運転用のサングラスについて|運転中にかけると違反になるサングラスがあるって本当?
運転中にサングラスを着用すること自体は問題ありませんが、レンズやフレームの選び方にはポイントがあります。
どんなサングラスを装着しても良いわけではありません。
サングラス選びを間違えると視界が悪くなり、事故に繋がる可能性があるので注意しましょう。
この記事では、車の運転中にサングラスをかけるメリットや注意点、運転用のサングラス選びについて解説します。
目次
車の運転中にサングラスをかけるメリット
運転中にサングラスをかけるメリットは次の2点です。
- 視界の確保
- 紫外線による目の疲れの軽減
紫外線が強い5月〜9月は、日差しの眩しさで視界が見えにくくなり、標識や路面標示を見落とす可能性があります。季節を問わず西日が強い場面でも、眩しくて前が見えづらくなります。
また、紫外線を長時間 浴び続けると目が疲れて、運転に集中することが難しくなります。
サングラスをかけることで、強い日差しでも視界を良好に保ち、目の負担を和らげることができるのです。
運転中にサングラスをかけると違反になるって本当?
運転中にサングラスをかけると、違反になることはありません。また、夜間でもサングラスを着用して運転することは可能です。
しかし、運転時に使用するサングラスについては、「日本産業規格(JIS規格)」で以下のように基準が定められています。
・視感透過率8%以下のレンズは、運転用または道路での使用を目的としていないため、適さない
・分光透過率500〜600nmの波長域での分光透過率の最小値が、0.2視感透過率(20%以上)であること
・昼間の運転時には、視感透過率が8%を超えていること
・夜間の運転には、視感透過率が75%以上であること
・運転用または道路での使用に適するために、赤、黄、緑、青の色を識別できる色調であること(信号の誤認識防止)
視感透過率は「可視光線透過率」とも言い、数値が75%以上であれば、夜間もサングラスを着用して運転してもかまいません。
これらの数値は、安全運転が可能な基準です。基準を破っても法律での罰則はありませんが、事故を起こさないためにもJIS規格に沿ったサングラスを選ぶようにしましょう。
※可視光線透過率(視感透過率)とは? 可視光線透過率(視感透過率)とは、光をどれくらい通すかという数値です。 ・可視光線透過率が0% :全く光を通していない真っ暗な状態 ・可視光線透過率が100%:全ての光を通した裸眼と同じ状態 つまり、可視光線透過率が低くなるほど、眩しさを軽減することができます。 |
運転用サングラスの種類と選び方
運転用サングラスの種類と選び方のポイントは次の通りです。
- UVカット機能付レンズ
- 十分な視野が確保できるフレーム
- 可視光線透過率が25~45%
- レンズカラーはグリーン・ブラウン・グレー系
- メガネ専用店で購入する
UVカット機能付レンズ
サングラスの大きな役割は、紫外線対策です。そのため、まずは前提としてUVカット機能付きのレンズを選ぶようにしてください。
夏場のドライブでは、紫外線を浴びることで目に負担がかかります。このようなストレスを軽減するために、UV機能付レンズを選ぶようにしましょう。
十分な視野が確保できるフレーム
フレームが厚かったり太かったりすると、視野が狭くなって見えにくくなります。そのため、運転用のサングラスを選ぶ際はフレーム選びも重要です。
サングラスを購入する際は、実際に着用して十分な視野を確保できるかどうか、しっかりと確認してください。
可視光線透過率20~45%
昼間の運転では、可視光線透過率(視感透過率)が8%以上のものが基準になります。しかし、パーセンテージが低く、色の濃いレンズを選ぶのは極力やめましょう。
可視光線透過率が低く色の濃いレンズは、確かに強い光をカットできます。しかし、標識や信号の色が見えづらかったり、トンネルに入ると暗くて何も見えなかったりする、といったリスクがあります。
