーホールの方が安い費用で済みます。

ブッシュやブーツなどゴム製のパーツは、10万キロを超えたら交換してください。ショックアブソーバーは10万キロを超えるとヘタりが出てきて、乗り心地が悪化したりハンドリングの良さがなくなったりするなどの症状が出ます。

電装で交換が必要な部品

電装で交換が必要な部品は、以下の2つです。

パーツ説明
オルタネーター車で使われる電気を作り出す発電機の役割をするパーツで、エンジンの回転を利用して発電する
ヘッドライトレンズヘッドライトカバーの役割を果たしている透明なパーツ

オルタネーターの内部では、ブラシが磁石とこすれ合うようになっています。このブラシが摩耗すると磁石との接点がなくなり、電力が伝えられなくなるため車が動かなくなってしまいます。

10万キロを超えるとヘッドライトレンズの曇りがひどくなり、光量不足で夜間の走行に悪影響です。

ヘッドクリーナーを使って曇りがとれない場合は、ヘッドライトレンズを交換しましょう。

走行距離10万キロを超えた車のメンテナンス費用

こちらでは、走行距離10万キロを超えた車のメンテナンス費用、また費用を安く抑えるポイントについて解説していきます。

メンテナンス費用は1回10~30万円ほど

交換部品自体は、多くが数千円ほどくらいと高くはありません。しかし、ディーラーや整備工場にメンテナンスをお願いすると、パーツ代に加えて工賃がかかります。

10万キロを超えた車の場合、交換箇所は複数に及びます。そのため、走行距離10万キロの車のメンテナンス費用は、トータルで10〜30万円が必要です。

また、部品によっては部品代が高額だったり、作業に時間がかかったりします。そのため、交換する部品やパーツの劣化具合によっては、30万円以上かかる場合もあるでしょう。

走行距離が10万キロを超える前に、車検や法定点検で部品を交換している場合もあるため、人によってメンテナンスの費用が変わってきます。

メンテナンス費用を安く抑えるポイント

メンテナンス費用を安く抑えるポイントは、以下の2つです。

  • 複数の業者から無料見積をもらう
  • 中古品、リビルト品の使用

メンテナンスに関してはディーラーや整備工場など、複数の業者から無料見積をもらうようにしてください。費用や対応を比較して、コスパの良いところにお願いしましょう。

また、メンテナンス費用を安く抑えるのであれば、中古品やリビルト品を使用してください。

リビルト品とは、複数の車から使用できる部分のみを集めて組みなおしたパーツのことです。リビルト品は、点検や消耗パーツの交換などを行ってから販売されています。

整備工場等に、中古品やリビルト品の使用で費用を抑えられるかどうかを、依頼する段階で聞いてみて良いかもしれません。

部品に故障が見える場合は廃車も検討に

エンジン周りや足回りの交換部品のどこかに、ひとつでも故障が見られる場合は廃車を検討してください。 恐らく近い将来、連鎖的に部品を交換をする可能性が高くなり、 高額なメンテンナンス費用がかかります。その場合は、廃車にして新しい車に乗り換えた方が経済的です。

廃車にするのであれば、廃車買取業者に依頼すると費用がかからず、逆にお金になる場合があります。各パーツを再利用できたり、海外で売れたりする可能性があるからです。

そのため、メンテナンス費用が高額になりそうであれば思い切って廃車にして、新しい車に乗り換えましょう。

廃車買取業者については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

走行距離10万キロを超えた車についてのまとめ

  • 走行距離は車を買い替える目安だが、メンテナンス次第ではまだまだ乗れる
  • 走行距離10万キロを超えるとエンジン付近、足回り、電装など複数箇所で交換部品が必要
  • 走行距離10万キロを超えた車のメンテナンス費用は、10~30万円ほどかかる

今回紹介した部品は、走行距離が10万キロを超える前に、車検や法定点検で交換しているケースもあります。そのため10万キロを超えた段階で、全部の部品の交換が必要なわけではありませんが、しっかりと点検することは必須です。

ディーラーや専門店に相談して、交換が必要な部品があれば必ず交換するようにしてください。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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