車に乗ると痒くなるのはダニのせい?車内に繁殖したダニの退治方法を解説

トラブル

車内は、ダニが発生するリスクが高いことをご存じでしょうか?ダニは人やペットから出る、フケ・垢・汗を餌にします。そのため、シートやフロアマットには、気が付かないうちにダニが繁殖していることがあります。

車は家族や友人など、多くの人を乗せる場所です。お子様がいる家庭の場合、ダニが子供に付着するのは避けたいところです。

今回の記事では、車内でダニが発生する原因や繫殖する場所、ダニが発生した場合の退治、NG行為について解説していきます。

【原因】車内はダニが発生しやすい!その理由とは?

車内は、ダニが発生しやすい環境と言われています。それは、人やペットから出る、フケ・垢・汗をダニが食べるからです。

ダニが発生する原因を次の3つにまとめたので、参考にしてください。

  • 人やペットから出る、フケ・垢・汗を食べるから
  • 食べこぼしのカス、カビ菌も餌にする
  • 車内温度、湿度がダニにとって最適な環境だから

ダニは、人やペットから出るフケ・垢・汗、そして食事した際に出る食べカス、カビ菌を餌にして繁殖します。また、ダニが繁殖する最適な温度は20〜30℃、湿度は60%です。

車内は人が乗っていて食事もするし、エアコンを使用しています。ダニにとっては餌に困らず、過ごしやすい温度・湿度です。そのため、車内はダニにとって生活しやすい環境と言えます。

【リスク】車にダニがいたらどんな症状が起こる?

車内にダニが発生すると、乗車中に痒みや腫れを引き起こすことがあります。特にツメダニが人の肌を刺すと、数時間後に赤く腫れ、強い痒みが1週間以上続くこともあります。

また、ダニの死骸や糞が空気中に舞うことで、アレルギーや喘息の原因になることもあります。

車のシートやマット、エアコン内部はダニの温床になりやすく、密閉空間のため被害が広がりやすいのが特徴です。ダニの繁殖を防ぐには、定期的な掃除や換気が重要です。

車内でダニが繁殖する場所

車内でダニが繁殖する場所

車内でダニが繁殖する場所は、主に以下の4つです。

  • シート類
  • フロアマット
  • クッションやブランケット
  • エアコン内部

これらの場所に共通しているのは、ダニにとって餌が豊富で繁殖しやすい、という点が挙げられます。

シート類

運転席・助手席・後部座席のシート、チャイルドシートは、人やペットが直接触れるため、ダニにとっては餌の宝庫です。

シートには、フケ・垢・毛・食べこぼしが残っていたり、汗がべったりと付いたままだったりします。

また、シートの素材によってはダニが繊維の奥に潜り込み、繁殖しているかもしれません。シートの隙間にはゴミや食べ残しが溜まっていることもあり、ダニが暮らしやすい環境となります。

フロアマット

足元に敷いてあるフロアマットには、ゴミや食べこぼしが沢山残っています。そのため

シート類と同様に餌が豊富なため、ダニにとっては繁殖しやすいです。

また、フロアマットは繊維が密集しているため、ダニが隠れやすい場所と言えます。

クッションやブランケット

車内にクッションやブランケットを持ち込んでいる場合、ここも人が触れたり食べこぼしが残っていたりするため、ダニが繫殖しやすい場所と言えます。

冬場は寒さ対策のために、毛布やブランケットを持ち込んでいる人もいるでしょう。ダニにとって最適な環境である車内は、冬場も繁殖することがあります。

エアコン内部

エアコンの内部には、「エバポレーター」という空気を冷やすパーツがあります。このエバポレーター内は結露するため、カビが発生します。カビはダニの餌になるため、エアコン内もダニが繁殖しやすい場所になるというわけです。

【対処法】ダニ退治の手順

ダニを退治するには、まずダニを死滅させて死骸を取り除き、最後にエアコンを掃除するのがおすすめです。

こちらではダニ退治について、手順を追って具体的に解説していきます。

①.ダニを死滅させる

ダニを死滅させる

ダニを死滅させるには、夏の場合は車内の高温を利用、冬はダニ用の殺虫スプレーを使うのがおすすめです。

【夏】車内の高温を利用

ダニが繁殖する最適な気温は20〜30℃、湿度は60%ですが、気温が50〜60℃になるとダニは死滅すると言われています。

夏場は炎天下で駐車をすると、30分ほどで車内温度は50℃ほどに、湿度も100%近くまで上がります。そのため車内温度が上がる夏場は、炎天下で1時間ほど駐車して放置するのがおすすめです。

この方法でダニを死滅させる場合、電子機器や飲食物など、熱に弱い物を車に放置しないように気を付けてください。

夏の車内温度、夏の車内に置き忘れすると危険な物については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