運転用のサングラスの可視光線透過率は20〜45%のもので、グレー系の色を選ぶとバランスよく景色が見えやすいです。
レンズカラーはグリーン・ブラウン・グレー系
日中のドライブでサングラスをかけるなら、グリーン・ブラウン・グレー系がおすすめです。
サングラスはレンズの色によって、信号や標識の色など、周りの色彩が変わることで事故に繋がる可能性もあります。
そのため、普段の視界と変わらない色のレンズがおすすめです。
レンズを選ぶ際はグリーン・ブラウン・グレー系を試して、色彩感覚に影響がないか確認しましょう。
メガネ専門店で購入する
運転用のサングラスは、メガネ専門店で購入するようにしてください。運転用のサングラスは、100円ショップや雑貨店でも購入が可能です。
しかし、なかには熱に弱いプラスチックを原料にしているものがあります。そのため、熱によってフレームが変形する可能性があるので暑い夏場は危険です。
また、メガネ専門店ならこれまで紹介した、UVカット機能・偏光レンズ・フレームサイズ・可視光線透過率などを詳しく説明してくれます。
予算と合わせて、ご自身に最適なサングラスを選ぶことができるでしょう。
偏光サングラスは運転には危険ではなく、むしろおすすめ
偏光レンズのサングラスは、効果的に光をカットしてくれます。それだけに「光をカットしすぎて、車の運転に危険なのでは?」と、思う人もいるかもしれません。
こちらでは偏光レンズの特徴や、運転用の偏光レンズの選び方について解説していきます。
偏光レンズとは
偏光レンズとは、太陽のギラギラした光の乱反射を抑え、より効果的に光をカットすることができるレンズです。
反射光をカットする「偏光フィルター」というフィルムを、2枚のレンズの間に入れることで、光の乱反射をカットして視界がクリアに見えます。
通常のサングラスのレンズは全ての光をカットするため、視界全体が暗くなりがちです。
そのため「信号や標識や信号機などが見づらい」「トンネルや日陰など暗い視界の運転は目を疲れさせる」といったデメリットがあります。
その点、偏光レンズは明るい場所からトンネルなどの暗い場所に急に変わっても、ストレスなく安全に運転することが可能です。
偏光レンズの選び方のすすめ
ギラギラした光を軽減できる偏光レンズですが、視界が暗くなるものやフレームが視界を邪魔するものは、車の運転には危険です。
周囲の状況を確認しにくくなり、事故に繋がる可能性があります。
偏光レンズを選ぶときは、試着する際に「周囲の色をしっかりと認識できるか?」をチェックしましょう。
カーナビなどの液晶画面が見えにくくなる場合があるので、スマホを見ながら「液晶画面がどこまでクリアに見えるか?」について確認してください。
夜間の運転でサングラスをかけるなら?
夜間のドライブでは、対向車の光を軽減するために、サングラスをかけたい場合があります。
もしも夜間にサングラスをかける場合は、以下のタイプを選ぶのがおすすめです。
- 可視光線透過率:80%前後
- レンズのカラー:イエロー系
JIS規格では、可視光線透過率75%未満のレンズは、夜間の運転では使用禁止となっています。
そのため、夜間の運転には可視光線透過率80%前後のものがおすすめです。この数値であれば、ヘッドライトのまぶしさを十分に抑えることができます。
また、夜間に使用する場合のレンズカラーは、イエロー系がおすすめです。対向車のライトのまぶしさや、雨の運転で地面がチカチカして見づらくなる現象を抑えてくれます。
サングラスをかけての運転についてのまとめ
- 運転中にサングラスをかけるメリットは、視界の確保と紫外線による目の疲れの軽減
- 運転用のサングラスは「日本産業規格(JIS規格)」に準じたものを選ぶ
- 偏光サングラスは運転には危険ではなく、むしろおすすめ
運転用のサングラスは、日差しから目を守りクリアな視界を確保するためのものです。そのため、ファッション性よりも機能性の高いものを重視してください。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。