フロントガラスの窓枠のゴムが劣化。何が起こる?防ぐ方法は?

メンテナンス

ほとんどの車のフロントガラスは、窓枠部分に『モール』と呼ばれるゴム部品がついています。ゴムの性質上、紫外線や汚れによるダメージを受けながら次第に劣化していってしまいます。

ゴムが劣化すると、見栄えが悪くなるだけでなく、運転上のリスクや車の状態を悪くしてしまう原因にもつながります。

今回は、フロントガラスのゴムが劣化したときに起きてしまうことや、劣化した場合の対処法や劣化を防ぐ対策を紹介します。

フロントガラスのゴムが劣化すると危険!

フロントガラスが割れてしまう危険性がある

フロントガラスに限らずガラスの窓枠についているゴムは、受ける衝撃や振動を分散して吸収する緩衝材の役割を果たしています。

車のガラスは、走行中、風圧や地面から伝わる振動を受けていますが、窓枠のゴムが劣化して固くなっていたり大きな傷が入っていたりすると、それらをうまく吸収できなくなってしまい、一定以上の衝撃を受けたときにガラスの割れやヒビにつながってしまう恐れがあるのです。

水が入ってしまうことも

窓枠のゴムは、ガラスをボディに密着させる役割を果たしてくれており、劣化して状態が悪くなってしまうと、風や水を通す隙間ができてしまうことがあります。

雨漏りのような状態を起こし車の内部を水に濡らしてしまうと、車の状態を悪くしてしまう要因になります。

どこで修理できる?

カーディーラー、工場、自動車ガラス専門店などに修理を依頼することができます。無料で見積もりを出してくれるところも多くあるので、まずは近くの専門店に相談して、現状にあった対処法を教わるのが良いでしょう。

修理代の相場は6万円前後

カーディーラーで交換を行う場合、相場は6万円前後です。ゴムモール自体は4~5千円程度で入手できるのですが、ガラス着脱を含む工賃が大きくかかります。

一概には言えませんが、カーディーラーよりも自動車ガラス専門店に依頼する方が費用を低く抑えることができる場合が多くあります。

無理に自分で修理を行うのはNG!

費用を抑えるために自分でゴムモール部品を買って交換しようとする人もいますが、専門的な知識や道具を持っている人でない限り、あまりおすすめできる方法ではありません。

ゴムモールのみの交換であっても、フロントガラスを一度取り外し、古いゴムを外して新しいゴムを正しく付け替える工程が必要になります。熟練の技術者が専門の道具を用いて行う作業なので、素人が自分で行うのは非常に困難かつリスクが高いのです。

対策

ゴムはどうしても経年劣化してしまうものですが、定期的な点検・メンテナンスによって、できるだけ劣化を防ぐ/遅らせることができます。以下のちょっとした一手間を定期的に行うことで、業者に車を持ち込んでゴムごと交換するという手間や費用を抑えることができます。

普段からゴムの手入れをする

ゴムに土埃や砂がついたまま放置していると、表面が乾燥したり劣化が早くなったりして、ひび割れしてしまうことがあります。

歯ブラシに、水もしくは軽く泡立つくらいに中性洗剤を薄めた洗浄液をつけ、表面を磨いてあげると、日々きれいな状態に保つことができます。

この際、程度の重い汚れもすべてこすって落とそうと力を込めすぎてしまうと、逆に傷をつけて劣化を早めてしまう原因にもなりかねません。落とせる範囲の汚れを優しく落とすくらいで留めるように注意してください。

スプレー材などを活用して劣化を防ぐ

定期的な点検・メンテナンスと併せて、ゴムを劣化させないためにスプレー材などを活用するのも有効です。

洗車した後などに吹きかけておくと、一定期間、汚れなどが付着するのを軽減してくれます。

最後に

ゴム素材の劣化を抑えるものや、ゴム表面に汚れなどが付着しづらくするコーティング剤など、さまざまな種類が販売されています。

カーショップなどで揃えられる商品も数百円から多くあるので、実物を見比べたり、店頭で車の現状を相談しながら決めてみてください。

多くのパーツが組み合わさった車におけるメンテナンスの中で、大きなパーツや運転の安全性に直結する箇所については注意が向いていても、フロントガラスの窓枠などの細かな個所まではなかなか手が回らないかもしれません。

だからこそ、適切な修理・交換と、日々の点検・メンテナンスを日ごろからしっかりと定期的に行い、大規模な修理やトラブルが起こらないようにしましょう。

この記事の監修者

GlassD吹浦先生

DUKS  府中店 営業事務

吹浦 翔太

業務歴12年、現場での職務経験6年を経て今はお客様窓口の受注業務を担当しています。
現場で培った経験を活かしお客様に最善な修理をご案内しております。

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