車のハンドルが重い気がする|ハンドルが重く感じる原因とは?
車を運転している最中、「ハンドルが重い」「いつもと違う感覚がする」などと感じた経験はないでしょうか。
ドライバー自身に疲れが溜まっていたり、気のせいだったりすることもあるのですが、明らかにハンドルが重くなってしまっているようであれば、異常な事態になっていることは間違いありません。
ハンドルが重いまま運転を続けると、操作がままならず事故に繋がる恐れがあり危険です。
そこで今回の記事では、車のハンドルが重くなる原因と対処法について解説していきます。
目次
【原因①】なんとなく車のハンドルが重く感じるのは何故?
タイヤの空気は、時間が経てばだんだんと減っていきます。空気を入れ直すなどのメンテナンスを行わないままでいると、どんどんタイヤの空気圧が下がり、ハンドルが重くなってしまうのです。
タイヤの空気は定期的に補充ましょう。タイヤの空気圧のチェックや、空気の補充はガソリンスタンドでできる場合がほとんどです。
近所のガソリンスタンドになければ、車の車検を取り扱っている修理工場や車用品店へ行ってみてください。
また、タイヤがパンクしている状態の時もハンドルは重くなります。タイヤに異物が刺さっていないか、タイヤがパンクしてしまっていないか、出来るだけ確認するようにしてください。
【原因②】急に車のハンドルが重いと感じるのは何故?
急に車のハンドルが重いと感じるのは、パワーステアリングの異常や故障が原因です。
パワーステアリングの異常とは?
パワーステアリングとは、ハンドルを操作するときに、弱い力でもハンドルが操作できるように補助してくれる機能です。
このパワーステアリングに異常が出たり故障したりすると、自分の力だけでハンドルを操作しなければならなくなります。そのため、ハンドルが急激に重くなったように感じるのです。
急激にハンドルが重く感じたら、まずはパワーステアリングの警告灯が表示されていないかチェックしてください。
そして警告灯が点灯していたら、すぐに整備士などの車のプロに点検を依頼しましょう。
ちなみに、パワーステアリングには「電動式」と「油圧式」の2つがあり、故障の原因がそれぞれ変わってきます。
【電動式】パワーステアリングの異常
電動式のパワーステアリングに、異常や故障が出ている場合は、次の箇所の不具合が考えられます。
- エンジンコントロール
- センサー
- モーター
エンジンコントロールの不具合
電動式はモーターで動いており、エンジンコントロールによって制御されています。この**エンジンコントロールに不具合が生じてしまうと、パワーステアリングがうまく作動せず、ハンドルが重くなってしまいます。
センサーの不具合
パワーステアリングに搭載されているセンサーが、誤作動を起こしてパワーステアリングが上手く動かなくなることがあります。
モーターの不具合
電動式のパワーステアリングはモーターで動いているので、この**モーターに不具合が生じてもハンドルが重くなってしまう**原因になってしまいます。
【油圧式】パワーステアリングの異常
油圧式のパワーステアリングに、異常や故障が出ている場合は、次の箇所の不具合が考えられます。
- オイル
- ポンプ
- ベルト
オイルの不具合
油圧式は専用のオイルを使って油圧をコントロールし、パワーステアリングを制御しています。このオイルが漏れてしまうと、オイル不足でハンドルが重くなってしまいます。さらにオイルが劣化していると、上手く油圧がコントロールできず、ハンドルが重くなってしまう場合もあります。
ポンプの不具合
油圧を発生させるポンプに不具合が生じると、パワーが不足してしまい、ハンドルが重くなってしまう原因になります。
ベルトの不具合
油圧式のパワーステアリングのベルトが劣化してしまったり、壊れてしまうとハンドルに力を伝えることができなくなり、ハンドルが重くなってしまいます。
【対処法】運転中に車のハンドルが重いと感じたら?
ハンドルが重いまま運転を続けると、ハンドル操作が上手く行かなくなり、事故を起こす危険性があります。
そのため、次の手順で対処してください。
運転中に急にハンドルが重くなった場合は、ハザードをつけて安全なところで停車しましょう。後方車両にもわかりやすいように、発煙筒などで停車していることを知らせることも忘れずに行ってください。
車を停めて安全を確保できたら、自分の加入している自動車保険が提供しているロードサービスに連絡してください。そして、近くの整備工場やディーラーにレッカー移動をしてもらいましょう。
タイヤの空気圧が低下しているのか?それとも、パワーステアリングに異常があるのか?実際にプロの整備士に点検してもらい、必要とあれば修理をしてもらってください。
ハンドルは車を運転するうえで大事な部分です。ハンドルに不具合が発生したり、違和感を感じた場合、すぐに整備士のいるディーラーや整備工場で点検をしてもらいましょう。
ハンドルの操作ミスで事故が起きてしまってからでは取り返しがつかないので、できるだけ早く診てもらうようにしてください。
また、ハンドルが重いだけではなく、変な音がするなど異常な事態が発生している場合もあります。
「今は動いているから大丈夫!」ということはありません。できるだけすぐにディーラーへ持って行き、状態を見てもらってください。
【料金】ハンドルが重いときの修理費用は?
こちらでは原因別に、ハンドルが重いときの修理費用について解説していきます。
タイヤの空気補充、パンクの修理
タイヤの空気圧が低下しているだけであれば、ガソリンスタンドやカー用品店などで空気を補充してください。空気を入れるだけなら無料で行っているお店が多く、料金をとられても数100円程度です。
タイヤがパンクしている場合は、修理代が3,000円〜5,000円ほどかかります。タイヤ交換となれば、1本につき12,000円前後の費用が必要です。
タイヤのパンクについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
パワーステアリングの修理
パワーステアリングを修理する場合は、電動式か油圧式であるか、または不具合の箇所によって料金が異なります。パワーステアリングの修理費用については、次の表を参考にしてください。
電動式 | 油圧式 |
---|---|
エンジンコントロールの修理:30,000円~40,000円 センサー交換:15,000円〜30,000円 モーター修理:50,000円〜200,000円 | オイル漏れ:1,000円前後 ポンプ修理:10,000円〜50,000円 ベルト交換:2,000円〜8,000円 |
費用は車種や車の年式、整備工場やディーラーによって変わります。いくつかの店舗から無料見積ももらい、料金やサービス内容を比較してください。
車のハンドルが重い原因、対処法についてのまとめ
- なんとなく車のハンドルが重く感じるのは、タイヤの空気圧が低下しているから
- 急に車のハンドルが重いと感じるのは、パワーステアリングの異常や故障が考えられる
- 運転中に車のハンドルが重いと感じたら、車を安全な場所に停めてロードサービスを呼ぶ
ハンドルは安全運転するための、大切なパーツです。ハンドルが重いと感じたら、ディーラーや整備工場に相談してください。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。