【冬】ダニ駆除スプレーを使う

車内温度が上がりにくい冬場は、ダニ駆除スプレーを使って退治してください。

ダニ駆除スプレーを使用する際は、エンジンを止め、窓を開けて十分に換気しましょう。薬剤が残ると、却ってダニが寄ってくる恐れがあります。

また、車用のダニよけシートを使って、事前にダニの繁殖を防ぐと効果的です。

②.掃除機を使って車内に残ったダニの死骸を取り除く

ダニの繁殖を防ぐには、車内に残ったダニの死骸を取り除くことも重要です。鼻炎や結膜炎、喘息などのアレルギーの原因には、ダニの死骸が1つに挙げられます。

カーエアコンを使うと、内気循環の影響でダニやダニの死骸が車内に舞い上がります。乗車中に痒くなったり、くしゃみが止まらなくなったりするのは、舞い上がったダニやダニの死骸が原因です。

ダニを駆除した後も死骸が健康に影響を与えるため、掃除機で車内に残ったダニの死骸を吸い取るようにしてください。フロアマットは水洗いした後、天日干しをするのがおすすめです。

③.エアコン内部を掃除する

エアコンの内部もダニが繫殖しやすいため、こちらも掃除しておくと安心です。

エアコンを掃除するペースは、3ヶ月に1度くらいで大丈夫です。ただし乗車中に痒くなったり、くしゃみが止まらなかったりする場合は、こまめに掃除をしましょう。

カーエアコンのクリーニング方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

車のダニ退治におすすめのアイテム

車のダニ退治におすすめのアイテムは、ダニ取りシートやダニ駆除スプレーがおすすめです。

ダニ取りシート

ダニ取りシートは、誘引剤でダニを引き寄せて、シート内部の粘着剤で捕獲するアイテムです。

殺虫成分を使わないものが多いため、赤ちゃんやペットがいる家庭でも安心して使えます。

車のシートの下、フロアマットの下、チャイルドシートの下など、ダニが気になる場所に置くだけなので、手軽に使えるのも魅力的です。

ダニ駆除スプレー

ダニ駆除スプレーはダニを直接殺虫したり、忌避成分で寄せ付けないようにするアイテムです。ダニを素早く駆除したい場合に、気になる部分にピンポイントで使えます。

お子様やペットを乗せる場合は、天然由来成分か合成成分かを確認して、安全性が高いものを選ぶようにしてください。

また、使用後は薬剤が残らないよう、換気を十分に行うようにしてください。薬剤が残ると新たなダニを呼び寄せる可能性があり、使用後はしっかり拭き取ったり、換気をしたりしましょう。

【NG】車のダニ退治でおすすめできない行為

車のダニ退治でおすすめできない行為は、バルサンなどの燻煙剤を使うこと、エアコンの吹き出し口に直接殺虫剤を吹きかけることが挙げられます。

バルサンなどの燻煙剤を使う

ダニを一斉に退治するなら、車内にバルサンなどの燻煙剤を使用すれば良いと思いますが、絶対にやめてください。

これは、密閉された車内で使用すると薬剤濃度が上がりすぎたり、内装にシミや匂いが残ったり、電子機器に影響を与えたりする恐れがあるためです。

バルサンの公式サイトでは、「車の中で使用してもよいですか?」という質問に対して、「車の中では製品を使用しないでください。」と記載されています。

出典:よくあるご質問 | 快適なくらしをまもるバルサン | レック株式会社

エアコンの吹き出し口に直接殺虫剤を吹きかける

エアコン内部のダニを退治しようと、吹き出し口から直接殺虫剤を噴射するのは絶対にNGです。

エアコンの内部構造やフィルター、電子部品に薬剤が付着し、故障の原因となります。また、薬剤がエアコンの風に乗って車内全体に拡散され、乗員の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

車内のダニ退治はプロの業者に任せるのもおすすめ

車のダニ退治でプロに頼むなら、車内クリーニング専門店がおすすめです。専用の機材でシート奥のダニやアレルゲンを徹底除去し、消臭や除菌も期待できます。

ディーラーは費用が高く、ガソリンスタンドのダニ駆除よりも効果があるため、車内クリーニング専門店がおすすめです。

費用相場は、車種や汚れ具合で変わります。たとえば、部分クリーニングで5,000円〜15,000円です。車内全体では軽自動車で15,000円〜25,000円、ミニバンで25,000円〜45,000円が目安です。

特殊な汚れや徹底的な対策では高額になります。複数業者から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討しましょう。

車内にダニが発生する原因、駆除方法についてのまとめ

  • 車内にダニが発生するのは、人やペットのフケ・垢・汗など餌が揃っているから
  • 車内ではエアコンを使用するため、温度や湿度もダニにとって過ごしやすい環境になる
  • ダニを退治した後は、死骸を残さないようにして完全に駆除する

ダニにとって車内は、餌に困らず気温的にも最適な環境です。基本的に車内はエアコンを使用するため、春や夏はもちろん、冬場もダニの繁殖には気を付けてください。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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