車に付着した樹液の除去|樹液を放置した際のリスク、樹液から車を守る方法
樹液による汚れは水垢や油膜と異なり、普通の洗車では落ちない場合があります。樹液がガラスや車体に付着しても、適切な除去方法を把握することで汚れを落とせます。
車が樹液の被害を受ける時期は、春〜夏や秋ごろなので、特にこの時期は松ヤニを始めとした樹液に気を付けてください。
この記事では樹液の落とし方を中心に、樹液を放置した場合のリスクや、樹液を防ぐ防止方法について解説していきます。
目次
車に付着する樹液ってどんなもの?
車に樹液が付着していても、一見しただけでは分かりにくいです。透明な接着剤のようにベタベタしているものが付着していたら、樹液である可能性が高いです。
鳥のフンや花粉、虫の死骸や黄砂も車の塗装にダメージを与えますが、樹液も同様に強いダメージを与えます。
また、フロントガラスのしつこい汚れ(点々やスジのようなもの)のうち、洗車やカーシャンプーでも落とせないものも、樹液である可能性があります。
車が樹液の被害を受けやすい時期は、春〜夏や秋ごろ
特に樹液による被害が多い時期は、春〜夏にかけて、また秋ごろです。植物の活動が盛んな時期になり、特に初秋は松ヤニが落ちやすい季節なので注意してください。
松ヤニはマツ科の木から分泌される天然樹脂です。頑固な油汚れと同等の汚れが付着してしまいます。
車に付着した樹液汚れの落とし方、まずは80℃前後のお湯を試す
車に付着した樹液の落とし方は、以下のものを使うと効果的です。
- 80℃前後のお湯
- 食器用洗剤やアルコール
- クリーナーや溶剤
樹液による発見が早い場合は、80℃前後のお湯で落とすのが手軽で効果的です。
80℃前後のお湯
付着してしまった樹液を取り除くには、80℃前後のお湯が効果的です。お湯を使い、以下の手順で樹液を落としてください。
(いきなりかけてしまうと車に負担がかかります)
(火傷に注意してください)
このときお湯の温度があまりに高温だと、ガラスやボディにダメージを与える恐れがあります。
また温度が低すぎても樹液が柔らかくならず、取り除けないままになってしまうので、必ず80℃前後のお湯にするようにしてください。
食器用洗剤やアルコール
松ヤニを落とすには、食器用洗剤やアルコールも有効です。食器用洗剤やアルコールを使う際は80℃のお湯と合わせて、松ヤニにたっぷりと付けてマッサージするように落としてください。
クリーナーや溶剤
お湯でも落とせないようなしつこい樹液汚れには、クリーナーや溶剤をお湯と併用してみましょう。以下のクリーナーや溶剤が、車の樹液除去には適しています。
- ピッチ・タール除去クリーナー
- 虫取りクリーナー
- アルコールが含まれたシリコンオフ(脱脂溶剤)
お湯で拭きとってもまだベタ付きが残っていたら、気になる箇所にクリーナーや溶剤をかけて少し放置します。最後にもう一度お湯をかけて拭き取れば、きれいに除去できます。
車に付着した樹液を放置したときのリスク
樹液による害は、主に車の塗装に強いダメージを与えます。樹液は時間が経つと凝固してしまい、長時間放置すればするほどガラスやボディに大きなダメージがかかり危険です。
最悪の場合は塗装の内部にまで樹液が浸透して、ボディの表面に凹凸が生じたり、ひび割れを起こしたりする可能性もあります。
樹液が付着しているのを発見したら、できるだけすぐに除去しましょう。
どうしても樹液汚れが取れない場合は、プロに相談する
発見が遅れたり、樹液の付着を長期間放置していたら、プロに相談しましょう。無理に自力で対処すると、ガラスを傷付けたり車の塗装を剥離させたりしてしまう可能性があります。
また、樹液を除去することが出来たとしても、塗装の変色やシミが残ってしまうかもしれません。長期間放置してしまった場合や、自分で落とせそうにない場合は、迷わずプロに依頼するのがおすすめです。
樹液を除去する際の注意点
樹液を除去する際の注意点としては、商品を安易に選ばないこと、たわしや硬いスポンジなどは使用しないことです。
商品を安易に選ばない
クリーナーや溶剤によっては、樹液が化学薬品にどう反応するか分かりません。商品を安易に選ばず、専門店の店員さんに樹液対策に有効かを確認するようにしてください。
たわし、硬いスポンジなどは使用しない
硬いスポンジやたわしで樹液を除去しようとすると、ガラスやボディを傷付けてしまう危険性があります。早く落とせそうだからといって、硬い素材のもので樹液を削り取るのは絶対にやめましょう。
車を樹液から守る方法
車を樹液の汚れから守る方法は、以下の3つが効果的です。
- 木(特に松の木)の近くに駐車しない
- ボディカバーをかける
- コーティングを施工する
木(特に松の木)の近くに駐車しない
大前提として、樹液は木から生成されます。木のそばに駐車してしまうと、樹液による被害を受けやすくなってしまうので、できるだけ木の近くには駐車しないように心がけてください。
ボディカバーをかける
どうしても駐車スペースの範囲内に木がある場合は、ボディカバーをかけて対処しましょう。樹液はもちろん、鳥のフンや虫の死骸などから車を守ります。
コーティングを施工する
樹液の汚れから車を守るには、コーティングを施工するのが効果的です。樹液の汚れはもちろん、水垢や油膜汚れからも車を守ります。
またガラスコーティングを施工すると、車に光沢感や艶が出て見た目が綺麗になります。飛び石による傷もできにくく、紫外線をカットして塗装を保護する効果もあります。
ただし汚れを放置するとコーティング効果が落ちるので、汚れが付いたらこまめに落としたり、定期的に洗車したりするようにしましょう。
コーティングの効果については、以下の記事でも詳しく解説しています。
車に付着した樹液の除去についてのまとめ
- 車が樹液の被害を受けやすい時期は、春〜夏や秋ごろ
- 車に付着した樹液を除去する場合、まずは80℃前後のお湯を試す
- 車を樹液から守るには、コーティングを施工するのがおすすめ
樹液の落とし方や防止対策については、さほど難しいことはありません。もしも車に樹液が付着した場合は、慌てず対処するようにしてください。
長い時間放置して樹液が完全に固まってしまった場合などは、無理に自分で何とかしようとせず、すぐにプロへ相談するのがおすすめです。
この記事の監修者
DUKS 府中店 営業事務
吹浦 翔太
業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。